前回書いた7つのポイントを抑えながら、A4用紙にメモを書き続けていると、段々と自分でも変化が起こってくるのがわかるかと思います。
このメモ術をしていくと、考える際のスピード感が格段に上がり、あれやこれやと悩む必要もなくなることも少なくなります。
そして、スピード感が最高峰になると、瞬時に答えを思いつくことがあります。それが、ゼロ秒思考となります。
↓文章を読み上げてくれます(.WAV)
ゼロ秒思考こそロジカルシンキングの醍醐味
スピードが仕事の質とやる気を連れてくるとはよく言ったものです。
A4メモを1分で書いていく習慣をつけていくと、もやもやを瞬間に言葉にすることができるようになります。
これこそが、ロジカルシンキングを発揮している証拠となります。
すると、かなりのスピードでものごとを考えることができるようになります。気になることもすぐ書き出せるし、どうすべきかということも、その場で瞬時に思い浮かぶようになります。
こうなってくると、時間がないなかでも、成果を出せるようになります。
通常は急ぐと質が落ちたり、大きなミスが起きたりし、速度とアウトプットの質は反比例するというような感覚があるかもしれませんが、むしろ逆となります。
速くなればなるほど、早く結果がでますし、Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Act(改善)のPDCAサイクルを多く回すことができるようになります。
結果的に質が上がっていくのです。
そうすればやる気も出てきて、さらに好循環が始まります。
スピードこそが、仕事の質もやる気もつれてくるということは、こういうことです。
その究極は、ゼロ秒、つまり瞬時に問題点を把握し、次の瞬間には解決策が浮かぶ、という状況になること。これがゼロ秒思考となります。
人間にはもともと素晴らしい論理的思考能力があります。しかし、自身のなさ、トラウマ体験などにより、そんなことはとてもできないと思い込んでいる人が多いのも現状です。
もしみなさんも身近に、頭の回転がものすごく速い人がいたとして、その人と一緒に仕事などで一緒にいたりすると、自信がなくなったりしていませんか?
その面を覆すためにも、A4メモを続けてみてほしいです。
論理的思考がフルに発揮され、思考が加速していきます。是非やってみましょう。
理由を3つ挙げて論理的思考力を鍛えてみよう
論理的思考を鍛えるには、あることをする場合、理由を必ず3つ挙げ、それを説明することです。
この方法は、経営コンサルティング会社でも奨励されているようです。「理由をかならず3ついいなさい」と、これが新人コンサルトがまず教えられるそうです。
たとえば、なぜ自分のアイデアがいいと思うのか。もし、そのアイデアが適当な思い付きだとすれば、理由を3つ考えることができないでしょう。
「こういうことだからこうだ」と1つくらいはいえるでしょうが、ちょっと突っ込まれたり鋭い意見を言われたりすると、返せなくなってしまいます。
論理的思考が不十分な人は、そもそも自問自答ができない、あるいはその習慣がないため、根拠が薄弱だということに自分では気づいていないのですが、それに気づくきっかけにもなります。
理由を3つ考える習慣を身につけていれば、理由の弱さから自分でも最初に思いついた案が必ずしもベストではないことに気づき、もう少しこうしよう、ああしようと考えたり、第2、第3の案を考えるようにもなります。
例えばですが、もし今後コロナが収束することになって、会社で「これまでにない懇親会をやってみたい」ということを友達から相談された場合、
- 人が集まるようなイベントにしたいのか、それとも記念的にやりたいのか
- 今までと違うような飲み会をやりたいのか。評判や周囲の反応はどうなのか
- 社員間の交流が浅くなっているから、それを変えたいのか
- 今後の会社(担当課)で意識・行動改革を進めたいがための、景気づけなのか
当然、1つではなく、複数ある場合もあります。
複数の場合は、どの項目がどのくらい重要なのかも把握する必要があります。
友達としてどこまでアドバイスをしたらいいかも、考えながら話し合ってみるといいでしょう。
安心して任せられる人になれる
仕事で企画を提出したときや、イラストなど成果品を納品する場合も、理由を3つこたえられるといいでしょう。
第一に・・・
第二に・・・
第三に・・・
ここまで説得すると、上司やクライアントにも突っ込まれることはほとんどなくなるでしょう。どんな思いで、どんなことが期待されて、どういった背景をくみ取ったているのか等を説明することで、相手から信用されるということです。
理由を3つ挙げることを習慣化するメリットは、論理的思考が自然に身に着くだけでなく、自分の意見に対しても自信を持てますし、結果的に周りから安心して任せられます。
1つ1つの理由がやや弱く決定打に欠けることもありますが、3つの理由を聞くと、相手も、「なるほど、たしかに」と納得しやすくなります。
おわりに
A4メモ用紙を書き続けていると、だんだんと思考が早くなり、次第に、問題が発生した場合でも瞬時に解決策が頭に浮かぶようになります。
これがゼロ秒思考というものです。
そして、論理的思考能力を高めるためには、自分の考えにたいして3つの理由を説明してみましょう。
理由が3つ説明できない場合は、それは浅はかな考えだということです。
相手に理由を3つ説明できると、納得されやすく、また、信頼を得ることができます。
復習
ロジカルシンキングについて今まで書いてきたことの復習となります。
ロジカルシンキングとは
「論理的に物事を考え、既成概念にとらわれず、もっとも適切な方法をみつけ、具体的に実行する手法・姿勢」ということです。誰でもできる論理的思考方法となりますので、特別な技術とか頭のよさとかは必要ありません。
「今日は雨が降ると天気予報でいっていた。だから傘をもってでかけよう」これも立派な論理的思考となります。
既成概念にとらわれない発想と行動が必要
当たり前という現状維持の考え方は一切捨て、ゼロベースで考えることが必要です。そもそも、その既成概念がどういう成り立ちなのかを吟味する必要もでてきます。
また、考えるだけでなく、それを実行できることが一番重要です。考えるだけ考えて実行しないというのは結構あります。きちんと実行まで落とし込むことで、実質的に変化をもたらすことができます。
論理的思考というのは「これがこうだから、こうなる」ということ
冬にケーキが売れている、冬にいちごが売れている、冬にチョコが売れている。だから冬にスイーツが売れる。こういうことが論理的思考となります。論理的思考には、帰納法と演繹法の二つがありますが、根本はどちらも「これがこうだから、こうなる」という考えがあります。
相手目線でたつと、相手が「なるほどねー、そういうことなんだ」と思ってくれれば十分論理的思考になっています。
ロジカルシンキングの練習7つのポイント
①1分で書く
スピード重視で行うこと。とにかく質より量をこなす。
②1件1枚で書く
1つのタイトルに1枚におさめることで、頭の整理になる。
③紙はA4コピー用紙
コスト面でも、サイズ面でも、書きやすいサイズである。
④タイトルは疑問形にするなど工夫する
「ブログを多くの人にみてもらうには何をしたらいいのか?」など、具体的かつ疑問形でタイトルを付けると書き出しやすい
⑤同じ内容・似たタイトルでも気が済むまで何度でも書く
頭の中で整理がついていない証拠。何度も書いてもかまわない。
⑥1枚につき4~6行、1行は20~30字
起承転結で4行、おまけで6行におさめると重要度をコンパクトにまとめられる。
⑦ファイルに保管はするけど、すぐには見返さない
3か月後程度見直すくらいでちょうどいい。
参考文献
|
前月のブログ状況報告↓
2021年7月近況報告
こちらにも参加しています↓