この記事はこんな人におすすめ
- 自分のまわりにはすごい人がいっぱいいて、成功するイメージが持てない
- 精神的に弱い部分があり、何か始めてもすぐに挫折してしまう
- 最近、周りの目線が気になって、何か悪いことをしたように感じる
結論は、レジリエンスを高めると成功に近づく
成長する過程、成し遂げたい過程で必ずでてくるのが「失敗」や「精神的な打撃」。
ショックやストレスから立ち直る力のことを「レジリエンス」と言います。
人生には大きく関わる悲劇だけでなく、日常生活の些細なショックの積み重ねへも対策が必要となります。
小さなストレスの積み重ねを対策することは、目標到達への挫折防止にもつながります。
今回はレジリエンスを高める方法をご紹介していきます。
このブログは、以下の書籍を参考に、自分の考えと経験を加えながら書いています。
レジリエンスの高い人と低い人では「打撃(ストレス)」は変わってきます。
例えば、同僚と廊下ですれ違った時、いつもなら明るく声をかけてくれるが、声をかけてくれなかった。
このような時、レジリエンスが低い人は「無視された」「失礼な態度をとったのか」と思ってしまう。
逆に高い人は「忙しいのだろう」とだけ推測し、同じパターンが何度も繰り返されない限り、自分たちの関係性になにか変化があったとは思わない。
レジリエンスが高い人は「勝つこともあれば負けることもある」と考え、その経験をもとに上手くいったこと、ダメだったことを検証します。
レジえりエンスが低い人は、一度の失敗で自信喪失、次の挑戦をしり込みし、時には世の中から嫌われているのだと考えてしまう。
ポジティブ思考とネガティブ思考の違いですね
自分のレジリエンス度をを確認する場合は、その日起こったできごとをカテゴリーごとに分類してみましょう。
①ありがちなこと
②気持ちを入れ替えて1日で立ち直れる
③大きなショックを受け、心が折れてしまう
その日のほとんどのことを「ありがちなこと」や「1日で立ち直れる」という人は少数派でしょう。
失敗を気にしない人も、うまくいかなかった日に不機嫌な気持ちにならない人も、現実にはほとんどいないと思います。
レジリエンス度チェックをすると、「耐えられる失敗」と「耐えがたい失敗」がわかります。
一般的には、自分のアイデンティティーに関わる失敗に対してはレジリエンス度は低い傾向です。
レジリエンス度を高めるための行動はいくつかご紹介します。
人によって受け入れがたい失敗というのは違うということですね
遅刻癖の人は遅刻しても大して気にしません
ネガティブな出来事は、大小関係なく、同じ程度のポジティブな出来事よりもはるかに記憶に残りやすい。
たとえば、大雨の日に朝の通勤や通学時に、車が水を跳ねて自分に降りかかったとします。
この時、あなたはドライバーのことをどう思うのでしょうか。
「人のことを気にしないで車を運転する人」、「無礼で野蛮な性格」と思ったり。
あるいは「親が危篤のため急いでいた」「仕事で納期がギリギリで急いでいた」と思うかもしれません。
相手の行動に対して特殊な事情があると考え、もし同情した場合は嫌な気分は収束してくることが多いです。
しかし、多くの場合は特殊事情は考慮せず「嫌な奴」と、基本的な帰属のエラーにより認識することが多いです。
つまり、相手の状況ではなく人格を反映させてみなしてしまう。
会議や授業でも居眠りしてしまう人を見かけるかもしれません
その時に「ずっと不眠で悩んでいる」と考えるのか、「態度が悪い奴」だと思うのか。
「基本的な帰属のエラー」に囚われていないか確認してみましょう。
「ありがちなこと」として捉えられれば、余計なストレスは受けず、レジリエンス度は高まります。
「あいつはそういうやつだ」とストレスを溜めるのは良くないですね
状況を推測して自分に置き換えると心が和らぎます
「錯誤相関(illusory correlation」に囚われると、判断を誤ることがあります。
例えば、仕事で初対面の人が、怒鳴っていたり、他人へ圧力をかけている姿をみたとします。
その人の第一印象は、「怒りっぽい」「理不尽」だと思うかもしれません。
しかし、実際には、仕事に対して真摯であり、他のどの部署よりも優秀な成績を収めていたり、生産性の高い働き方をしていた、ということもあります。
錯誤相関は、ホーン効果とも関係性があります。
ある人の不愉快な行動を見て、その人のほかの特性についても根拠なく否定的になってしまうバイアス。
相手を正確に見抜くことが大切ですね
第一印象は往々にしてバイアスや盲点に影響されます。
人との出会いがネガティブな印象からスタートすれば、そのまま自分の中に残り続けます。
レジリエンスを高めるには、一番最初のネガティブな印象をすっぱりと「ありがちなこと」と捉えることで、その出来事で思い悩むのはやめてしまうことも大切です。
誤解を解くために二度目のチャンスや機会を設けることは、人間としてできる最も優しい行為の1つ
ひどい振る舞いをした人には、もう一度、新しい視点で視てあげましょう。
初対面の印象にいつまでもひっぱられないということですね
面接では大切ですが、日々の仕事なら受け入れることが無難です
損失回避を意識しておくことは大切です。
同程度のものの獲得と損失を比べると、損失の方が2倍苦しいと言われています。
これは事業を立ち上げたときでも同じで、事業の上昇して喜ぶよりも、下降局面に入った苦しみのほうが強い。
こういった事実を認識しておくことで、時には立ち止まり、ひと呼吸おいて、本当に成功したいときには達成感に浸れるようになります。
損失回避を常に意識しておくことで、痛みの強さを認識して、和らげるステップを踏めるので、結果的にレジリエンスは消耗しにくくなります。
もっと効果的な方法は「その日上手くいったことを記録するして感謝する」ということ。
2011年、ロザンナ・ラウと鄭相徳が実施した調査があります。
無作為に3グループに分けて実験を行いました。
①感謝している人生の出来事について書くように求めた
②心配している人生の出来事を書くように求めた
③個人の感情とは関係な別のタスクを与えた
その後、全員に「死ぬことをどのくらい不安に思っているか」を尋ねた。
結果は、死についてじっくり考えた後でも①グループだけはかなり強いレジリエンスを発揮することがわかりました。
感謝の表明という単純な行為が、レジリエンスの増やす恩恵をもたらします。
さらに、気持ちの落ち込みが弱まり、幸福度や自尊心も高まります。
感謝を文字化するといいことづくめですね
損失を和らげるには、感謝をする
小休止を取れるということは一種の特権のようなもの。
世界中で、毎朝起きて、そんな時間すら持てない人が大勢います。
たとえチャンスがあっても、伝統や健康、家族の制約を受けて優先せざるを得ない人もいますし、そもそも働けない人もいます。
目標を決めて、ショートカットの道筋を考えることは、あなたの義務ではなく可能性。
他者へのポジティブなメッセージを組み立てることも大切ですが、キャリア形成というゴールを目指し、継続するのはあなたに与えられた可能性。
そう考えると、自分が獲得したチャンスへの感謝の気持ちが身に付きます。
日々の活動がどれほど小さくても、確実に前に一歩踏み出せています。
感謝を実践すると、レジリエンスは高まり、キャリア形成のプロセスでの困難を乗り越える力にもなります。
感謝、感謝、感謝
試練と言うには大きすぎる困難もありますが、それでも感謝は忘れずに
「ヘッドニック・トレッドミル(hedonic treadmill)」はご存知でしょうか。
収入や地位と言ったステータスに関する目標にどれだけ近づいても、常に他の誰かが上位にいるので、結局は自分の幸福度が上がらないという理論です。
端的に言うと「見栄の張り合い」。
周囲をみれば、絶対にあなたより上手くやっている人の姿は目に映ります。
年収や貯蓄と言った数字は特に比較や見栄の張り合いの対象になりやすいです。
特に会社で給与関係の業務を担っている人には、自分よりも稼いでいる人やそうでない人を目の当たりにします。
「仕事だから」と割り切ってしまえばいいのですが、深く考えて比較してしまうと危険です。
私は30代で年収1,000万円と言っても、億単位稼いでいる人もいますからね
たとえば年収〇〇万円にしたい目標を掲げた時、過去の自分と比較すれば「絶対比較」。
他人と自分を比較すれば「相対比較」となります。
絶対比較に目を向けることができれば、レジリエンスも高まります。
他人と比較するのはやめて自分の絶対的な成長度に注目すれば、レジリエンスを消耗させない
年収に限らずとも、ダイエットもそうです。
3日間で〇〇㎏痩せた!!など、他人のペースと比較して、「やっぱ自分にはできなかった」となってしまっては本末転倒。
ですが、私たちは無意識のうちに相対比較をする局面が多いのも事実。
学校でのテストの点数も然り、給料ボーナスの金額も然り。
相対比較よりも絶対比較に注目するメリットは
①よりよいパフォーマンスが維持できる
②進捗も早まる
③レジリエンスを消耗せずに済む
わざわざ比べるために他人を引き合いに出すのはよくありません。
自分のキャリア進捗は、自分だけで比較していればマイペースで進められます。
過去の自分と比べ、検証するほうが大切ですね
他人なんて関係ない!くらいに振り切ってみては?
レジリエンスを消耗させないことはなりたい自分になるためには大切です。
他人は引き合いに出さず、小さなことに感謝を可視化してレジリエンスを高めましょう
なりたい自分になるショートカット思考のまとめです。
- レジリエンスが高い人はポジティブ思考
- ネガティブな経験は記憶に残りやすいことを意識
- 第一印象は忘れて新しい印象を持ってバイアスをなくす
- 小さなことでも感謝をノートに書き出すことでレジリエンスを高める
- 目標を決められる時間があるのは特権である
- 比較対象は自分自身に絞る
他にも知りたいかたはこちら、
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本シリーズのタグ
思考
【確証バイアス】
以前から持っていた考えを裏付ける情報を好んで選択しようとする
【フューチャーセルフ】
視覚化された未来の自分。
人はよく未来の自分に感情移入し、長期的に恩恵が得られるような投資を行う。
【システム1(速い思考)・システム2(遅い思考)】
素早く直感的に、無意識に行うのがシステム1
慎重に決断したり、熟慮するのがシステム2
【ベン・フランクリン効果】
他人に恩恵を施した人は、次回も同じ相手に恩恵を施す可能性が高い。
他人から恩恵を施されるよりも、その効果がでかい。
【フレーミング効果】
ある情報や選択肢を、プラス面とマイナス面の両方に焦点を合わせて伝えるかによって、伝わるイメージの違いが生じる
【即時コストと即時恩恵の配分調整】
日々活動するためにかける時間はいま発生するコストだが、恩恵は遠い将来にしか得られない。
活動をやり通すためにアメとムチを用意して、長期コスト・ベネフィットも今感じられるように調整。
【自身を育む】
自信をつけることは簡単だと認識。
いざ困難な作業に取り組むときは、自分の能力に対する不安は一時的な感情なため、キャリア形成の過程で消える
【時間の見積もりは1.5倍以上】
スケジュール表での作業は、考えている1.5倍に修正。
【キャリア形成ゴールに立ち返る】
定期的に時間をとり、振り返りを行う。
プロセスの大切さを自覚すれば、活動を続けようとする意識も高まる。
【意義はモチベーション】
理想的な自分がしている仕事を明確にして、折に触れて思い返せばモチベーションを維持できる
【成果を測定】
活動内容を定期的に事後評価して、活動を妨げる障壁を突き止める。
【運と努力の分類】
作業の進捗や結果は、自分がコントロールできるところかできないところを検証。
自分の決断が成果につながった局面や、自分のコントロールが及ばない要因が結果を出したのか明確に。
【感情でなく合理的に】
キャリア形成に重大な影響を及ぼす判断は必ず冷静な時に。
【オール・オア・ナッシングでない】
作業量はToDoでなく、大量・普通量・少量に分類し、その日のエネルギー量に見合ったレベルで妥協してこなす。
【毎週の計画に罰を組み込む】
小さなアメとムチで原動力にならなければ、出来なかった場合のコストを今負担する。
コミットメントデバイスで、お金や同等の価値を持つものを失う危険性を認識。
【人脈とインフルエンサーの選定に潜むバイアスの罠】
自分の人脈を広げるためには、自分の性質と異なるメンバーを集める意識が必要
【キャリアのゴールは本当に正しいか】
自分でやって楽しいと思える活動を、そのまま最終ゴールにしてもいいのか
【損失回避】
失敗は恐れすぎず、成功の可能性はあると言い聞かせる
【自分の価値を知る】
業界の水準を知り、自分が生み出している付加価値に見合う報酬をもらう
【必要なことはもっともとめる】
仕事の成果は自分で報告する。他人はそこまで自分にかまっている時間はない
【フィードバックを受ける】
批判的な内容にも耳を傾け、検証すること
【見栄を張りすぎない】
失敗する姿を他人に見られていても、他人はそれほど覚えていないので行動する
【新しいチャンスを受け入れる】
チャンスに対して行動したときよりも、行動しない後悔のほうが大きい
【説明責任を負って成長】
失敗したときは他人のせいにはしないが、成果が出なかった原因は正しく振り返る。
【息抜きは忘れない】
キャリア形成はマラソンのようなので、休憩しながら活動を続ける
【アンコンシャス・バイアス、代表性ヒューリスティック、統計的差別】
この3つを止めると、あなた自身が特定の役割が適任だとわかってもらう特徴を出せる。
【他人のアドバイスは全てが平等ではない】
自分へのフィードバックが間違っていると感じたら、複数人からも聞いてみる
【不正確なレッテルを回避】
コミュニケーションスキルで、利害関係者とは意思疎通を絶やさない
【情報カスケード】
別の案を発する時は、共有情報へ敬意を示すことで、相手に話しを聞いてもらえる。
考え方の裏付けるデータは特に強調。
【プレゼンは自信があれば最初、特徴的でなければ最後に】
ピーク・エンドの法則で、プレゼンは一番最後に、ストーリーを仕立てて伝える。
【内集団のメンバー】
他者との関係性を築くのは大切で、学びや暖かな支援作りで相互関係の恩恵を受ける
【小さな「イエス」の積み重ね】
相手にも心からの賛辞を送り自尊心を訴える。
日常的に自分の考えを発することで、賛同者は増えていく。
【ノー!と言われても諦めない】
改めて頼み込むか、フィードバックでアイデアを改善して変更する。
それでもダメなら他の人にあたる
【他人のための行動】
同僚(友人)が公平な機会を得られるようにも意識。
多くの人が少しずつ同じ行動を取ることでティッピング・ポイント(転換点)はやってくる。
【自分のバイアスが大半】
他人からの影響は少なく、自分自身が原因なのが大半であるため、リラックスしよう。
【インターネットのささやき】
ネットを使うデバイスは1つに制限し、フロー状態に入りたければデバイスも遠ざける。
[空気】一日を通して空気が循環しているスペースを確保(パフォーマンスUP)
【グリーン(植物)】
作業スペースに植物を置く(注意力と生産性UP)
【自然光】
外に出て自然光のある場所で過ごすことを意識(認知力UP)
【人口光】
集中したい時は明るめ、創造性を発揮したい時は暗め
【温度】
室温を摂氏16~24度に設定
【騒音】
集中を要する作業は静かな環境を追求(生産性とモチベーションUP)
【自分専用スペース】
「作業をする場所」と脳に刷り込んでシステム1(速い思考)に入る(集中力と生産性UP)
【整理整頓(授かり効果)】
無関係なものは捨て必要なものを残す(集中力UP)
【色】
集中したい時、創造性を出したい時、競争心を出したい時、リラックスしたい時など、目的に応じて色を使う
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