働き方や健康を視野に入れ、生産性を改める場合、アブセンティーズム(業務ができない状態。欠勤など)とプレゼンティーズム(出勤しても、不調により効率的に働けない状態)について考える必要があります。
労働者や一人社長、働く人みなさんにかかわることになります。
↓文章を読み上げてくれます(.WAV)
欠勤するよりも、身体の不調で働く方が生産性が落ちてしまう?
アブセンティーズムは、休んでいる間に業務が止まってしまったり、周りの人が代わりに仕事をしたり、代わりの人材を雇う雇用などの損失を含みます。
プレゼンティーズムは、頭が働かずボーっとしている、集中力がでない、ミスを多発する、やる気が起きないなど、心身の健康状態が悪化してパフォーマンスが低下している状態で仕事をした時の損失をさします。
出勤よりも欠勤のほうが心身不調のコストが大きいイメージがありますが、実は出勤による損失のほうがコストが大きいと言われています。
車の居眠り事故の発生時刻を分析すると、お昼過ぎの時間帯と早朝にかけての時間帯に事故が集中しやすいと言われています。
いわば、生理的に眠気が出やすいお昼過ぎの時間帯に大事な仕事をするとミスが起こりやすくなります。
お昼過ぎの眠気は食事の血糖値の影響と考えるかたも多いと思いますが、1時間ごとに少量の食事を食べても、昼食2時間ごとに少量の食事を食べても、昼食を抜いても、午後には眠気が生じるとのことです。
睡眠リズムとして、起きてから約8時間後というのは、生理的に眠気が生じやすく、ミスや事故が起こりやすくなります。
これは良質な睡眠をとっていても同様ですが、不眠症の方と良質な睡眠をとっている方のの居眠り運転事故の比率を比べると、不眠症の方の方が2倍以上事故頻度が大きいようです。
主観的健康観が生産性に一番影響する
プレゼンティーズム(欠勤)に影響を及ぼすものは、
- 高血圧、糖尿病、アレルギーなどの身体的な病気や不調
- 喫煙やアルコール、睡眠などの生活習慣病
- 主観的健康観やストレスなどの心理面
などがあります。
この中で、生産性の低下の中で最も影響がでかいのが「主観的健康観」であるようです。
これは「健康のためにすすんでやっていることがある」と健康に積極的な人ほど、自覚する心身不調が少なく、より健康を感じやすくなる可能性があります。
睡眠は毎日必ずおこなうため、習慣にしやすいものです。睡眠の投資は主観的健康感を育て、健康だけでなくパフォーマンスや生産性の維持につながります。
睡眠を制する者は生産性を制します。
おわりに
仕事をするうえで生産性や効率性を求めることは多々あるかと思います。
ただ、その方法といえば、技術的な方法や経験からくるノウハウを活かすことが多いですが、睡眠まで視野を広げて考えることは少ないかと思います。
睡眠については、社会人として「寝坊はよくない」程度しか教えられず、睡眠について深堀することはあまりないかと思います。
みなさんのお近くに、残業地獄を生きている人がいましたら、その方の身体が修復不可能な被害が出る前に、睡眠の大切さを教えてあげましょう。
参考文献
|
前月のブログ状況報告↓
2021年6月近況報告
こちらにも参加しています↓