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キーワードから要約してみる。これで説明することが億劫でなくなる?

誰かに物事を説明するにしても、根拠を説明する場合は、具体的な数字や事例を出しながら説明するかと思います。

しかし、相手がそのことについて何も知らない人場合は、具体的な数字や事例はあえて省略して説明すると、わかりやすくなります。

今回は、要約づくりの方法を紹介していきます。

↓文章を読み上げてくれます(.WAV)

要約づくりの具体的な方法

前回の要約づくりの話しの続きです。流れ探しを完了させたら、可能ならメモをしておきましょう。

①「流れ探し」の中でみつけた上流の中から、キーワードのみを抽出する

キーワードの中から、単語レベルで「大事なもの」を選んでみましょう。

「アメリカ独立戦争」のような出来事でも大丈夫ですし、「本質的」「経済発展」のような言葉でも大丈夫です。複数選んでみましょう。

文章を要約する時は、上流の内容や、本のタイトル・目次・表紙から読み取れるキーワードを列挙しましょう。

②そのキーワードと、要約したい事項がリンクする部分を考えて、つなぎ合わせる

列挙したキーワードについて、いろいろな角度から調べてみましょう。

もっとも重要度が高いキーワードはどれかを考えてみたり、要約したい事項とつながる内容がないか、探してみましょう。

その際、きちんと文章として説明を書き出してみることが大切です。

それができれば、要約にスムーズに移行できるはずです。

文章を要約するときは、文章の中で出てきたキーワードに線を引き、そのキーワードの周辺を読み込んで、キーワードを理解しましょう。

③繋がったキーワードを使って上流の説明をしつつ、事項を説明する

①と②を踏まえたうえで、説明を完成させてみましょう。

「そのことについて知らない誰か」が読んでも理解できるレベルでキーワードを使った説明ができれば、要約としては完璧です。

このときに気を付けなければならないのは「具体的な例」や「数字」を省略することです。要約は、あくまで「大切な情報のみ」を残さなくてはなりません。

具体例ではなく、抽象的だけれど本質的な部分を抽出しないと、「目」を養うことはできません。

具体的な例

それでは具体的な例をだしてみます。あくまでも一例なので、みなさんも身近なものでやってみましょう。

産業革命においては、各国が技術革新によって工業化を果たし、資本主義経済の進展の契機となったことについて。

①「技術革新」「工業化」「資本主義」

②技術革新:蒸気機関などの技術によって大量の生産が可能になったことを指す。

工業化:工業製品がつくられるようになり、その製品を輸出するために各国はアジア諸国に貿易を求め始めた。

資本主義:金銭による経済活動を進展させていく活動。工業化によって余剰生産物が生まれるため、経済が回るようになった。

③産業革命によって、技術革新による大量生産が可能になり、それを輸出する。それによって経済活動が活発化し、資本主義経済が進展するようになった

アメリカ・ヴァージニア州で銃を乱射する男が現れる。アメリカは銃を持つことが規制されていない銃社会だから、民間人でも簡単に銃をもつことができる。これによって銃の乱射事件が多く発生している。

①「民間人」「銃社会」「銃乱射事件」

②銃社会:銃が日常的に存在する社会のこと。日本では、民間人の銃の所有は法律で禁止されているが、欧米の多くの国々はそうではなく、特にアメリカは人口の約4割が銃を持っていると言われている。

銃乱射事件:銃社会においてたびたび発生する、銃による無差別の殺人・殺人未遂事件。アメリカでは毎年1万人以上が銃によって死亡しており、この数字は殺人と過失致死の合計件数の約3分の2に相当すると言われている。

③誰もが銃を持てる銃社会だからこそ起こる銃乱射事件。

 

フランス革命とは、それまで絶対王政だったが、それが終わり、現代まで続く市民主導の市民社会へと移行するきっかけとなった重大な歴史の変革。

①「絶対王政」「市民社会」

②絶対王政:国王が絶対的な権力を持ち、市民を支配する権力体制。

市民社会:市民が主導となって、市民の代表となる人物が統制する社会。

③フランス革命とは、国王が権力を握る時代から、市民主導で統治される時代への転換点である。

 

おわりに

まず、流れ探しで、物事の上流(背景)を深堀します。言葉の定義をはっきりさせたり、そもそもの部分を考えたりすることです。

そして、背景が理解できたら、要約づくりとなりますが、この背景の中から、キーワードを見つけるようにします。

キーワードと、要約したいことを結び付けていき、そのことを知らない人が聞いても理解できるように要約して説明できるようにする。

この時の注意点は、具体的な例えや数字を省略することがコツです。

復習

頭のよさについて今まで書いてきたことです。

日常の解像度

普段の生活の中からでも、常に感度を上げている人はそこから知識を増やすことができます。身の回りのことをはっきりとみることで、自分で疑問を持つことができ、そこから考えを掘り下げていくことができます。

日常生活を常に「解像度の高いカメラ」でみているようなものです。

日常の解像度のあげ方

例えば、牛乳を例にとってみると、東京に住んでいる場合は生産地「群馬県」「千葉県」と書いてあります。牛乳は北海道とイメージがありますが、なぜなのでしょうか。

答えは小学生の社会の授業でならった「近郊農業」です。鮮度が大切な食糧は、近くで生産して輸送した方がコスパもいいですからね。

このように、日常生活の中にあるものからでも知識を増やす機会になります。これは、ビジネスにも役に立つ方法です。

覚えやすいものと覚えにくいものは人それぞれ

頭のいい人でも、全てのことを覚えられるわけではありません。

九九の段を覚えるのが得意な人と苦手な人がいるように、記憶力は人によって違います。

記憶するには関連付けておぼえると楽

物事(漢字や英単語も)にはなぜそうなったのかという背景や、歴史で言えばその出来事の前後の脈絡があります。

丸暗記でなく背景や脈絡を知ることで、記憶をしやすくなります。

記憶するにしても、頭の中を整理しながら覚えると記憶しやすいです

なんでもかんでも関連付けて覚えると言うよりは、きちんと頭の中を整理しながら覚えると、より記憶しやすくなります。

覚えるときも、クローゼットの中を整頓するがごとく、最小限の物だけを収納するように覚えてみましょう。

そのコツとしては、同じものでも違った角度でみることで、覚えやすい解釈を得ることができます。

原因があって結果が存在するため、「なぜ」という疑問を常に持ち続ける

物事には原因があって結果があるのですが、世の中のほとんどのものは結果しか見えていません。

それをいきなり覚えようとしても中々覚えられないので、まずは原因を追究するところからはじめると、理由を知ることで物事の記憶する力がついてきます。

原因を調べるための具体的な方法4つのコツ

  1. 特徴的な言葉や数字の原因を探す
  2. その言葉、数字を使って「何故」と考える
  3. その数字、言葉の背景を調べる
  4. 「何故」に対する解答を考える

これらを基にして、原因思考法を実践してみましょう。

他の物事に関連付けて覚える

関連付けて覚えることができれば、そのことを覚えやすく忘れにくくなります。

そして、記憶する努力も、最小限の力で最大限の成果を発揮することができます。

一つ覚えればまた一つ、関連付けて頭の中を整理して覚えることで、思い出すときも一つ思い出せば芋づる式に思い出すことも可能です。

具体的な関連付けるやりかた

  1. ノートやメモ用紙を用意し、一番上に「原因」と書く
  2. 原因から派生する結果を書く
  3. 原因と結果をつなげる
  4. そのノートをとっておき、他の結果と結びつけられるようにする

要約する力である要約力こそが頭の整理がよくできる人

人の話しを聞いたり、本を読んだりしたときに、その内容をまとめることができる要約する力もまた、頭のいい人と言われます。

要約するという事は、無駄なところを削ぎ落して必要なところだけを残すという力になります。

つまり、大事なところ、言いたいところを理解する力があるので、これができる人は重宝します。

要約をするためのプロセス

  • 具体的な中身に入る前に、それに至る流れを理解する
  • その流れの中で、具体的な中身がどのように位置づけられるかを考える
  • この2つのプロセスの中で、重要なポイントを探し、マーカーを引くようにその点を重点的にみて、覚えて、まとめる

自己紹介は要約する力を発揮できる

自分自身を紹介する自己紹介、多くの方が経験していますが、短い数十秒、長くて1分で自分のことを相手に伝える行為となります。

就職活動では、この自己紹介の良し悪しで自分の未来が決まると言っても過言ではありません。

20年以上生きてきた経験を、たったの数十秒にまとめて話すのですから、最も言いたいことだけを言うしかない場面です。

自分の根幹をなしている「背景」や「元」になることを話すと、相手によく伝わります。

上流探しをするコツ

①その言葉の定義をはっきりさせる

②そもそもどうしてなのかを探してみる

③その前に何があるかを考える

この3つを踏まえながら考えてみる。

上流と下流が繋がったときに、要約が成立する

下流(結果)と上流(背景)をつなげることで要約することができます。

しかし、上流が1つでも、下流が1つとは限らず、同じ背景でも、結果は複数になることが多いです。

また、本や文章では、最初と最後の部分にこそ、上流と下流となる要素が詰まっているので、そこが重要な部分になります。

 

参考文献



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