ストレスがたまったまま眠るとどうなるのか。
人間にはレム睡眠とノンレム睡眠の2つを繰り返していますが、実はレム睡眠時に影響があります。
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ストレスが溜まると、レム睡眠の時間が長くなる。嫌な記憶の整理に時間がかかります。
レム睡眠、ノンレム睡眠という言葉は聞いたことがあるでしょうか。
浅い眠りの「レム睡眠」では「身体」が眠り、深い眠りの「ノンレム睡眠」では「脳」が眠ります。
レム睡眠時にはまぶたを閉じたままですが、きょろきょろと目が動いているそうです。
夢を見ているのはレム睡眠時で、記憶の情報処理、心の整理の役割を果たしています。
ノンレム睡眠時では、DMN(グルグル思考や閃きを担当する脳の一部)が活性化し、記憶や感情、運動などを結び付け、細胞の新陳代謝を高め、免疫の活動などもおこなっています。
翌日への不安が強いほど、脳が休まる深い「ノンレム睡眠」は減少すると言われています。
「その日に嫌なことがあった」「次の日に嫌なことがある」就寝前のストレスによって、浅い「レム睡眠」が増加します。
嫌なことを考えながら眠りに落ちると睡眠は浅くなります。
「浅い睡眠は嫌だなぁ」と思うかもしれませんが、レム睡眠時は情動的ストレスとか変わりをもち、嫌な記憶を削ぎ落し、情動反応(一時的な急激な感情の変化)の抑制をしてくれます。
嫌な記憶や感情から身体が睡眠を変化させることより、自分を守ってくれています。
ストレスが溜まると、ノンレム睡眠の時間が短くなる。疲れたら、仕事から距離をとろう。
誰にでも悩みごとや心配事はありますが、どうにもならない問題をグルグル考えて眠れなくなってしまう。
考えるのをやめればいいとわかっていても、グルグル思考を止められない時は、紙に書き出してみましょう。
無理をする必要はありませんが、その日起きた嫌な事や、次の日の心配を頭でなく、紙に書き出し、置くことで気持ちが落ち着き、明日に向けてマインドセットができます。
睡眠がうまくとれない状態が続くと、脳はグルグル思考や不安になりやすくなり、眠る前の不安が強くなることで、睡眠が浅くなる、負のスパイラルに入ります。
仕事の負担が強く、疲れている日ほど、仕事から心理的・物理的に距離を置きましょう。
例えば、翌日に対する不安(ストレス)を0から100で表す場合、0の場合だと、深いノンレム睡眠の時間は90分程度となります。
しかし、50の場合はノンレム睡眠は約60分、100の場合は35分程度となります。
ノンレム睡眠の時間は多くはないので、ストレスが溜まるだけでいかにノンレム睡眠のコストパフォーマンスが低下するかがわかります。
眠る前の時間はとにかく感情に刺激を与えすぎないようにリラックス。
具体的には、次の3つのことを眠る前に得られると、睡眠にいい影響を与えます。
- リラックス(癒し、くつろぎ)
- 熟達(新し事や視野が広がる)
- コントロール(余暇時間の使い方を自分で決める)
ストレッチしたり、料理の下ごしらえをしたり、勉強したり・・・。
これは個々によって変わりますし、自分の今の状態によっても変わります。
自分がやっていて、時間を忘れるくらい夢中になるものや、思春期に熱中したことだと、相性がよいです。
特に考えずに軽く身体を動かす場合は、掃除がおすすめです。
家がきれいになると、心もスッキリとする上に、睡眠時もホコリを吸い込まないのでいい影響となります。
酷使した脳をリラックスする場合は、比較的軽めの運動が、脳と体のバランスをとりやすくなります。
スマホやテレビは人工的な光が強く(ブルーライトが話題にもなっていますね)、メラトニンが低下してしまうため、眠る前にみるのはおすすめしません。
もし、録画した番組やYouTube、ニコニコ動画を観る場合は、「何時から何時まで」と時間を決める。
もしくは、朝少し早めに起きて観るようにしましょう。
眠る前でなく、朝や日中に挟んでいくほうが、脳のパフォーマンスからみても効果的です。
おわりに
ストレスは現代社会時にとっては対策しないといけない課題の一つです。
特にこのコロナ禍の中で事情が変わり、余計なストレスを負ってしまっている人もいるでしょう。
こうしたストレスを抱えないためにも、余裕のある時から、ストレスへの考え方を見直して、対策をしておきましょう。
参考文献
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寝具の参考↓
2021年6月近況報告
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