この記事はこんな人におすすめ
- 自分の得意なことや不得意なことを知りたいけど今一わからない
- 最高の勉強法と言われているけど自分に合わない気がする
- 他の人とセンスが合わなかったりしてコミュニケーションがとれない
結論は、各認知特性の理解で考え方の違いがわかる
誰かと話している時や、物事を教わる時、いまいち自分には伝わらなかったり、何を言っているかわからないときがあります。
言葉で説明してくれたほうが分かりやすいとか、イラストで説明してくれた方がわかりやすいなど。
このわかりやすさの違いは、自分と相手の認知特性の違いから発生するものです。
日常生活では、視たり聞いたりしてコミュニケーションをとりますが、視るのが得意だけど聞くのは不得意という人もいます。
百聞は一見にしかずと言いますが、一見するよりかは的確な言葉で説明したほうが理解が速い人もいます。
視覚、言語、聴覚の3つの認知特性がありますが、それぞれの特徴を捉えることで、日常生活や仕事に活かせることでしょう。
今回は、さらに細かく分けて6つのタイプ+αの特徴や仕事をご紹介していきます。
※自分の認知特性を知るにはここからどうぞ!
このブログは、以下の書籍を参考(引用)に、自分の考えと経験を加えながら書いています。
認知特性の特徴には以下のものがあります。
視覚優位者・写真タイプ
・写真として物事を記憶
・道順を説明するときは、地図や「〇〇駅→〇〇病院→〇〇学校→到着」と図式化
・3歳以前の記憶はあるが、その記憶は自分の目で見た風景のため、自分はいない
・歴史の本を読むと、文章だけでも城や戦いの場面がスムーズにイメージできる
・アニメのわき役キャラクターの似顔絵も描ける
・「野菜の名前を多く上げる」という質問には、野菜の写真や陳列棚をイメージ
視覚優位者・三次元映像タイプ
・映像として物事を記憶
・人の顔を覚えるのは得意
・道順は、図式や地図意外に、信号の数、ポストや店の看板などを書き加える
・歴史の本を読むときは、城や戦いのイメージが浮かびやすい
・昔の記憶を、順序良く時間を追うように説明できる
・3歳以前の記憶があり、その記憶に自分自身はいない
・「野菜の名前を多く上げる」という質問には、野菜の写真や陳列棚をイメージ
言語優位者・言語映像タイプ
・言葉を見るのが得意
・言語を映像化することも、映像を言語化することも得意
・他人の何気ない一言で、鮮明なイメージを抱くことがある
・比喩表現が得意
・「野菜の名前を多く上げる」という質問には、野菜の写真や陳列棚をイメージ
言語優位者・言語抽象タイプ
・わかりづらい文章を図式化することが得意
・言葉を見るのが得意
・歴史の本を読むとき、家系図や登場人物の相関図が浮かびやすい
・英単語は書いて覚える
・初対面の人は名刺の文字を覚える
・道順は、文章か図式で説明
・一番古い記憶は4~6歳以降のもので、自分が登場
・読み終わった本の中からある個所を探すとき、どのあたりのページに書かてれいたかわかる
聴覚優位者・聴覚言語タイプ
・言葉を聞いたりサイレントトークしたりするのが得意
・一度聞いたコマーシャルのフレーズや歌詞を覚えるのが得意
・英単語は、聴いたり暗唱したりして覚える
・講演内容のテープを聞き返すとき、どのあたりに録音されているかわかる
・難しい話題でも、写真や資料を見ることなく、話しを一度聞くだけで理解できる
・テレビを見ている時、テロップがなくても意味が理解できる
・ダジャレ、人の言葉じりをとらえるのが上手い
・一番古い記憶は4~6歳以降のもので、映像イメージは曖昧で、あとから聞いた情報も加えられているケースが多い
聴覚優位者・聴覚&音タイプ
・言葉を聞くのが得意
・英単語は聞いたり、暗唱したりして覚える
・絶対音感のような能力を持っている
・CMソングや音楽を一度聞いただけで、メロディを口ずさめる
・モノマネが得意
・外国語の発音が上手
一部分的に当てはまっていることもあるかと思います
相対的に何が多いかで、タイプを分けられますね
人にはそれぞれ認知特性があり、同じことを聞いたり見たりしても、誰もが同じ方法で理解し、表現するわけではありません。
認知特性は思考や認知の好みであり「やりやすさ」と言い換えられます。
認知特性には、「男だから」「女だから」「親が視覚優位だから」のほかに、様々な要因が関与しています。
認知特性は生まれながらにしてある程度決まっており、生活環境の中で伸びていくので大きく変えることは難しいです。
運動の苦手な人が、突然運動が得意にはなりませんし、音楽が苦手な人が、ある日いきなり絶対音感に覚醒することはないでしょう。
しかし、自分の特性を知っている、意識しているということは、大きな意義を持ちます。
自分の得意や好みを知っていれば、何か行動を起こすとき、考える時や選択するときに自分のやりやすい方法を見つけやすくなります。
同時に、苦手なことや嫌いなことを知っていれば、アプローチ方法を変えたり、得意な能力で補うといったことができます。
自分にとって楽=好みと捉えてもいいかもしれません
聴覚優位者の得意なやりかたをそのまま視覚優位者が使えるとは限りません
写真家、画家、デザイナーなど、静画や動画などの視覚に訴えかける職業があっているでしょう。
このタイプの人は、頭の中にカメラを持っていて、何かを記憶する時は一枚一枚の写真のように引き出しにしまいます。
視覚優位者は、感覚的に思考する傾向にあります。
見たものを写真で振り返るので、トラウマ体験を持ちやすい傾向とも言えます。
例えば、過去に他人の交通事故シーンを見た、火災現場を見た場合など、そんなときも鮮明に覚えています。
何年経っても、そのイメージはぼやけることはないので、思い返すことが負担になることさえあります。
一番古い記憶については、映像として覚えているので3歳以前のことも覚えているでしょう。
物事を覚えるときは、目で見た情報を瞬時に記憶や認識できるのが特徴です。
一方で、時間軸や映像の流れを覚えることにはつながりませんので、例えば、道順を覚えると言ったことは不得意な場合もあります。
頭の中に膨大な量のアルバムを持っているので、瞬間的なシーンを切り取った記憶を一番得意としています。
もし、ドラえもん、サザエさん、アンパンマンやプリキュアを何も見なくても描けるのであれば、写真タイプだと言えるでしょう。
当然、絵に上手い下手はありますので、写真タイプがみんな絵が上手いとは限りません。
視覚で特徴を捉えるのが上手いのか
資料作りも視覚に訴えるものを作りやすい傾向かもしれません
建築家、パイロット、外科医、機械技術職、テレビ(映画)舞台製作者や動画編集者などの職業があっているでしょう。
視覚的な情報を空間と時間を上手く使うことができます。
たとえば、動画を作る場合、「このコメントを入れるならこのくらいの長さの映像が必要」「1分間で伝えられる映像はこれくらい」など、頭の中で計算するのが得意です。
また、建築家ですと、設計図を見ただけで、立体的に建物がイメージでき、様々な角度から見え方がわかるかと思います。
奥行や立体感のある絵を描くのが得意な一方、漢字の書き順などを覚えるのは不得意なことが多いです。
写真ではなく映像として記憶しやすいので、エピソードを振り返る時も頭の中で動画再生するように思い返すことができます。
映画を観ていても、別々の作品でも同じような背景が出ていた場合(撮影場所が同じ)などもよく気がつくかと思います。
また、人の顔も立体的なため、顔も覚えやすいと言う特徴があります。
つまり、髪形の変化に気がついたり、表情が違うと言ったものを視覚的に捉えるのが上手です。
視ることを意識すると得意を活かせるってことですね
視ることに注力しないと、能力を発揮できないかもしれません
コピーライター、絵本作家、雑誌編集者、作詞家など、イメージを言葉に変換できる職業があっているでしょう。
本や小説を読むとその場面が容易に想像でき、文章よりかは映像でイメージして記憶します。
また、言語を映像化することも、映像を言語化することも得意です。
言語優位者は、イメージを言語に結びつけるため論理的思考になることが多いです。
言語映像タイプは、独特なファンタジーな世界観も持っており、頭の中で独自のストーリーを持ったりします(いわゆる空想)。
また、言語を映像に結びつけるため、暗示にかかりやすかったり、極端なイメージをしやすかったりします。
映像を言葉に変換するとき、「〇〇みたい」「あのシーンみたいに」など比喩表現で伝えることが多いです。
そのため、語彙力が豊富であるほど、それだけ表現方法の引き出しが増えるため上手く使えることでしょう。
コピーライターなんてピッタリですね
言語優位者は言葉の数だけ能力を発揮しやすいかと思います
内科系医師、作家、教師、金融関係、心理学者など、わかりづらいことを整理する、物事を教えるような職業があっているでしょう。
このタイプは、わかりづらい文章を図式化することが得意です。
歴史の本を読むときは、家系図や登場人物の相関図が浮かびやすいです。
また、言葉に文字、数字や図を系統立てて結び付けるのも得意です。
日本の学校教育では、言語優位者のほうが成績を修めやすいため、難関大学に進学するのも言語優位者が多いでしょう。
これは、受験科目に必要な主要科目はすべて、授業も教科書も言語を介しているからです。
言語抽象タイプは「言葉を見る」のが得意です。
一度文字に落としたり、紙に書いてある文字を見たりした方が覚えやすい特徴があります。
つまり、英単語や漢字を覚える場合は、紙に書くと覚えやすいです。
人の顔を覚える時も、顔を見て覚えるというよりかは、名刺の名前(文字)を意識すると覚えやすいです。
とにかく言葉と接する機会を増やすということですね
いわゆる、要点のまとまったきれいなノートを作れる人ですね
弁護士、教師、落語家、アナウンサーや作詞家など、音を意識できる職業があっているでしょう。
聴覚言語タイプは、「言葉を聞く」のが得意です。
音声という聴覚情報のみで言語を脳内に取り入れられるのが特徴ですが、言語優位という点では、言語抽象タイプと重なっています。
聴覚言語タイプは、相手が話している音だけで内容を理解でき、イメージよりは言語そのもので思考を働かせます。
本の飲み聞かせ、劇、映画やミュージカルを見た時、セリフをそのまますぐに覚えられます。
また、CMのフレーズや歌詞などを覚えたりしやすいのも特徴です。
仕事では、相手の話しをメモを取らなくてもしっかり理解し、記憶しやすいでしょう。
また、録音した音声を再生する時、どのあたり(何分何秒)に録音されているかがわかります。
勉強する時は、リスニング教材、ラジオ教材や最近ではYouTubeの聞き流しなどで繰り返し学習するほうが効率的でしょう。
聞き流すだけで学習できる人ってことですね
言語を聞くのが得意なので、おしゃべり好きと相性がいいですね
作曲家や演奏者など、音楽に携わる職業があっているでしょう。
聴覚言語タイプとの違いは、音階や音色といった言語的に意味を持たない情報も、イメージとして脳内処理できることです。
外的な基準音を参考にせずに任意の音の高さを判断できたり、あるいは楽器などで作り出せたりする絶対音感を持っていることが多いです。
よく、作曲家の子どもは作曲家になるといいますが、絶対音感も遺伝性があるという研究結果もあるため、なるべくしてなっているように感じます。
絶対音感は幼少期から音楽教育を受けていれば能力を開花しやすいともいわれています。
しかし当然、絶対音感がない聴覚&音タイプもおり、実際に音楽関係の仕事を卒なくこなしている人もいます。
CMソングを聞いた場合、歌詞よりもメロディを覚えたり、口ずさんだりするタイプはまさに聴覚&音タイプの特徴です。
また、声マネも得意で、聞いた音を自分の声として再生できる人もいて、話し声や動物の鳴き声なども再現できます。
さらに、外国語の発音やイントネーションの捉え方も得意で、不勉強でもやたらと発音がよかったりもします。
聴覚的な感性がするどいため、勉強するときもリスニングに力を入れたり、あるいは暗唱するだけで覚えやすくなります。
通訳という仕事でも活躍できそうですね
色んな言語や楽器にふれると能力が開花するかもしれません
上記の6つのタイプ別と異なり、身体感覚優位者についても触れておきます。
身体感覚優位者は、触覚、嗅覚、味覚、固有覚、前庭覚や内臓感覚が優れ、特殊な認知特性を持っています。
しかし、日常生活では視覚、言語や聴覚を使うため、身体感覚だけが際立っている人は見受けられないので、例外的な扱いとなります。
このタイプは、スポーツ選手、ダンサー、ソムリエ、料理人や調香師など、自分の身体感覚を掴む職業にあっているでしょう。
料理人であれば、レストランで食べた味の再現ができたり、スポーツ選手であればどう身体を動かせば効率的に動かせるかをイメージできるでしょう。
例えば、ダンスが苦手な人は、インストラクターの振り付けを真似ようとしても、自分の身体の左右がわからなくなったりしますが、得意な人は的確に再現できるでしょう。
勉強が得意でない人でも、こういった身体感覚に優れている場合もありますので、勉強や仕事ができないだけであきらめることはありません。
YouTubeでバズりそうなタイプだな
仕事柄、会社でなく個人で活動することが多い職業でもあります
1983年にカウフマンらによって開発された「K-ABC」という認知検査法があります。
K-ABCでは、認知処理の方法には「同時処理タイプ」と「継次処理タイプ」の2つのパターンがあると言われています。
同時処理は、一度に多くの情報を全体的に大雑把に認識して、その中の部分同士の関係性から情報を処理する方法。
継次処理は、一つ一つの情報を時間的に順序だてて連続処理していく方法。
・プラモデルを作る場合、同時処理は初めに全体像をとらえ、それぞれの部品がどうつながるのかを考えて組み立てる。
・長文読解をする場合、本文全体がどのようなことを意図しているか漠然とイメージを掴む
・図やグラフで処理していく
・家事だと、部屋を全体的に見渡してから何を始めようかと考える
・視覚優位者に向いている認知方法
・プラモデルを作る場合、まず部品ごとに着目し、それらをつなげる手順を考察してから組み立てて完成させます(説明書をよく読むタイプ)。
・長文読解する場合、物語を最初から段落ごとに理解しながら、場面による状況を把握
・方程式で処理していく
・洗濯物を洗濯機に入れる→干す→次にお風呂掃除・・・など一手ずつ手順を考える
・言語優位者と聴覚優位者に向いている認知方法
視覚は一瞬にして多くの空間情報を大雑把に把握します。
これに対し聴覚や言語は、時間を連続的に流れた情報として把握します。
いわゆる「自分にあったやり方」を見つけるのに参考になるかと思います。
認知方法と実際のやり方をマッチングさせないとね
教えを乞う場合は、相手の認知特性も考えながらできるといいですね
自分の認知特性を把握すると大きな武器になります。
自分にとって間違えたやり方をやらないように気を付けましょう
認知特性や頭の良さのまとめです。
- 認知特性を知ることで勉強の効率化やコミュニケーションをとりやすくなる
- 視覚優位者:写真タイプは見たものを写真のように記憶するのが得意
- 視覚優位者;三次元映像タイプは図面から立体的なイメージをするのが得意
- 言語優位者:言語映像タイプはイメージを言語化するのが得意
- 言語優位者;言語抽象タイプは物事を整理したりまとめるのが得意
- 聴覚優位者:聴覚言語タイプは人の話しを聞くのが得意
- 聴覚優位者;聴覚&音タイプは音からイメージ付をするのが得意
- 身体感覚優位者:自分の身体全体や五感を使ったことが得意
- 視覚優位者は全体を見渡してから部分的なつながりを考えるのが得意
- 言語及び聴覚優位者は部分的なつながりから全体を考えるのが得意
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