本質というものは中々見つけづらいです。それは、その情報がミクロ的な情報なのか、マクロ的な情報なのかが判断しかねるというところもあるからだと思います。そこで今回は、本質の探し方と、その本質の日常生活へのつなぎ方をお話します。
この記事はこんな人におすすめ
- 本質の探し方がよくわからない
- 勉強と日常生活の本質のつなぎかたがよくわからない
私の両の目は全てを見通す力を持っている
目で見るだけでなく、考えるところまでもっていけるといいですよ。
↓文章を読み上げてくれます(.WAV)
それでは、本質を探す具体的な方法を書いていきます。
物事というのは、ミクロとマクロに2分することができるかというと、そういうわけでもありません。
どんな物事も、見方によっては、ミクロはミクロ、マクロはマクロとなります。
全ての事象は、もっとミクロにすることも、もっとマクロにすることも可能です。
例えば、「A市の人口が減っている」と聞いて、どう感じるでしょうか。これは、マクロかミクロ、どちらに分類されるでしょうか。
全国というスケールで見た時にはA市というミクロな話しです。「全国的に人口が減っている市が多い」というほうがよりマクロに感じるかと思います。
一方で、「A市の人口が減っている」というのはなんとなく大雑把な情報にも感じ取れることもできます。
「A市では老人の割合が増え、子どもの数が減っている。全体としては人口が少なくなっている」と言われたら、かなり詳細な話しになります。
つまり、「A市の人口が減っている」という情報は、マクロでもミクロでもありうるのです。
その情報が、マクロよりなのか、ミクロよりなのか、
そういう判断をすることも大切なんですね
その情報がどこに位置付けられているかということも考える必要があります。
そうすると、ここでの思考方法についてですが、まず、原因と目的を思考し、よりミクロにしてみましょう。
「なぜ人口が減ったのか。」「どの年代の人が、どのくらい減ったのか」を考えたりすることで、よりミクロに物事を考えることができます。
反対に、上流と裏側を思考し、よりマクロにすることもできます。
「A市の人口減少には、どのような背景があるのか」「A市の人口が減ったということは、見方を変えればどういうことが言えるのか」と考えてみます。
綺麗にマクロとミクロに分けられるということではなく、「どちらかというと」という程度の話しです。どんな物事もまだマクロにすることができるし、ミクロにすることもできます。
ミクロとマクロの両方が整理できたら、そこから本質を抜き出すことが可能になります。
ミクロ寄りのものと、マクロよりのものを結び付けて考える必要があります。要は、1つの文章にするということです。
A市の例で言えば、「A市では老人の割合が増え、子どもの数が減ることで人口が少なくなっている」という文章と「日本の人口が減少している」という文章を結び付けて「日本では今日、全国的に老人の割合が増えて子どもの数が減り、人口が少なくなっている」と1つの文章として考えることができます。
このように、マクロとミクロを何個か結び付けていきます。そしてその中で、この2つが理解できれば、他のものも理解できるように思えるような文章ができたら、それが本質にもっとも近い文章になります。
文章を作ったら、その文章を短くしてみます。
2つの文章をつなげたので、一文が長くなってしまっています。これを短くまとめてみます。もう少し言うと、1つの言葉にしてみます。
たとえば、「日本では現在、老人の割合が増えて子どもの数が減り、人口が少なくなっている」なら、これには「少子高齢化」という名前がついています。
ニュートンは、「リンゴをはじめ、地球上のものは全て地球の引力に引っ張られる」という現象を「万有引力」と名付けました。
このように、本質だと思われるものには、もうすでに学術的な名前がついていることがほとんどです。その名前を本質と定義してもいいでしょう。
ミクロかマクロを分析して、説明できるような文章をつくったら、今度は短くまとめて説明できるようにするということですかね。
ここで重要になるのが、要約する力ですね
ここでは、具体的な例を紹介していきます。
勉強において、応用よりも基礎を重視するべきだ
マクロ化①基礎が大事
マクロ化②基礎をしっかり勉強するべきだ
ミクロ化①基礎を固めないと応用できないので、基礎を勉強するべき
ミクロ化②先に基礎を固めておかないと応用できるものもできないので、基礎を優先すべき
マクロ化①とミクロ化②をつなげる
「基礎を固めないと応用もできないので、基礎を大事にして勉強すべき」
「砂上の楼閣」「木は本から」
ここからは、本質を他の物事にどのようにつなげるかの方法を書いていきます。
まずは、本質だと思う事や本質的な情報として書いてあるものを探しましょう。書籍などを読むと、見つけやすいです。
まずはその本質を自分のなかで咀嚼してみましょう。「代数は数字を文字で代用している」と書いてあっても、「文字ってそもそも何だろう」「具体的にはどうなんだろう」ということがわからない場合もあるかと思います。
そうならないように、しっかりと本質を自分の中で考えて理解しましょう。
本当に理解するためには、後々やるので、今はそこそこに終わらせて大丈夫です。
たとえば、「代数」だったら、その代数の教科書に書いてあることは多かれ少なかれ、必ず自分がみつけた本質と結びついているはずです。関数だろうが2次方程式だろうが、それは一緒です。それを探します。
「代数」という科目も、その科目自体のこと以外にも役立つところがあります。
たとえば「中学で習う代数は、他の学問とどうつながるのか」を考えると、高校の数学に結びつく者であれば「線形代数」とか「工学」などの大学の学問分野に役立つポイントがあるかもしれません。
または、「文字で何か違うものを表す」というのは、コンピュータの言語でも同じです。あるいは言葉自体がそれと同じであると考えることもできるかもしれません。
そんな風に、本質をつかめば、違うものへの応用が可能になります。
日常生活へとつなげるというところが難しそうですね。
ここは、自分の知識があればあるほどつなげやすいです。
知識を増やすには、書籍や人とのコミュニケーションをたくさんとるしかないですね。
ここからは、本質のつなぎ方をみていきましょう。
IT化とは、企業や事業者が情報通信技術を活用して生産性を向上させること
①情報通信技術=インターネット・スマホなど。生産性の向上=無駄がなくなって、効率的にどんどん新しいサービスがつくれるようになること。
②情報システム工学は、どのようにシステムを組めば、このIT化で生産性を向上できるかについて考察する学問分野
③IT化が進んでいる企業では生産性が向上しているが、情報通信技術と無縁の仕事ではIT化がうまくいかない事例が多い。いちいち電話するよりもメールしたほうがわかりやすいかったり、Excelを使ってデータで管理した方が楽だったり、ハンコを押すよりon-lineで許可をもらったほうが楽だったりする。
本質の探し方と、探した本質の日常生活へのつなぎかたを紹介してみました。
本質を探すことで重要なのは、1つの物事をマクロとミクロに分析することです。
マクロ、ミクロとより細かく分析できるようになれば、より本質を理解することができます。
また、その本質を日常生活にもつなげてみましょう。身の回りのこととつなぐことができれば、物事を見る目が変わってくるかと思います。
今まで、頭がいい人について書いたことを復習していきます。
それではここからは、復習となります。
過去記事の内容をまとめたものなので、
さらっと読む程度で大丈夫です。
日常の解像度
普段の生活の中からでも、常に感度を上げている人はそこから知識を増やすことができます。身の回りのことをはっきりとみることで、自分で疑問を持つことができ、そこから考えを掘り下げていくことができます。
日常生活を常に「解像度の高いカメラ」でみているようなものです。
日常の解像度のあげ方
例えば、牛乳を例にとってみると、東京に住んでいる場合は生産地「群馬県」「千葉県」と書いてあります。牛乳は北海道とイメージがありますが、なぜなのでしょうか。
答えは小学生の社会の授業でならった「近郊農業」です。鮮度が大切な食糧は、近くで生産して輸送した方がコスパもいいですからね。
このように、日常生活の中にあるものからでも知識を増やす機会になります。これは、ビジネスにも役に立つ方法です。
覚えやすいものと覚えにくいものは人それぞれ
頭のいい人でも、全てのことを覚えられるわけではありません。
九九の段を覚えるのが得意な人と苦手な人がいるように、記憶力は人によって違います。
記憶するには関連付けておぼえると楽
物事(漢字や英単語も)にはなぜそうなったのかという背景や、歴史で言えばその出来事の前後の脈絡があります。
丸暗記でなく背景や脈絡を知ることで、記憶をしやすくなります。
記憶するにしても、頭の中を整理しながら覚えると記憶しやすいです
なんでもかんでも関連付けて覚えると言うよりは、きちんと頭の中を整理しながら覚えると、より記憶しやすくなります。
覚えるときも、クローゼットの中を整頓するがごとく、最小限の物だけを収納するように覚えてみましょう。
そのコツとしては、同じものでも違った角度でみることで、覚えやすい解釈を得ることができます。
原因があって結果が存在するため、「なぜ」という疑問を常に持ち続ける
物事には原因があって結果があるのですが、世の中のほとんどのものは結果しか見えていません。
それをいきなり覚えようとしても中々覚えられないので、まずは原因を追究するところからはじめると、理由を知ることで物事の記憶する力がついてきます。
原因を調べるための具体的な方法4つのコツ
- 特徴的な言葉や数字の原因を探す
- その言葉、数字を使って「何故」と考える
- その数字、言葉の背景を調べる
- 「何故」に対する解答を考える
これらを基にして、原因思考法を実践してみましょう。
他の物事に関連付けて覚える
関連付けて覚えることができれば、そのことを覚えやすく忘れにくくなります。
そして、記憶する努力も、最小限の力で最大限の成果を発揮することができます。
一つ覚えればまた一つ、関連付けて頭の中を整理して覚えることで、思い出すときも一つ思い出せば芋づる式に思い出すことも可能です。
具体的な関連付けるやりかた
- ノートやメモ用紙を用意し、一番上に「原因」と書く
- 原因から派生する結果を書く
- 原因と結果をつなげる
- そのノートをとっておき、他の結果と結びつけられるようにする
要約する力である要約力こそが頭の整理がよくできる人
人の話しを聞いたり、本を読んだりしたときに、その内容をまとめることができる要約する力もまた、頭のいい人と言われます。
要約するという事は、無駄なところを削ぎ落して必要なところだけを残すという力になります。
つまり、大事なところ、言いたいところを理解する力があるので、これができる人は重宝します。
要約をするためのプロセス
- 具体的な中身に入る前に、それに至る流れを理解する
- その流れの中で、具体的な中身がどのように位置づけられるかを考える
- この2つのプロセスの中で、重要なポイントを探し、マーカーを引くようにその点を重点的にみて、覚えて、まとめる
自己紹介は要約する力を発揮できる
自分自身を紹介する自己紹介、多くの方が経験していますが、短い数十秒、長くて1分で自分のことを相手に伝える行為となります。
就職活動では、この自己紹介の良し悪しで自分の未来が決まると言っても過言ではありません。
20年以上生きてきた経験を、たったの数十秒にまとめて話すのですから、最も言いたいことだけを言うしかない場面です。
自分の根幹をなしている「背景」や「元」になることを話すと、相手によく伝わります。
上流探しをするコツ
①その言葉の定義をはっきりさせる
②そもそもどうしてなのかを探してみる
③その前に何があるかを考える
この3つを踏まえながら考えてみる。
上流と下流が繋がったときに、要約が成立する
下流(結果)と上流(背景)をつなげることで要約することができます。
しかし、上流が1つでも、下流が1つとは限らず、同じ背景でも、結果は複数になることが多いです。
また、本や文章では、最初と最後の部分にこそ、上流と下流となる要素が詰まっているので、そこが重要な部分になります。
要約づくりの具体的な方法
①流れ探しの中でみつけた上流の中から、キーワードのみを抽出する
②そのキーワードと、要約したい事項がリンクする部分を考えて、つなぎ合わせる
③つながったキーワードを使って上流の説明をしつつ、事項を説明する
要約力や記憶力だけでなく、それを説明する説明力も重要
自分が記憶するために要約しても、それを誰かに説明(アウトプット)できるようにするための「説明力」も重要になります。
説明が上手な人は、相手の立場や目線にたって、説明してくれます。つまり、説明を受ける側が理解できるように説明してくれるのです。
人は自分が知っている物事は理解しやすいですが、知らないものについては理解できません。新しいものを説明する時や企画を立てるときでも、相手の知っているもので例えて説明すると、より理解されやすいです。
説明上手な人は、例え話しも上手。説明力の大切さ
人が物事を理解するためには、自分の知っている知識と結びつけることが重要です。
そして、人に物事を説明する時は、相手の知っている既知情報と自分の話したい未知情報をつなげる必要があります。
その代表例として、一般的な物事や、相手が知っている例える話しをすることで、つなげられます。
目標を設定しても手段ばかりに囚われては、結果に結びつかない
目標と手段、どちらが大切かというと目標の方が大切です。
目標を達成するために手段があるのですが、手段にはテクニックや技術を使うことが多いので、こちらに焦点を当ててしまいがちです。
しかし、手段ばかり重視していると、目標があいまいになってしまい結果が出にくくなります。
必ず、目標を抽象的ではなく明確に設定し(細かく設定する)、手段は二の次と考えましょう。
何を伝えたいのかを徹底的に考える
相手が既に知っている知識が手段で、相手にとって未知の知識が目標となるのですが、この目標を徹底的に考えることで、手段も明確になってきます。
たとえば、会話をするときにも「~について」など、タイトルをつけると相手にも伝わりやすくなります。
話し方の技術も大事なのですが、何をするにも、目的を明確にすることのほうが先決です。
人に何かを説明する時に、相手を過大評価しない
人間は自分の知らないことは理解が難しいですし、そしてその説明が上手くないと、なおさらです。
人に何かを説明する時には、例えば「A」→「B」→「C」と説明する時には必ずこの順番で説明しなければなりません。
説明が下手な人の特徴は、この「B」の部分をはしょって説明することが多いです。そうすると、聞いている側は「なんでそうなった」と思うから、本質的には理解できません。
「これくらい説明しなくてもわかるだろう」という、相手への過大評価をすると、説明をはしょりたくなるので、説明する時は丁寧に説明するように心がけます。
目的探しの具体的方法
①ゴールづくり:何を伝えられれば終わりなのかを考える
②目的選び:達成したいことから逆算して、何を伝えるべきかを考える
③目標づくり:目的をより具体的にする。目的の中に数字に基づいた「目標」を入れたり、期限を設定したり、具体的に
手段選びの具体的方法
①目的の分解:その目的に含まれる言葉を抽出する。
②たとえ探し:①で抽出した言葉やイラストを、見やすいところに貼っておき、定期的に例を探すようにする
③たとえ貯め:見つけた例を、ノートやメモ帳に残しておく。また、文章を読んでいて「いいな」と思った例があった場合も同様に、メモとして残す。
一を聞いて十を知る本当の意味
一を聞いて十を知るという言葉は、みなさんも聞いたことがあるかと思います。
しかし、1つの情報から10の情報を得ると言う意味ではなく、実際には、1つの物事に対して10の視点を持って見ることができることです。
さまざまな角度(立場)からみることで、おのずと色んな発想や考え方を思い浮かぶというものです。
発想力の高い人は確証バイアスにとらわれない
人間には、「これはこうだ」「これはそうに違いない」という確証バイアスにとらわれることがよくあります。
発想力の高さにつなげるには、まずは先入観や偏見をなくすことが必要です。
そして、様々な視点、目の付け所というのをたくさん持っていることで、発想力を上げることができます。
二頂対立の考え方で、発想が枝分かれで増えていく
物事に対して、賛成と反対、両面で答えを考えることで、その1つの情報を様々な角度からみることができます。
この思考法は、考える立場を増やせば増やすほど、その分だけ発想が生まれてきます。
「この人はこういう理由で賛成している」「あの人はこういう理由で賛成している」など、賛成意見のなかでも理由が違うので、その分だけ違う発想になるということです。
あえて反対の意見を考える必要もある
どんな物事にも、裏側があります。この裏側をしっかりとみることができれば、一を聞いて十を知る訓練になり、よりよいアイデアを思いつけるようになります。
言い方に気をつけながら、ダメ出しをしてみるのも時にはいい発想へとつなげることができます。
視点探しで、様々なものの見え方ができる
ディベートをすることで、議論をしてアイデアや考えを深めることができます。
ディベート自体は、3000年以上前から行われてきたものですが、今の時代になっても、この思考法は有効です。
発想力やアイデアを深めるのは、いろんな視点を持つ、つまり、多くの人の意見を出してもらうのがてっとり早いのかもしれません。
問題解決をする力が高い人も、頭がいい人の特徴
問題を解決するトラブルシュータ―と呼ばれる人たちも、頭がいい人の特徴となります。
彼らは、普段から細かいところに気がついたり、物事が起こった痕跡を探すのが上手です。
そしてそこから、問題解決をするための糸口をみつけられます。
推理系でいうと、探偵役の人に当てはまりますね。
ミクロ視点とマクロ視点を持つことの大切さ
ミクロは小さいこと、細かいこと、マクロは大きいこと、広いことを指します。
頭のいい人はこの二つの視点を上手に使い分けることができます。
どちらかに偏って使っていては、部分的な解釈鹿できなかったり、全体がどんな状況なのかがわからなくなります。
この両方の視点を持ち、ミクロとマクロの視点をマッチングさせることができるといいです。
ミクロ視点とマクロ視点の間にこそ本質がある
ミクロ視点とマクロ視点をつなぎあわせたら、これこそが本質へとつながる糸口になります。
この本質をとらえた瞬間に理解が一気にすすむことになります。
これはたとえばゲームでも同じで、ルールを知って、その本質を理解すれば、負ける確率が低くなるというものです。
勉強は本質を見るための訓練
日常生活は、色々なものを目にすることになりますが、本質を見極めるということはすごく難しいです。
なんの知識もないままに本質を見抜こうとしても、間違えた本質にたどり着いたり、発想が足りなかったりします。
こういった日常生活でも常に本質を見極めるには、学校で習ったことの積み重ねが、案外役に立つというものです。
参考文献
前月のブログ状況報告↓
2021年9月近況報告
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