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現代人は睡眠を確保する時間を、増やしたくても増やせないという人も多いかと思います。
しかし、短い睡眠のままでいては、睡眠の負債はどんどんと溜まっていきます。ではどうすれば?
睡眠の借金は高利息。寝ダメした程度では返せない。
日頃の寝不足を解消するために「週末に、寝ダメをする」ことをやっている人もいるでしょう。
しかし、毎日の睡眠時間を確保できてないと、休日にいつもより2~3時間寝ダメした程度では負債を全然返済できません。
一般的に必要な睡眠時間は、6~8時間と言われていますが、実際には8.2時間が「生理的に必要とされる睡眠時間」となります。
つまり、よほど睡眠時間を意識して確保しなければ、多くの人は日々、負債がたまっているということになります。
しかし、一日の睡眠時間を毎日ここまで確保することは容易ではありません。というか、ほぼできないでしょう。
そこで、睡眠は「量」ではなく、「質」を重視することが必要となります。
ノンレム睡眠、レム睡眠。スリープのサイクルを描いてみよう。
睡眠の質を確保するというのは、どうすればいいのかと思います。
睡眠には周期があり、深い眠りと浅い眠りの状態があります。これは聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。
深い眠りはノンレム睡眠、浅い眠りはレム睡眠と言われています。
ノンレム睡眠は、脳も体も眠っている状態。この二つを交互に繰り返しながら眠っています。
レム睡眠は、脳は起きているが体は眠っている状態。
ノンレム睡眠からスタートする
健康な人の場合、目を閉じると心拍数が落ち着き、交感神経の活動は低下していき、副交感神経が優位になっています。そして10分程度で入眠します。
これが最初のノンレム睡眠で、長さは約90分程です。
この状態に入っている人を起こすには非常に難しいです。
レム睡眠に移る
90分を過ぎると、眠りは少しずつ浅くなり、脳だけが覚醒していきます。初回のレム睡眠の長さは、人にもよりますが、かなり短く、数分程度のこともあります。
まぶたの下で眼球が動く状態になるため、この段階の人を起こすのには比較的簡単です。
ノンレム睡眠とレム睡眠の組み合わせが終わると1周が終わる
ノンレム睡眠とレム睡眠の組み合わせが終わると、「眠りの1周」となるので、たとえば6~7時間眠る場合は4周ほど繰り返されます。
明け方に近づくにつれ深いノンレム睡眠は減少し、レム睡眠の出現時間が徐々に長くなるのが通常の睡眠のサイクルです。
ぐっすり眠るということは、眠りはじめが深く眠れること
睡眠の質を上げるには、最初の90分のノンレム睡眠をいかに深く眠るかというところです。
ここで深く眠ることができれば、眠気の解消、自律神経やホルモンの働きも良くなり、その後の睡眠リズムまで整ってきます。
この90分の質の良し悪しで、翌日のパフォーマンスが向上するか否かが変わってきます。
最初の90分の眠りの質が悪く、ただ眠りの時間を増やしただけでは、睡眠リズムが整わず、崩れてしまいます。
よく、睡眠時間が短くても大丈夫という人もいますが、おそらくこの最初の90分の睡眠時間がかなりいい睡眠をとっているのでしょう。
逆に、長時間眠らないと寝た気にならないという人は、睡眠環境を見直してみるのもいいでしょう。
また、一番気を付けなければならないのは、夜、眠りに入り始めた人を起こすのは絶対にやめましょう。
翌日のパフォーマンスにかなり影響したり、相手も冷静ではいられないかもしれません。
おわりに
睡眠の質について書いてきましたが、みなさんはどうでしょうか。
睡眠は量をとるよりも、最初の90分が一番重要となります。
睡眠環境をととのえて、翌日のパフォーマンスを向上させましょう。
参考文献
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