社会人の方なら、会議に出ることもよくあるかと思いますが、「この会議なような気がする」と思う時もあるかもしれません。
どんな会議をやるかにもよりますが、例えば新しいことや新しい事業の会議をする場合は、議論を深めることが非常に大切となります。議論を深めるという事は、アイデアを掘り下げることにつながっていきます。
会議と聞くと、頭がいたくなるわ~
会議は内容もそうですが、やり方が重要です。
↓文章を読み上げてくれます(.WAV)
「裏側探し」はあえて肯定なら否定を、否定なら肯定の見方をすることで、自分の世界の見方をずらす思考法となります。
そして、「肯定・否定」以外にも、世の中には多くの「表側」「裏側」が存在しています。
たとえば、世の中には楽観的に物事を捉える人と、悲観的に物事を捉える人がいます。
英語には、楽観的なことを「glass half full」、悲観的なことを「glass half empty」という言い回しがあります。
これは、とある心理学の実験がもとになっているものです。
グラスの中に半分の水を入れます。これを被験者に見せて、「グラスの中の水を、あなたは「半分も」入っているかと思いますか?それとも「半分しか」入っていないと思いますか?」という質問をしました。
この質問にも「半分も」と答えた人は普段から楽観的な考えをする人で、「半分しか」と答えた人は悲観的な考えをする人だったそうです。
ある人にとっての半分の水は「いっぱいにはいっている(full)」のと同じに見えて、ある人にとっては半分の水は「入っていない(half)」のと同じに見えます。
これと同じで、知らず知らずのうちに、楽観的か悲観的か、どちらかの見方に偏ってしまっています。ですが、大切なのは、両方を理解することです。
いっぱいに見えるグラスが空っぽだと考えてみたり、空っぽにみえるグラスをいっぱいだととらえたりしてみることで、「ああ、自分は悲観的すぎたのかもしれない」「自分は楽観的に物事を考えていたのだな」と理解できます。
そうすれば、複数の立場に立って物事を考えられるようになります。
ワタクシは、砂漠のど真ん中だったら、「半分しか」だけど、
日常なら「半分も」って思うかな~
どんな状況でも両方を理解するようにできるといいですね。
「賛成」「反対」や「楽観」「悲観」のように、2つの立場に分かれて話しをする。
こういうのは「ディベート」と呼ばれるものです。
2つの陣営に分かれて、どちらが正しいかをディスカッションをする。これは古代から、それこそ3000年以上続けられてきた思考法です。
なぜ、ディベートがそれほど長い期間行われてきたか。これは、賛成と反対で白黒はっきりつけるためではありません。
はっきり言って、賛成でも反対でも、楽観でも悲観でも、そこはどうでもいいところです。
大切なのは、賛成の人は反対の意見を聞いて「そうか、そういうことも考えられるか」と、反対の人は賛成の意見を聞いて「そこは盲点だった」と考えられること。そんなふうに思考を深めることこそが、ディベートの本質です。
じつはこのディベートは、自分の中でやってみることもできます。
私たちの場合は、自分の中に3人の自分をイメージして、
ディベートを行っております。
いわゆる脳内会議というやつですね。
(そういえば、漫画では607人で脳内会議をしているキャラもいましたが、誰だったかな。)
目の前のモノにダメ出しをすることが大切と以前お伝えしましたが、ディベートや本当の議論は、それを深めてくれるものです。
偏差値が高い学生というのは、どうやら議論というものがめちゃくちゃ大好きなようです。
たとえば、東大生がグループを組んでなにかに取り組むときは、必ずと言っていいほど議論が起こるようです。
「これはもっとこうしたほうがいい」と、誰かが言うとまた誰かが反対の意見を出すそうです。これは、議論をしたほうが、よりよいアイデア、より深い考えが得られると知っているためです。
議論が起こらないのはつまらないから、人によっては「俺は反対意見をいっておくか」と、状況によってわざと立場を変えて、議論を起こすようなこともします。
オッス、オラ通りすがりのやる気男!
いっちょディベートやってみっか!!
・・・今は遠慮しておきます。
ちなみに、結論が出たことについて蒸し返すのはやめておきましょうね。
同じ意見だけよりも、複数の意見が集まった方がいいアイデアが出ます。それは全てにおいて言えることです。
たとえば、こんな実験がありました。
10人の人を集め、心理テストを受けてもらったあと、サバイバルゲームをしてもらいました。
このとき、心理テストの診断結果を見て、「同じタイプの人」を集めたAグループと、「違うタイプの人」を集めたBグループをつくりました。
各グループで30分間相談して戦略を練り、その後で実際にゲームをし、どちらのグループが勝つのかという実験です。
30分の作戦会議のとき、AグループとBグループで大きな違いが出ました。
Aグループは、作戦会議では同じ意見ばかりでて「いいね、それでいこう」と議論を深めることもなく10分で終わりました。
一方、Bグループの作戦会議は、なかなか戦略がまとまらず「もっとこうしたほうがいい」と時間ギリギリまで会議が白熱しました。
そして、この両者の勝負が始まるのですが・・・
結果はBグループがあっさりと勝ったそうです。
一見すると、Bグループのほうは最後までもめていたのでいい戦略が思いつかず、Aグループのほうがスムーズに決まって問題ないように思えます。
ですが、決定的な違いは、Aグループでは議論が起こらなかった。だから、アイデアが深まることもなく、うまくいきませんでした。
これは、自分たちの頭の中も同じです。
自分のものの見方が1つであるうちは、どんなに頑張ってもいいアイデアは出ません。様々な見方にたって、発想を磨くべきです。
やっぱ議論を深められないようじゃ、サバゲ―では勝てないって
おばあちゃんが言ってたよ。
いいものを作ろうとなると、やはり議論を深めたり、
論理的思考が必須となりますね。
賛成と反対など、意見を考えるときは、両極の立場を考えることを意識しましょう。
意識をしながら、ディベートを行うと、もっと意見やアイデアを深めることができるようになります。
今は、会議時間の短縮を求められることが多いですが、やはり、事業や仕事でよい結果を出すには、ディベートは不可欠です。
無駄な会議を開く必要はありませんが、会議のやり方を見直せば、もしかしたら有用な会議になるかもしれませんよ。
今まで、頭がいい人について書いたことを復習していきます。
それではここからは、復習となります。
過去記事の内容をまとめたものなので、
さらっと読む程度で大丈夫です。
日常の解像度
普段の生活の中からでも、常に感度を上げている人はそこから知識を増やすことができます。身の回りのことをはっきりとみることで、自分で疑問を持つことができ、そこから考えを掘り下げていくことができます。
日常生活を常に「解像度の高いカメラ」でみているようなものです。
日常の解像度のあげ方
例えば、牛乳を例にとってみると、東京に住んでいる場合は生産地「群馬県」「千葉県」と書いてあります。牛乳は北海道とイメージがありますが、なぜなのでしょうか。
答えは小学生の社会の授業でならった「近郊農業」です。鮮度が大切な食糧は、近くで生産して輸送した方がコスパもいいですからね。
このように、日常生活の中にあるものからでも知識を増やす機会になります。これは、ビジネスにも役に立つ方法です。
覚えやすいものと覚えにくいものは人それぞれ
頭のいい人でも、全てのことを覚えられるわけではありません。
九九の段を覚えるのが得意な人と苦手な人がいるように、記憶力は人によって違います。
記憶するには関連付けておぼえると楽
物事(漢字や英単語も)にはなぜそうなったのかという背景や、歴史で言えばその出来事の前後の脈絡があります。
丸暗記でなく背景や脈絡を知ることで、記憶をしやすくなります。
記憶するにしても、頭の中を整理しながら覚えると記憶しやすいです
なんでもかんでも関連付けて覚えると言うよりは、きちんと頭の中を整理しながら覚えると、より記憶しやすくなります。
覚えるときも、クローゼットの中を整頓するがごとく、最小限の物だけを収納するように覚えてみましょう。
そのコツとしては、同じものでも違った角度でみることで、覚えやすい解釈を得ることができます。
原因があって結果が存在するため、「なぜ」という疑問を常に持ち続ける
物事には原因があって結果があるのですが、世の中のほとんどのものは結果しか見えていません。
それをいきなり覚えようとしても中々覚えられないので、まずは原因を追究するところからはじめると、理由を知ることで物事の記憶する力がついてきます。
原因を調べるための具体的な方法4つのコツ
- 特徴的な言葉や数字の原因を探す
- その言葉、数字を使って「何故」と考える
- その数字、言葉の背景を調べる
- 「何故」に対する解答を考える
これらを基にして、原因思考法を実践してみましょう。
他の物事に関連付けて覚える
関連付けて覚えることができれば、そのことを覚えやすく忘れにくくなります。
そして、記憶する努力も、最小限の力で最大限の成果を発揮することができます。
一つ覚えればまた一つ、関連付けて頭の中を整理して覚えることで、思い出すときも一つ思い出せば芋づる式に思い出すことも可能です。
具体的な関連付けるやりかた
- ノートやメモ用紙を用意し、一番上に「原因」と書く
- 原因から派生する結果を書く
- 原因と結果をつなげる
- そのノートをとっておき、他の結果と結びつけられるようにする
要約する力である要約力こそが頭の整理がよくできる人
人の話しを聞いたり、本を読んだりしたときに、その内容をまとめることができる要約する力もまた、頭のいい人と言われます。
要約するという事は、無駄なところを削ぎ落して必要なところだけを残すという力になります。
つまり、大事なところ、言いたいところを理解する力があるので、これができる人は重宝します。
要約をするためのプロセス
- 具体的な中身に入る前に、それに至る流れを理解する
- その流れの中で、具体的な中身がどのように位置づけられるかを考える
- この2つのプロセスの中で、重要なポイントを探し、マーカーを引くようにその点を重点的にみて、覚えて、まとめる
自己紹介は要約する力を発揮できる
自分自身を紹介する自己紹介、多くの方が経験していますが、短い数十秒、長くて1分で自分のことを相手に伝える行為となります。
就職活動では、この自己紹介の良し悪しで自分の未来が決まると言っても過言ではありません。
20年以上生きてきた経験を、たったの数十秒にまとめて話すのですから、最も言いたいことだけを言うしかない場面です。
自分の根幹をなしている「背景」や「元」になることを話すと、相手によく伝わります。
上流探しをするコツ
①その言葉の定義をはっきりさせる
②そもそもどうしてなのかを探してみる
③その前に何があるかを考える
この3つを踏まえながら考えてみる。
上流と下流が繋がったときに、要約が成立する
下流(結果)と上流(背景)をつなげることで要約することができます。
しかし、上流が1つでも、下流が1つとは限らず、同じ背景でも、結果は複数になることが多いです。
また、本や文章では、最初と最後の部分にこそ、上流と下流となる要素が詰まっているので、そこが重要な部分になります。
要約づくりの具体的な方法
①流れ探しの中でみつけた上流の中から、キーワードのみを抽出する
②そのキーワードと、要約したい事項がリンクする部分を考えて、つなぎ合わせる
③つながったキーワードを使って上流の説明をしつつ、事項を説明する
要約力や記憶力だけでなく、それを説明する説明力も重要
自分が記憶するために要約しても、それを誰かに説明(アウトプット)できるようにするための「説明力」も重要になります。
説明が上手な人は、相手の立場や目線にたって、説明してくれます。つまり、説明を受ける側が理解できるように説明してくれるのです。
人は自分が知っている物事は理解しやすいですが、知らないものについては理解できません。新しいものを説明する時や企画を立てるときでも、相手の知っているもので例えて説明すると、より理解されやすいです。
説明上手な人は、例え話しも上手。説明力の大切さ
人が物事を理解するためには、自分の知っている知識と結びつけることが重要です。
そして、人に物事を説明する時は、相手の知っている既知情報と自分の話したい未知情報をつなげる必要があります。
その代表例として、一般的な物事や、相手が知っている例える話しをすることで、つなげられます。
目標を設定しても手段ばかりに囚われては、結果に結びつかない
目標と手段、どちらが大切かというと目標の方が大切です。
目標を達成するために手段があるのですが、手段にはテクニックや技術を使うことが多いので、こちらに焦点を当ててしまいがちです。
しかし、手段ばかり重視していると、目標があいまいになってしまい結果が出にくくなります。
必ず、目標を抽象的ではなく明確に設定し(細かく設定する)、手段は二の次と考えましょう。
何を伝えたいのかを徹底的に考える
相手が既に知っている知識が手段で、相手にとって未知の知識が目標となるのですが、この目標を徹底的に考えることで、手段も明確になってきます。
たとえば、会話をするときにも「~について」など、タイトルをつけると相手にも伝わりやすくなります。
話し方の技術も大事なのですが、何をするにも、目的を明確にすることのほうが先決です。
人に何かを説明する時に、相手を過大評価しない
人間は自分の知らないことは理解が難しいですし、そしてその説明が上手くないと、なおさらです。
人に何かを説明する時には、例えば「A」→「B」→「C」と説明する時には必ずこの順番で説明しなければなりません。
説明が下手な人の特徴は、この「B」の部分をはしょって説明することが多いです。そうすると、聞いている側は「なんでそうなった」と思うから、本質的には理解できません。
「これくらい説明しなくてもわかるだろう」という、相手への過大評価をすると、説明をはしょりたくなるので、説明する時は丁寧に説明するように心がけます。
目的探しの具体的方法
①ゴールづくり:何を伝えられれば終わりなのかを考える
②目的選び:達成したいことから逆算して、何を伝えるべきかを考える
③目標づくり:目的をより具体的にする。目的の中に数字に基づいた「目標」を入れたり、期限を設定したり、具体的に
手段選びの具体的方法
①目的の分解:その目的に含まれる言葉を抽出する。
②たとえ探し:①で抽出した言葉やイラストを、見やすいところに貼っておき、定期的に例を探すようにする
③たとえ貯め:見つけた例を、ノートやメモ帳に残しておく。また、文章を読んでいて「いいな」と思った例があった場合も同様に、メモとして残す。
一を聞いて十を知る本当の意味
一を聞いて十を知るという言葉は、みなさんも聞いたことがあるかと思います。
しかし、1つの情報から10の情報を得ると言う意味ではなく、実際には、1つの物事に対して10の視点を持って見ることができることです。
さまざまな角度(立場)からみることで、おのずと色んな発想や考え方を思い浮かぶというものです。
発想力の高い人は確証バイアスにとらわれない
人間には、「これはこうだ」「これはそうに違いない」という確証バイアスにとらわれることがよくあります。
発想力の高さにつなげるには、まずは先入観や偏見をなくすことが必要です。
そして、様々な視点、目の付け所というのをたくさん持っていることで、発想力を上げることができます。
二頂対立の考え方で、発想が枝分かれで増えていく
物事に対して、賛成と反対、両面で答えを考えることで、その1つの情報を様々な角度からみることができます。
この思考法は、考える立場を増やせば増やすほど、その分だけ発想が生まれてきます。
「この人はこういう理由で賛成している」「あの人はこういう理由で賛成している」など、賛成意見のなかでも理由が違うので、その分だけ違う発想になるということです。
あえて反対の意見を考える必要もある
どんな物事にも、裏側があります。この裏側をしっかりとみることができれば、一を聞いて十を知る訓練になり、よりよいアイデアを思いつけるようになります。
言い方に気をつけながら、ダメ出しをしてみるのも時にはいい発想へとつなげることができます。
参考文献
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