この記事はこんな人におすすめ
- 集中力や記憶力が悪くなったけど、改善したいけど方法がわからない
- 仕事でミスが多い、不安なことが多くて気が散ってしまう
- 運動とか意味がわからない、やっているメリットが不明
結論は、大人でも脳は変わっていく
運動は体にいいと言われていますが、その中の一つに脳への影響があります。
現代ビジネスパーソンはデスクワーク中心で、運動不足な人が多く、運動効果を発揮できない人も多い。
運動をすると、集中力や記憶力が上がり、ハイパフォーマンスを出して成果を収めることができます。
脳の認知機能が上がると、自制心やポジティブ思考になり、悪しき生活習慣から脱却するきっかけにもなります。
逆に、悪い習慣が多い人は、脳の機能が弱く、イライラしたり、アルコールに依存することに・・・。
運動によって機能的な脳にしていくことで、仕事でもプライベートでも満足できる生活へとつながります。
このブログは、以下の書籍を参考に、自分の考えと経験を加えながら書いています。
身体を動かすと、気分がさわやかになる人は多いでしょう。
しかし、効果はそれだけではありません。
記憶力の改善、注意力が研ぎ澄まされる、創造性が高まる、そして知力にまで影響します。
最近、体の調子が良くない、仕事でよくミスをする、勉強での成績が上がらない・・・・
日常生活や仕事の悩みは、運動不足が原因となっている可能性があります。
私たちは、椅子に座りっぱなしなことが多く、意識しないと運動をする機会すらありません。
この本の著者は精神科医であり、運動は心の状態や幸福感へ影響すると言っています。
体を動かすことは、どんなことでも有効となり、脳にとって価値のあるものです。
運動による脳への効果をご紹介していきます。
あなたも日常的に運動をして健康的でハイパフォーマンスな生活を続けられるようにしましょう!
運動は万能ってことか
運動によるメリットは多いです
私たちの体は、実は1万2千年前の原始人とはさほど変わりません。
現代人は、言葉で話したり、文字を書いたり、思考力があったりしますが、原始人はそうはいかないでしょう。
しかし、身体の機能、認知機能や感情は同じものが備わっています。
身体の機能は変わらないのに、生活習慣はこの100年を見ただけでも大きく変わっています。
物に囲まれてより快適になり、社会環境も代わり1日に多くの人と出会うこともできます。
テクノロジーの発達で、身体を動かすことがめっぽう減りました。
食糧を求めるために体を動かしていた生活はなくなり、今は食糧でさえスーパーに行かなくても、ネットで注文をすれば自宅に届けてくれる時代です。
しかし、私たちの脳は原始人と同じ、身体を動かすことが前提の機能となっています。
身体は進化してないから運動は必要ってことですね
脳がアップグレードできる理由は、MRI(磁気共鳴断層撮影装置)で60歳の被験者100人の脳を調べた研究があったそうです。
この研究では、加齢が脳に及ぼす影響を解明するためです。
グループを二つに分けて、1年間通じて観察した研究。
グループ①:週に数回の頻度でウォーキングを続ける
グループ②:週に数回の頻度で心拍数が増えない程度の軽い運動を続ける
2つのグループでは、1年後に大くことなる点が発見されました。
グループ①は、健康になり、脳の働きも改善し、MRIで見ても側頭葉と前頭葉、側頭葉と後頭葉の連携が強化されていました。
脳全体の働きが1年前よりも向上していた。
このことから、ウォーキングが何らかの作用によって脳内にいい影響をもたらしたということです。
ちなみに、若い世代の被験者でも実験したそうですが、やはり同様の結果を得られたそうです。
高齢でも運動すると脳が改善されるんですね
1年間、加齢が進むどころか、生物学的に強化されるというkとおは、加齢の進行は食い止められるということです。
定期的なウォーキングは、実生活にもプラスの効果をおよぼす脳の変化をもたらします。
心理テストの結果、「実行制御」と呼ばれる認知機能がウォーキングのグループにおいて向上していたことがわかりました。
※実行制御=自発的に行動する、計画を立てる、注意力を制御する機能
つまり、身体を活発に動かした人の脳は機能が向上し、加齢による影響が抑制され、若返ることが判明したということ。
ランニングで体力がつく、ウェイトトレーニングで筋肉が増強できるのは周知のとおり。
同様に、運動によって脳は物理的に鍛えらます。
運動で脳トレーニングができるんですね
若返りの効果までついてきます
よく「脳はパソコン」に例えられていますが、それよりもはるかに複雑にできています。
脳内では絶えず古い細胞が死に、新しい細胞が生まれています。
細胞と細胞はつながっていますが、その回路が使われなくなるとつながりも消滅する。
脳はパソコンの定期的アップデートではなく、絶え間なく変わり続ける、このうえない複雑な生態系と考えてもいいでしょう。
何かを経験するたびに影響され、ほんの少しずつ変化をもたらします。
脳は変化が基本なんだね
脳の大きさや脳細胞の数で頭の良し悪しが決まると言われていますが、それは間違いです。
アルベルト・アインシュタインを例に挙げてみましょう。
アインシュタインの脳は、平均的な脳よりも大きくも重たくもなかったそうです。
重さは1,230gで、一般的な男性の脳の重さ1,350gよりも軽い。
脳細胞についても、2歳児の脳細胞のつながりの数は、大人よりもはるかに多い。
成長するにつれてその数は減っていき、2歳から青年期までは1日200億のつながりが消えるそうです。
脳は使わない回路を切断しながら、新たに信号を伝えるための場所を確保しているということです。
脳の働きの良し悪しを決めるのは、様々な動作(身体を動かす、読書する、考えるなど)をしているときに脳が使う「機能ネットワーク」と呼ばれるプログラムです。
私たちの脳には、「泳ぐため」、「自転車に乗るため」、「文章を書くため」と言ったプログラムが保存されています。
あらゆる動作はこの機能ネットワークによって制御され、基本的に全てのネットワークは脳の細胞同士のつながりの集合体で構築されています。
一つのプログラムだけでも脳の様々な領域の細胞が関わり、スムーズに処理されるためには、脳の各領域をしっかり連携することです。
天才でも脳の構造は一般人と変わらないんですね
身体を活発に動かすことで、脳の各領域の連携は強化できます。
運動によって脳に好ましい効果が多くもたらされるのも、様々な領域が強く連携していることが基本条件となります。
たとえば、慣れていないピアノで簡単な曲を弾くとする。
そのためには、脳のたくさんの領域を協調して働かさせなければならない。
鍵盤を見る、手や指を動かす、音を認識する、間違えた音が出れば修正する・・・
と、一音一音を出すごとに頭をフル回転させながら弾いているでしょう。
最初のうちは、弾いてもつっかえてばかりで四苦八苦します。
脳の中ではピアノを弾くプログラムはスムーズに流れず、情報を処理できないため、脳内の各領域は全力で目の前の作業に取り組まなければならない。
練習したてのころは、鍵盤を弾くために苦労しながら極限まで意識を集中させるのはこのためです。
練習を重ねるごとに、少しずつ楽になってきます。
何度も繰り返していると、やがて別のことを考えてでも弾けるようになります。
これは、曲を演奏するための脳のプログラムが、よどみなく情報を処理できるようになったからです。
脳内信号が同じネットワークを繰り返し通ることで、つながりが強化されているということ。
機能的にすぐれた脳は、各領域(たとえば前頭葉や頭頂葉)がしっかりと連携していることです。
〇〇をするプログラムをスムーズに実行処理するための前提条件となります。
脳細胞がたくさんあるわけでも、脳の大きさが関係しているというわけではありません。
脳が強化されれば体もスムーズに動かせるんですね
研究によると、人によって認知能力に差があるのは、脳の領域の連携の強弱が関係しているそうです。
数百人の被験者の脳を最先端技術によって検証した結果、プラスとマイナスの特質に分かれたそうです。
プラスの特質・・・「記憶力がいい」「集中力がある」「自制心(飲酒等)が強い」
マイナスの特質・・・「かっとなりやすい」「過激な喫煙」「依存(アルコール等)」
プラスの特質を持つ被験者は、脳内連携がしっかりとれていたが、マイナスの特質を持つ者は、脳内連携が弱かったそうです。
プラスの特質の多くは脳に同じパターンの痕跡を残し、マイナスの特質は逆のパターンを残しています。
つまり、生活習慣によって、プラス・マイナス軸上のどちらに脳が属するかが決まります。
良い生活習慣は脳にも良いと言うことか
生まれ持った性質で脳の連携パターンや、プラス・マイナスのどちら側に属するかは決まるわけではありません。
プラス・マイナスを決めるのはあくまでも生活習慣です。
私たちは、自らの選択によって、脳の基本的な機能を作ることが可能となります。
私たちが考え、行動することは脳を変え、機能を変えることにつながります。
脳を操作しているのは私たちであり、脳が私たちを操作しているわけではありません。
脳の仕組みを理解した上で、定期的な運動をすることはとても重要で、脳の各領域の連携強化につながります。
体が健康になることも、プラス側に属することとなっていきます。
「意識しながら」運動するともっとスムーズに動くんですね
良い生活習慣で強い脳を作りましょう
「子どものころにもっとスポーツや楽器を習っておけばよかった・・・」
多くの人がこういう思いをしているかと思います。
実際に、子どもの脳は驚くほど柔軟で、言葉も運動技能も、たちどころに短期間で身につけます。
子どもはこの世界で生き残る術をすばやく身につける必要があります。
このとき、脳内では脳細胞が結合するだけでなく、切り離す「刈り込み」という作業もあります。
※刈り込み・・・脳内で使っていない回路を捨てること。使っている回路を厳選していく作業。
脳の一番の特質は「変化」であり(神経可逆性)、最も重要なポイントです。
大人になっても、高齢になっても、この特質は完全に消えることはありません。(子どもの頃の比ではないにせよ)
成人でも自分を変えることができるということだ
アメリカのヴァージニア州で生まれたミシェルさんは、生まれながらにして脳の左半分がほぼ欠落していたそうです。
そのため、身体の動きも不自然(特に右腕と右脚)で、物に視線を定めることず、3歳になっても歩けなかったそうです。
しかしその後、幼少期を過ぎたあたりでは、欠けていた能力を発達させていきました。
同年代と比べると動作は遅いですが、歩く、話す、読むこともある程度普通にできるようになりました。
現在では、パートタイムの仕事をこなし、脳の言語領域が欠けていても、普通の人と変わらず適切な言葉を選べて会話ができています。
右腕と右脚も、完全な動作とはいかずとも問題なく歩けています。
検査によって、抽象的な思考は不得意だが、反面、記憶力にとても恵まれていることがわかりました。
年月日を無造作に選んで「何曜日か?」を聞くと、即座に答えられるレベルです。
ミシェルさんの頭脳は、左脳が担う役割を右脳が補って、脳が変化していきました。
成長の過程で脳の大規模な配置換えが行われたようで、視覚の面では距離感や空間の位置関係を正しくとらえることができなかった。
一般的に右脳と左脳は、脳全体がバランスよく機能するように助け合っています。
どちらかの特定の領域が極端に発達したら、脳はバランスを保つために片方の動きを抑え込みます。
脳は様々な能力が均一になるようにできているということです。
一方で、ミシェルさんのように、バランスを犠牲にして、ある種の能力を開花させることもあります。
習おうより慣れろとはよくいったものだな
生まれつき脳に異常があったとしても、脳は自動的に再編成され、状況に合わせて変化してくれます。
上記のミシェルさんのように、私たちは大人になっても、脳は変えられるということを教えてくれます。
脳を変化をさせるために重要なのが、運動とトレーニングといった、身体を活発に動かすことです。
運動時間は特別長く続ける必要はなく、20~30分ほどで十分に効果はあります。
ランニングによって脳を変えるメカニズムは、GABA(ギャバ、ガンマアミノ酸のこと。)と呼ばれるアミノ酸が関係しています。
GABAは脳内の活動を抑制して変化が起こらないようにする、ブレーキのような役目を担っています。
身体を動かすことでこのブレーキは弱まります。
ブレーキが弱まると、脳は柔軟に再編成しやすい環境になります。
運動をすることで、子どものような柔軟な脳に近づけることができます。
運動で柔軟な変化に対応できるということだ
運動で生活習慣を変えられますね
「人間の脳は10%しか使われていない」と聞いたことがある人はいるでしょう。
10%しか使わずに生活するということはできなくないです。
実際には、脳をすべて使っているが、何をしているかによって使う場所は異なります。
脳は、ブドウ糖と酸素を消費しながら、絶え間なく電気活動を行っています。
脳は常に活動しており、健康な脳であれば、休止している場所はひとつとしてありません。
仮に、脳が休んでいた場合は、その場所を有効活用しようと変化していくはずです。
そのため、脳はエネルギー消費量もとても大きいです。
全体重の2%にもかかわらず、必要とするエネルギーは体の20%を使います。
多くのエネルギーを消費するにも関わらず今もこの状態が続いているということは、必要であるからの一言に尽きるでしょう。
消費量が多いからって頭を使わないわけにはいかないですから
変化のためのエネルギーですね
運動効果の良さは昔から言われていますが、実践している人は少ないです。
自分の生活習慣で脳を変化させて、仕事でも運動でも成果をだしましょう!
運動脳のまとめです。
- 現代ビジネスパーソンは運動不足が多い
- 運動で記憶力や集中力が上がる
- ウォーキングでも認知機能は上がる
- 脳内ネットワークを強化すると効率的に働ける
- 同じ作業を繰り返すと脳の各領域は連携強化される
- 生活習慣で脳の連携強化は決まる
- 自分の考えや行動で脳を作ることを意識
- 大人になっても脳を変化させられる
- 脳はエネルギー消費量がとても大きいから休息は大事
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