この記事はこんな人におすすめ
- 女性がなんで体の調子が悪いのかを知りたい。
- パートナーが最近、情緒不安定で悩んでいる
- 最近、疲れやすかったり、冷え性だったり、体のパフォーマンスが低く悩んでいる
特に、女性は1カ月の間で元気な日は1週間だけとも言われていますね。
体のパフォーマンスを上げるために必要な栄養素は多くありますが、女性の場合はとくに「鉄」が不足しがちです。理由は、男性と比べると女性は出血する機会が多く、常に鉄が不足しています。鉄は過剰摂取状態になっても危険ですが、現代人はそこまで摂取している人はそう多くないでしょう。
また、鉄と同じく大事なのが、ビタミンB群です。鉄とビタミン、不足すると、体調が優れなくなるのは当たり前です。
このブログは、以下の書籍を参考に、自分の考えと経験を加えながら書いています。
↓文章を読み上げてくれます(.WAV)
鉄は、月経がある女性にとっては非常に不足しやすい栄養素です。
貧血、疲れ、冷え、めまいなどの不調を持つ人が非常に多いという現状があります。
普段の月経では、毎月20~140mlの血液が失われています。妊娠や出産の場合には、さらに鉄の需要が高まります。
鉄が不足すると、低体温、冷え性、偏頭痛などの不調が表れますが、これは体のエネルギー産生が低下することが生じる現象です。
細胞の中には「ミトコンドリア」という器官があり、そこではATP(アデノシン三リン酸)というエネルギーが産生されています。
体を動かすのも、体温を保つのも、代謝をするのも、すべてこのATPがないとできません。そして、このATPを作るときに欠かせない酵素の一つが、鉄です。
つまり、鉄が無いとATPの産生ができなくなるために、ガソリンを失った車のように体の働きがストップして、だるさ、冷え、頭が働かないといった視床が出てきます。
月経で鉄を失いやすい女性に、冷え性や貧血が多いのはこのためです。
私の手が冷たいのは、氷の魔法を使えるわけではないのよ
私もそうなのですが、男性でも鉄分は必要です。軽い症状だと、立ちくらみや目がチカチカするといったことがありますね。
貧血症状だけじゃなく、イライラやうつなど、情緒が不安定になるのも、鉄欠乏によるエネルギー不足で起こります。
実際に厚生労働省が行った「平成29年患者調査」によると、気分障害(躁うつ含む)の患者数は、男性が約49万5千人に対し、女性は約78万1千人と、圧倒的に女性が多いと言う結果が出ています。
冷え、めまい、イライラ、不安感など、鉄欠乏の症状がある場合、一度「フェリチン」の検査をしてみましょう。
フェリチンとは、鉄を蓄えるタンパク質のことです。一般的な保険診療で調べる「血清鉄」が財布の中のお金だとすると、フェリチンは貯金残高です。
体調によって血清鉄は大きく変化しますが、フェリチンは比較的安定しているため、体に蓄えられている鉄の目安として正確な指標になります。
フェリチンの至適値は諸説あるようですが、100±20ng/mlがよさそうです。
40以下は鉄不足、200を負えると動脈硬化のリスクが増えると言われているので、鉄の過剰と診断されます。
フェリチンが基準に達していない場合、対策は二つあります。
①サプリメントによる補給。②鉄分豊富な食品を食べる。です。
- 卵
- 肉
- 魚
- レバー
- 大根葉
- 小松菜
- ほうれん草
などです。吸収がいいのは、動物性食品に含まれる「ヘム鉄」です。
植物性食品に含まれる「非ヘム鉄」は、ヘム鉄と比べると吸収率に劣るので、野菜だけで鉄を補給するのは困難な場合があります。
どうしても不足する場合は、サプリメントで補給しましょう。
ATP産生を促すためには、鉄に加えてビタミンB群をとることも大切です。
脂質・糖質・タンパク質といった三大栄養素をエネルギーに変えるために欠かせない栄養素で、鉄と同じく、不足するとATPを産生する回路が回らなくなります。
結果として疲れが取れなかったり、細胞の修復機能が働かず肌荒れが治りにくくなったり、体がエネルギー枯渇状態に陥ってしまいます。
鉄だけとっても効果は不十分ということですね。
ヘム鉄を摂るには、苦手な人が多い「レバー」がおすすめです。鶏レバーであれば、多少食べやすいですよ。
上記に鉄以外にもビタミンB群も摂ろうとお伝えしましたが、そもそもビタミンB群って何?という方は、以下をご覧ください。
ビタミンB群は、次の8種類を指します。これらは互いに協働します。
- ビタミンB1
- ビタミンB2
- ナイアシン
- パンテトン酸
- ビタミンB6
- ビタミンB12
- 葉酸
- ビチオン
それでは、不足しやすい人たちをみていきましょう。積極的に摂っていても不足する人がいますが、原因はつぎのとおりです。
ビタミンB群は、糖の代謝に消費されるため、ご飯やパン、麺や甘いものばかり食べている人は、慢性的にB群が足りない状態に陥っている可能性があります。
朝起きて「肌が荒れている」と感じる場合は、夕食はご飯を摂取しないなど、食事に工夫しましょう。
脳や神経の働きに欠かせないのも、ビタミンBです。脳からの情報を神経に伝える働きを正常化したり、情報伝達物質の合成をサポートする働きを担っているので、頭脳労働の後のあのぐったりと重苦しい疲労感は、ビタミンB群が大量消費されて「極度に披露している状態」と考えましょう。
ビタミンB群は腸内細菌からも供給されることが分かっています。そのため、腸内細菌叢の乱れから、ビタミンB群の供給が低下すると不足を起こしてしまいます。毎日のお通じがない人やお腹が下りやすい人は、腸内環境が乱れているため、ビタミンBが十分に作られていない可能性があります。
ビタミンBが豊富な食べ物は、豚肉や鶏のレバー、鮭、いわし、さんま、シジミ、アサリ、牡蠣などです。
玄米、卵、玉ねぎ、海苔にも豊富です。
ほうれん草やブロッコリーなどの葉物野菜には葉酸が多く含まれています。
特に、レバーは鉄も補給できるので一石二鳥ですね。
ビタミンBは水溶性なので体内で蓄積することはできません。毎日欠かさず摂取しましょう。
食事でのコントロールが難しい日もありますから、その場合は、総合ビタミンやB群がバランスよく含まれている「ビタミンBコンプレックス」でとることがいいでしょう。
ビタミンBは調理の過程でも溶けだしてしまうとか聞いたことがあります。
スープであれば、溶けだしても飲んでしまえば大丈夫ですね。ラーメンのスープも、ビタミンがふんだんに入っていれば飲み干すんですけどね・・・・
女性は特に、鉄分が不足しがちになります。鉄が不足すると、冷え性、だるさ、めまいなど、体にとっても悪影響です。そのまま無理していると、倒れたりといった事故にも発展します。
鉄分の摂取と同時に、ビタミンB群も摂るように心がけましょう。ビタミンBは三大栄養素を体のエネルギーに変える力がありますが、不足するとやはり体のパフォーマンスが上がりません。特に、糖質を多く摂取している人は、不足しがちになります。
- 鉄を摂らないと、体のパフォーマンスが下がり、気分も悪くなる。
- 体の基本動作をするためのATPは、鉄が不足すると産生することができない
- ビタミンB群も積極的に摂取する。水溶性のため、毎日の摂取を心がける
ここからは、このシリーズのまとめページに飛びます。
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