この記事はこんな人におすすめ
- トランス脂肪酸ってよくきくけど、いったい何が悪いのか知りたい
- いい油、悪い油の違いをしって、食べ物を美味しく食べたい
- 体にとっていい調理方法を知りたい
食事は調理の方法でも、味や栄養が大きく変わります!
食事をする際には、「油」というものはほぼ確実に摂取することになります。しかし、油の中でも「いい油」と「悪い油」がありますが、中でも最悪な油は「トランス脂肪酸が含まれる油」となります。植物性油脂などの油の摂取を控え、そして揚げ物などの高温で調理された料理を控えることで、体を労わりながら栄養を摂取することができます。
このブログは、以下の書籍を参考に、自分の考えと経験を加えながら書いています。
↓文章を読み上げてくれます(.WAV)
以前、体にとって投資した方がいい、炎症を防ぐ食べ物をご紹介しました。
体に起きる炎症は、ストレスや外傷、細菌感染などによって引き起こされる以外にも、食べ物が原因で起こることも多々あります。
細胞が傷つくことで生まれる炎症を予防するうえで、最も天敵となるのが「食べるプラスチック」こと「トランス脂肪酸」です。
自然界には微量にしか存在しない特殊な脂肪酸です。
不飽和脂肪酸に水素を添加したり、高温処理をしたり、科学的な方法によって油脂を抽出したときに生成されます。
高濃度のトランス脂肪酸が含まれる食品は
- マーガリン
- ショートニング(マーガリンから水分と添加物を取り除いた純度の高いの油脂)
- 植物性油脂
- 植物油脂
となります。これらには、たっぷりのトランス脂肪酸が含まれていると考えていいでしょう。
そもそも、脂質には細胞膜を作って細胞の形や柔軟性を保つ大切な役割があります。
しかし、トランス脂肪酸は通常の脂肪酸とは構造が異なり、細胞膜の変形の原因となり、その結果「善玉コレステロール」のHDLを減少させ、逆に「悪玉コレステロール」のLDLを増加させると言われています。
炎症を予防する油としてココナッツオイルや魚油は体に取り込むべき油ですが、いい油と悪い油の知識は炎症を考えるときには必要です。
つまり、加工された植物油脂は、体に悪いと考えたほうがいいのだろう。
植物油でも、オリーブオイルなど、オーガニックオイルはいい油と言えますが、油の品質選びには気を付けましょう。
油の中でも、バターやラードなど、動物性脂肪は、以前は避けられていました。
しかし、今はどちらかというとサラダ油などに含まれる「リノール酸」のほうが危険だということも指摘されています。
脂肪酸と呼ばれるものには、次の2種類があります。
①炭素の二重結合がない「飽和脂肪酸」
②炭素の二重結合がある「不飽和脂肪酸」
飽和脂肪酸は、炭素の数によって3つに分けられます。
炭素が
5個以下は短鎖脂肪酸
6~12個は中鎖脂肪酸(ココナッツオイル等に多く含まれる)
13個以上は長鎖脂肪酸(バターや牛脂など動物性脂肪に多い)
結合の数によって、「一価不飽和脂肪酸」と「多価不飽和脂肪酸」に分類されます。
二重結合の部位によって「n-6(オメガ6)系」と「n-3(オメガ3)系」に分けられます。
オメガ6系はリノール酸(サラダ油に多く含まれる)やリノレン酸が代表的な脂肪で、ごま油、大豆油、キャノーラ油などの植物由来の油です。
リノール酸は体内で代謝されるとアラキドン酸を増やし、体内に炎症を引き起こすことにつながります。
サラダ油で揚げられた揚げ物は、食べすぎはNGです。
つまり、オメガ6系は体に悪い油と言えます。
オメガ3系は、えごま油やアマニ油、魚油(DHA、EPA)などがあります。
DHAやEPAは炎症を抑制する物質を作ることが知られています。
えごま油やアマニ油には「αリノレン酸」を多く含み、体内でDHAやEPAに変化しますが、個人差があるようです。
つまり、オメガ3系は体にいい油と言えます。
日本人の場合、アマニ油からEPAを生成する代謝酵素を持つ人は1~2割程度と言われています。
炎症予防効果が必ずしも得られるわけではありませんが、炎症原因にはならない油として覚えておきましょう。
一価不飽和脂肪酸のオリーブオイルや飽和脂肪酸を多く含むココナッツオイル、バター、牛脂や豚脂も炎症を引き起こすリスクは低いと考えられます。
まとめると、こんな感じになります。
バター、ラードなどの動物性油脂(適量限定)
いわし、さば、あじなどの青魚
低温抽出(エクストラバージン、コールドプレス抽出)のココナッツオイル
オリーブオイル(生限定。加熱すると酸化するため)
マーガリン、ショートニング
ファットスプレッド
植物油脂、植物性油脂などトランス脂肪酸(市販のパンやお菓子に多い)
サラダ油、ひまわり油、コーン油など植物由来の油脂
おなじ「オメガ系」でも、3と6では全然違うんですね
オメガ系・・・と聞いたことがある人は多いと思いますが、
「摂取するのは3!」と覚えておきましょう。
「揚げ物を食べたらガンになる」と聞いたことは多いと思いますが、都市伝説の類ではありません。
高温で調理された揚げ物や焼き物には「AGEs(終末糖化産物)」という物質が含まれており、これが体内の炎症の原因になります。
アンチエイジングの世界では、絶対に避けるべき食べ物の一つです。
カリっと上げられ、香ばしい香りを放つ唐揚げやコロッケ、カレーの決め手となるあめ色の玉ねぎ、見た目で美味しいパンケーキなど、タンパク質と糖質を含む食材を「キツネ色」と呼ばれる褐色に仕上げるものは全て「AGEs(終末糖化産物)」という糖化の産物を発生させています。
AGEsを増やす原因には、体内で起こる班王都外部から「糖化した食べ物」をとるという二つのルートがあり、いずれの場合も老化が促進されます。
肌を構成するコラーゲンが糖化すれば、シミ・しわ・くすみを発生させます。
血管であれば動脈硬化
骨であればもろくする・・・
ようは、高温調理されたものを食べると、体が弱体化していくということです。
飲み会などの会食では、メニューを選ぶときは調理方法にも着目しましょう
- 蒸す
- 茹でる
- 煮る
この3種類で調理されたものは、加熱されていますが高温と言える調理法ではありません。
逆に、焼く、揚げる、炒める、この調理方法は高温になりがちなので、避けましょう。
なお、寿司や刺身は、加熱されていないため、AGEsの摂取リスクは低くなります。
蒸す、茹でる、煮る
調理方法の違いはわかりませんが、覚えておきます。
蒸す、茹でる、煮るは、主に水分を温めて調理するのです。
焼く、揚げる、炒めるは主に油を温めて調理します。
当然、焦げる可能性もありますが、前者はその可能性は低いですね。
今回は「油」で一くくりにしました。
体にいい油は、文字通り「身体の潤滑油」となってくれますが、悪い油は「身体をサビさせる」ことになります。
体にとっていい油を取り続けるのと、悪い油を取り続けるのでは、将来的に差が出るのは当然だと思います。
子どもの頃から、こういった投資をしていれば、その子の将来はとても健全な体になりやすいと思います。
これを読んだ皆さんも、今日から油について、考え直して、変えてみるのはいかがでしょうか。
値段の安い、安価な油に囚われてはいけません。
- マーガリン、ショートニング、植物性油脂などトランス脂肪酸を摂り続けるのはNG
- 焼き料理、炒めもの、揚げ物の摂りすぎはNG
- オリーブオイル、ココナッツオイル(低温抽出)、バター、ラードはOK
- 蒸し料理、煮物、茹で料理はOK
ここからは、このシリーズのまとめページに飛びます。
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