この記事はこんな人におすすめ
- 今の仕事がなんとなく自分に合わず、どうしたら成功するのかわからない
- 転職を考えているけど、自分にとってどんな職業がいいか思いつかない
- 子どもに将来働く仕事について教えたいけど、どう教えればいいかわからない
結論は、認知特性の違いを理解して職業選択をする
自分の好き嫌いとは裏腹に、得手不得手な職業や業種は別問題となります。
極端ですが、音楽が好きな人でも、視覚認知力が高ければ、好きなことを仕事に活かせない典型例でしょう。
好き嫌いで仕事をするのはやる気にも関わるため決してダメなことではありません。
しかし、社会で活躍したいのであれば、得意な部分にフォーカスして活かす必要があります。
社会との関わりは、自信の職業選択をすることで決まってくるので、活躍できなければ当然仕事も嫌になってきます。
職業選択を選ぶときの目安として、認知特性を理解するとより良い職業を選ぶことができます。
※自分の認知特性を知るにはここからどうぞ!
このブログは、以下の書籍を参考(引用)に、自分の考えと経験を加えながら書いています。
人には認知特性があり、同じことを聞いても、誰もが同じように理解するわけではありません。
例え同じ結論を持っていたとしても、誰もが同じように表現するわけでもありません。
この認知特性の違いを理解しておくことはとても大切です。
例えば、塾や資格取得をする時など、教え方が上手と評判のスクールがあったとします。
しかし、行ってはみたものの、なんだか自分には合わなかった、という経験やこういう話はよくあります。
これは決して不思議なことではなく、認知特性の違いからくるものです。
そこに、「興味」等の非知的要因も加われば、能力の差でなく、向き不向きでしかありません。
認知特性の違いは、物事の理解の仕方が異なります。
学校でも、先生の教え方によっては理解が深まる生徒もいれば、そうでない生徒も出てきます。
そのため、テストで結果(答え)に至るまでのプロセスを求められるような問題だと点数にも影響が出るでしょう。
逆に、結果が合ってさえいれば図でも文章でも点数が入るなら、とてもやりやすいでしょう。
社会では最終的には結果が全てとなります。
認知特性や自分の得意な能力を自覚することで、個性の活かし方がわかります。
さらに、他人の認知特性を把握できるようにもなるため、円滑な人間関係を築きやすくなります。
自分を理解することは、他人を理解することにつながるんですね
視る、話す、聞くのどれが得意かを調べてみましょう
村上龍氏の書かれた「新13歳のハローワーク」(幻冬舎)は、可能性が多い13歳に職業選択を意識させる内容になっており、社会の構造、仕組みや価値観についても書かれています。
子どもの好きな教科を分類しています。
子どもの嗜好は認知特性とリンクする部分があるので、自分の特性を考えたうえで社会意識につながるかと思います。
この本の中で、村上龍氏は、要約するとこう述べています。
長い人生で、最も重要な選択とは、自分はどういう生き方をするのか、どうやって生きていくのかということ。
どうやって生きていくのか、という問いは、どう社会とかかわっていくか、という問いと同じ。
職業選択は社会とのかかわりを示すので、どの職業に就くかによって、自分の人生は大きく異なります。
職業選択を他人に流されてしまうと悲惨な目にあいますね
職業選択を間違いないために、学生の頃勉強するんですね
認知特性について、いくつか例を紹介します。
美術、音楽などの専門科目は別にして、教師は言語優位者が多いです。
そして、教師自身が日常生活で言語を使って思考をするため、生徒も自分と同じように言語で聞き、考え、発言するものと考えている教師も少なくなりません。
小学校で習う算数の場合、数の数え方をとっても違いが出来ます。
14という数の概念を教えるには、以下のように10個の四角を1つの棒にした四角を一本と、残り4個の四角を見せて「14」と教えます。
教科書では、10個の四角を1つの棒にしたものが一本
1本 □□□□□□□□□□
残り4個 □□□□
これが、14である、と教えます。
一方、テスト問題では
①14は10の位が( )で、1の位が( )です。
②10が( )個と1が( )個で10です。
③( )が1個と1が4個で14です。
という具合に、文章で問題がでます。
そのため、視覚優位者は、数の概念は理解しつつも、文章が理解できないため誤ってしまうケースがあります。
②の問題では、「1が0個」というのが答えですが、「1が0」と、見えていないものを数えることになるので、文字や言葉で表現されるとわかりにくくなります。
小学校では様々な認知特性を持つ子がいますが、テストでは必ずと言っていいほど言語を使います。
言語優位ではない子どもが「成績が悪い」「頭が悪い」と評価されやすくなってしまうでしょう。
社会人でも資料をグラフで見るのと文字で見るという違いがあるな
営業パーソンとは、商品を販売したり、説明したりする人のことを指します。
事務職希望の人が得意ではない業務の一つでしょう。
成功している営業マンの多くは言語優位者です。
言語操作力が高く、商品をより魅力的にアピールしたり、購入促進ができますが、必ずしもコミュニケーション能力が高いとは言えません。
例えば、車を購入しようとするお客さんがショールームへ来たとしましょう。
そこで、優秀そうな営業担当がお客さんに車の営業を始めます。
お客さんは「車は乗れればいい」と考えているため、性能や機能はそこまで重視していません。
しかし、ここで営業担当が車の性能を力説したり、いかに機能が他車より優れているか説明したとしても、お客さんには響きません。
営業担当がお客さんの話しを聞かずに、淡々と良い商品を魅力的に話したところで、聞き手は疲れてしまうでしょう。
コミュニケーションが取れていれば、もっと別の切り口から営業をしたり、他の車を案内したりするでしょう。
柔軟性が低いと、固執した営業方法にこだわってしまいます。
言語優位者でもコミュニケーションを意識することは大切です。
自分の話しばかりする人の相手は疲れますね
スーパーで買い物をするときは、多くの人は買い物かごを下げて商品を手に取っていきます。
商品を選び終えたら、レジへ行きますが、このレジ担当の業務も給料の割にはハードな能力を要求されます。
レジ担当は、お客さんが購入した商品のバーコードを読み取ったり、手入力で金額を打ち込んだり、しかもそれをスピーディーにこなしていく必要があります。
また通常は、お客さんが持っている買い物かごとは別のかごに、改めて詰め直していく作業もあります。
詰め直す際も、卵や果物など潰れやすい商品は、レジ打ちでは最初に行いますが、上に置く必要があります。
そうするためには、レジ打ちした商品を一度別のところに置いておき、つぶれにくい商品を下の方に入れていくので、相当な空間認知力が必要とされます。
つまり、レジ係は視覚優位者に向いているような業務となります。
レジ店員の動きを見ているとどこを意識しているかがわかりますね
聴覚優位者は通訳という仕事に向いているでしょう。
一時海外に拠点を置いて、後に日本で生活をするバイリンガルのような人は、特に向いているでしょう。
その場で通訳を行う際、ワーキングメモリー(短期記憶)は小さいほうがいい場面があります。
耳で聞いた情報を即座に通訳しなければいけないため、少し前の言葉を覚えているがゆえにその単語に引っかかってしまうと、淀みが出てしまいます。
喋った内容を理解して通訳を行いますが、通訳した内容そのものをいちいち覚えていないということです。
聴覚優位者は、周囲の音情報をよく拾ってしまうこともあります。
たとえば、会議室で複数のグループで会話する時、隣のグループの会話を聞き、そのまま会話に乗れてしまうぐらい音を拾える人もいます。
また、覚えようとして聞いた内容を忘れないは忘れにくいという特徴もあります。
つまり、聞いた内容の短期記憶と長期記憶の切り替えが上手にできるとういことです。
聞いた音を全部覚えようとすると頭が疲れてしまいますね
視覚優位者は感覚的思考者で、情報を処理する際は同時処理を行います。
一方、言語優位者は論理的思考者で、継次処理を得意とします。
この二つの認知特性は、いってみれば脳の左右のように対局している特性同士のため、互いにコミュニケーションをとるのは大変です。
視覚優位者が頭に思い浮かべるイメージは鮮明で具体的です。
例えば、新緑の風景を思い描いたとします。
葉ごとに異なる色合い、木に降り注ぐ光の具合を、事細かに説明するのは難しいです。
本人の語彙力にもよりますが、曖昧でザックリとした言語で表現するには限界があります。
そのため、視覚優位者は伝えたいことが伝わらずモヤモヤする一方で、言語優位者は何を言っているか分からずイライラします。
こうした時はコミュニケーションの工夫をします。
視覚優位者には言葉というのは不利な場合もあるので、写真、映像や図など、言葉を介さない手段もコミュニケーションのツールとして使ってみましょう。
さらに、「映画の〇〇のシーンのよう」「タレントに例えると・・・」と、映像がイメージできる例を挙げると、イメージを共有しやすくなります。
視覚優位者に話すときは結論から言うのが特に大事ですね
視覚優位者はイメージを言語でアウトプットするのが苦手です
言語優位者と聴覚優位者は言語を用いる点では共通していることも多いので、比較的相性がいいです。
ただし、聴覚優位者は耳で聞く言語処理のスピードが速く、音の記憶もよい場合が多いため、話し方に気をつけます。
言語優位者も言語として思考しているため、パッと見お互いに理解が出来ているように感じるかもしれませんが、情報処理のスピードに差があります。
言語優位者は論理的思考を行うため、話しのつじつまを継次的に合わせている場合があります。
聴覚優位者は、相手がきちんと言葉を受け止め、理解し、思考中かどうかを意識して話すスピードを調整しましょう。
つまり、話しの間を意識します。
言語優位者は、聴覚優位者のスピードについていけずに上手に話ができない時は、メールなどの経時的で形に残る手段が有効です。
また、聴覚優位者はダジャレを好む傾向にありますが、インを踏むような音処理は、相手に伝わらないと意味がありません。
特に、論理的に思考をする相手には、ダジャレを言いすぎると疲れさせることがありますので気を付けましょう。
マシンガントークのように話されても伝わりませんね
音をそのまま受け止められるのが聴覚優位者の特徴ですからね
聴覚優位者と視覚優位者の特性も対極的ですが、情報処理のスピードが速いと言う共通点があります。
特に、聴覚&音タイプと写真タイプは、情報処理が速いです。
ただし、コミュニケーション処理に違いがでます。
聴覚優位者が視覚優位者とコミュニケーションを取るときは、言葉だけでなく、イラストや図などを用いてみましょう。
言語優位者を相手にするよりも、言葉の使い方、表現方法に気をつけます。
視覚優位者は聴覚優位者の音処理の速さを理解し、短くても適切な表現を選別して伝えるといいでしょう。
また、聴覚優位者は視覚優位者よりも同時処理の傾向が強いため、結論から述べたり、まとめから話したりするほうが理解が進みます。
端的な会話をすると伝わりやすい組み合わせですね
視覚優位者は普段の会話で言葉数が少なくなりがちです
背の高い親から背の高い子どもが生まれやすいように、成長面で親の影響を受けることはあります。
例えば、子どもの発達の困難さと、両親のどちらかが幼少期に抱えていた問題点は多少なりとも関連することが多いです。
こだわりが強い、コミュニケーションが苦手、大きい音が苦手、神経質、落ち着きがない、ベタベタsたものに触れない、バランス感覚が悪いなど、こうした問題を抱える子どもは、実は親も子どもの頃に同じ問題を抱えていたということもあります。
逆に、言語能力が高い子どもの親が弁護士や教員であったり、視覚認知力の高い子どもの親が建築家やテレビ関係の仕事をしていたり、親の職業と子どもの認知特性にも、相関性があると考えられます。
もちろん、育った環境や社会の影響もあるかと思いますが、それでも得意不得意は親子であればある程度似ている点はあるかと思います。
いわゆる、蛙の子は蛙というやつですね
親は自分の人生の先駆者なので、参考にしてみましょう
社会で活躍するには自分の認知特性を活かすことです。
認知特性による違いを理解すると、コミュニケーションが円滑にできるようになります。
認知特性や頭の良さのまとめです。
- 人は同じ結論を持っていたとしても表現方法が異なる
- 職業選択は社会とのつながりであり、人生で最も大切なこと
- 自分の向き不向きを理解して職業を選択すると仕事が楽しくなる
- 視覚優位者へのコミュニケーションは図やイラストを用いると理解が早まる
- 言語優位者へのコミュニケーションは論理的な言葉で話すと理解が深まる
- 聴覚優位者へのコミュニケーションは話すスピードと結論を先に伝える
- 認知特性は親からある程度遺伝する
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