人の記憶力というのは限界があります。
関連付けて覚えるにしても、関連付けるものが少なすぎると、あまり整理して覚えることができません。
頭の中に収納(記憶)をするにしても、きちんと整理をしながら覚えるようにしましょう。
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記憶することを最小限にとどめることで記憶力を上げる
記憶力がいい人というのは、頭の中の収納する力も高いです。
例えば、頭の中に記憶を収納する「クローゼット」があるとしましょう。
一般的なイメージでは、「記憶力がいい人」はこの「クローゼット」が超大容量で、なんでもかんでも収納できるものだと考える人もいるようです。
もちろん、こういう人もいかと思います。
しかし、記憶力がいいと考えている人のほとんどは、「クローゼット」の大きさ自体は一般的なサイズです。記憶ができる容量自体は、普通の人と変わりません。
ですが、頭の中に入れる収納の仕方が優れているから、多くの情報を棚にしまうことができます。
要は、整理整頓しながら収納できるかできないかというところの違いだけです。
そして、記憶力がいい人というのは、記憶することを最小限にとどめている人だと考えていることもできます。
たとえば、前回書いた[unite]という英単語を覚える過程で「ユニーク」「ユニフォーム」など、「uni」=「1つ」という意味から派生した言葉を覚えることができました。
普通だったら、ユナイトは統一、ユニークは独特、ユニフォームは・・・と、1つ1つ時間をかけて覚えるのですが、3つを1つにまとめて覚えることができます。
記憶力のいい人とは、このように見方を変えることで丸暗記する量を極限まで減らしている人のことです。
クローゼットで言えば、1つの棚に、この引き出しは全部Tシャツ、この引き出しはアウター、とラベルを貼って、まとめることで収納しやすくしています。
収納も上手なら、引き出す力も上手
こうやって上手に収納していれば「引き出す」ことも非常に簡単です。
「あれ、どこだっけ」とはならず、「この棚のここに入ってるだろう」と、記憶していることを瞬時に取り出すことができるわけです。
だから、[unite]の意味を忘れてしまっても、「uniという意味は1つって意味だから、それに類する何かだったなぁ」と推理し、思い出すことができます。
将棋や囲碁の棋士もそうです。棋士達は、数百という棋譜を丸暗記しているわけではありません。
その盤面に至るプロセスを1つ暗記していることから、その派生として数百というパターンの盤面を覚えることができます。
初手から終局まで、1手ずつ振り返ることができますが、これも1手1手に意味があるからこそです。
意味がないものを暗記しているのではなく「この盤面は穴熊をどうやってくずそうとしているのか、この攻めにはどうやって対応するのか」と、プロセスを暗記しているからこそ覚えることができます。
だからこそ逆に、意味のない盤面は覚えることができません。いわゆる、将棋や囲碁を始めたころの初心者が打った棋譜は、並べることができないという事です。
ものを見る角度を変えて覚えてみる
わけのわからないアルファベットの文字列も意味のある英単語も、意味のない盤面も意味のある盤面も、見る人によっては同じものに見えます。
しかし、見方を変えることで、覚えやすいものへと変換し、覚えるべきことを最小限にすると、非常に記憶しやすくなります。
だから、頭のいい人は、普通の人よりも多くのことを覚えられます。
まとめると、記憶力がいい人というのは
- 見方を変えることで多くのものを暗記している
- 咀嚼して覚えることで、より覚えやすくする
- 関連付けることで、本当に覚えるべきところのみを覚えることで、覚える内容を最小限にとどめる
ということです。
おわりに
記憶力がいい人というのは、覚えることだけでなく、引き出す力もまた高いです。
整理整頓をしながら頭の中に入れられるので、必要最小限の収納の仕方をしているということです。
つまり、インプットするときは、内容を深く考えて覚えて、アウトプットするときは、関連付けたものから、たくさんの物を引き出すことができます。
勉強している人ほど、咀嚼することが上手になります。ここを上手く応用することで、社会人となって仕事をするときにも役立てることができます。
復習
頭のよさについて今まで書いてきたことです。
日常の解像度
普段の生活の中からでも、常に感度を上げている人はそこから知識を増やすことができます。身の回りのことをはっきりとみることで、自分で疑問を持つことができ、そこから考えを掘り下げていくことができます。
日常生活を常に「解像度の高いカメラ」でみているようなものです。
日常の解像度のあげ方
例えば、牛乳を例にとってみると、東京に住んでいる場合は生産地「群馬県」「千葉県」と書いてあります。牛乳は北海道とイメージがありますが、なぜなのでしょうか。
答えは小学生の社会の授業でならった「近郊農業」です。鮮度が大切な食糧は、近くで生産して輸送した方がコスパもいいですからね。
このように、日常生活の中にあるものからでも知識を増やす機会になります。これは、ビジネスにも役に立つ方法です。
覚えやすいものと覚えにくいものは人それぞれ
頭のいい人でも、全てのことを覚えられるわけではありません。
九九の段を覚えるのが得意な人と苦手な人がいるように、記憶力は人によって違います。
記憶するには関連付けておぼえると楽
物事(漢字や英単語も)にはなぜそうなったのかという背景や、歴史で言えばその出来事の前後の脈絡があります。
丸暗記でなく背景や脈絡を知ることで、記憶をしやすくなります。
参考文献
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