この記事はこんな人におすすめ
- ファスティングってそもそもどんなことか知りたい
- ダイエットをしたいけど、思うような成果がでずに悩んでいる
- ファスティングを取り入れることで、何が変化するのか知りたい
ファスティングは誰でもできる体の健康管理の手法です。
ファスティングとは、食事を経つことで体の消化器官に休息を与えることで、いわゆる「断食」というものです。食事をすると栄養素を分解するために体は活動をしますが、食事の量や質によって、体にかかる負担も変わります。消化器官を定期的に休めることで、体をハイパフォーマンスに保つことができます。そしてなにより、適正な体重を作ることもできるようになります。
このブログは、以下の書籍を参考に、自分の考えと経験を加えながら書いています。
ファスティングは科学的にも説明することができます。
「太っているな~」と思っている人がまず行うことがダイエットとなりますが、世の中、間違えたダイエット方法を実践している人がたくさんいます。
たとえば、薬を飲む、セラピーに通う、1回の食事量を減らして回数を増やして満腹感を保つ、胃バンディング手術をする、スリーブ状胃切除手術で胃を小さくする。
これらは効果はまちまちですが、大きな効果は得られません。
何より、少し経つと体重が元に戻ってしまうということも起こり得ます。
結局のところ、「自分がなぜ太っているのか」という根本的な原因が理解できないからこうなってしまうのです。
太っている人の原因は、ホルモンに問題があることが多いです。つまり、どんなものを、いつ食べるかによって、ホルモンを影響を受けるので、食べるモノと時間を変えれば、体重を落とすことができることが多いです」
現代ビジネスパーソンが過剰摂取気味なのが「糖質」です。
特に、白いごはん、白いパン、白砂糖といった、精製された美味しいものは必要な栄養素がそぎ落とされ、「糖質」を分解するための栄養素がその食品事態に入っていません。
太っている人は、この糖質を1日に何食も食べるということを習慣化しています。
そしてさらに、糖尿病になりやすくもなります。
食べる回数が多いと体はエネルギーを脂肪として蓄えるのに忙しい
→食べる回数を減らせば、エネルギーと体脂肪を燃やす時間が長くなる
→ファスティングで、体のエネルギーを使う方に重点する
ファスティングをすることで、体に溜まった脂肪を使う時間を作ることができる!
しょっちゅう何かを食べていると、体は休まらず、エネルギーばかりが溜まっていきます。
ファスティングは、太っていても痩せていても、取り入れる価値は十分にあります。
食事をとることが、体を休めることにつながるわけではないんですね
消化器官を休ませることで、体のパフォーマンスも上がります。夜の睡眠で体力回復をするのと同じですね。
体重が多すぎると、心臓病、脳卒中、がんなどのリスクが増すと言われています。
逆に、体重を減らせば(適正値にする)、HDL(善玉コレステロール)が増え、中性脂肪が減り、そうした疾患のリスクが減ります。
以下に一例をあげますが、その他様々な悪影響があります。
- 血圧の上昇
- 関節炎の発生
- 良質な睡眠の妨害
- 背中の痛み
- 肝臓病
- 2型糖尿病
- 失明
- 腎臓病
特に、2型糖尿病で腎不全の状態になると、透析をしなければなりませんが、残りの自分の人生にこの透析をしつづけることが含まれてしまうと、自分の時間を大きく失います。
つまり、疾患にかかるだけで、自分の人生が悪いほうに大きく影響が出てきます。
しかし、体重だけ見て「太っているから疾患リスクがある」と判断することは少し早いです。
ボディマス指数(BMI)からすると、過体重とは言えないのに、代謝的に不健康な人がいるのも事実です。
問題なのは体重だけではないことになりますが、それでもファスティングを続ければ、多くのメタボリック症候群の症状は緩和されます。
「1日3食食べることが普通」「ただでさえ栄養不足なのに、食事を抜くなんてありえない」こういうことを思う人がいるかもしれません。
ですが、食事が原因で高血糖値だったり、肥満になったりというのも事実です。
適正なファスティングを行えば、血糖値も改善されますし、糖尿病のリスクも軽減することができます。
ファスティングは、毎日やる必要はありません。「週に2~3回は16時間何も食べない時間をつくる」という方法でも効果はあります。
極度に太っていると、リスクばかりが増えていきますね
夕食を抜き、1日2食にすることも、立派なファスティングになります。
食べ物を食べると、体はその食べ物を細胞のエネルギーに変えようと働き始めます。
ですが、その経路はいつも簡単でも単純でもなく、体によくない食べ物を食べたり食べすぎたりすると、問題も起こります。
ここで重要になるのが、内分泌系です。
ホルモンをつくって分泌する器官や腺の集まりのこと。
体中にネットワークが広がっていて、ホルモンを血液中に放出することで、体の機能の調節を行います。
何か食べると、すい臓から「インスリン」というホルモンが分泌されます。
インスリンは、「食べ物が来たからエネルギーに変えろ!」という信号を体に送ります。
この食物エネルギーがカロリーと呼ばれ、将来のために蓄えておかなくてはなりません。
体はエネルギーを、「糖」と「体脂肪」と二つに分けて蓄えます。
糖の特徴はつぎのとおりです
- すぐにエネルギーとして使うことができる
- 炭水化物を食べると上昇する
- 腎臓、肝臓、脳などの細胞で使われるが、残った炭水化物はグリコーゲンに合成され肝臓に蓄えられる
- 肝臓での貯蓄が飽和状態になると、中性脂肪へと変わる
体脂肪の特徴はつぎのとおりです
- 将来の備蓄用。使える血糖がないときに使用される。
- 動物性脂質、植物性脂質の2つの資質がある
- 摂取すると、中性脂肪と呼ばれる脂肪の分子が血流に吸収され、脂肪細胞に運ばれる
- 体を保護したり、食料不足のときのエネルギー変換する
このように、糖と体脂肪は互いを補完しながら作用しています。
グリコーゲンは小型の冷蔵庫、体脂肪は大型の冷凍倉庫だとイメージするとわかりやすいでしょうか。
小型はすぐに出し入れも出来ますし、使うことが出来ますが貯蔵量が少ないです。
大型は、貯蔵量はかなり多いですが、出し入れに時間がかかりますし、解凍までに時間がかかるためすぐに使えません。
太った人が遭難したら、激やせしていたという話はよく聞きますね
体脂肪はいい面もありますが、使う場面が日常的に起っているかと言うと、そうでもないかと思います。
インスリンは、「食べ物をエネルギーに変える」という信号を送るホルモンです。
血液からグルコース(糖)を取り出してグリコーゲンとして肝臓に蓄えさせたり、脂肪として体に蓄えさせたりします。
また、脂肪をエネルギー変換しすぎないように調整しています。
インスリンが大量分泌されると、体は食物エネルギーをグリコーゲンと体脂肪の両方に蓄えます。
食べ物は様々な多量栄養素(タンパク質、脂質、炭水化物)が含まれており、食べ物を食べるとインスリンが分泌されます。
ですが、精製された白いご飯、白いパン、ケーキ、加糖された飲み物など、これらを摂取すると通常よりも多くのインスリン分泌を促します。
西洋料理だと、6皿から7皿は炭水化物を多く含んだ食べ物とのことです。
インスリン値が高くなる(分泌量が増える)
→「食物エネルギーを蓄え続けろ」とい信号が送られる
→体脂肪を燃やすことができなくなる(備蓄品があるのに、更に備蓄するようになる)
→ひ臓の細胞がそのうちインスリンをそれ以上分泌できなくなる
→血糖値があがる
→高血糖状態が続くと、2型糖尿病になる
うわ、インスリンが出すぎると、よくないんですね
冷蔵庫の中にまだ食べ物があるのに、さらに詰め込むようなことですからね
ファスティングを一言で表現すると「ホルモンの働きを整える」となります。
なので、単なるダイエットとは違います。
ファスティングすると体内のコントロール機能がリセットされ、生命を維持するために必要な量のエネルギーを燃やせるようになります。
何も食べないでいる(ファスティングする)と、インスリン値が下がり、「エネルギーとして使える食べ物はもうない」という信号が体に送られます。
すると、生きていくために、細胞は蓄えておいたグリコーゲン、あるいは体脂肪(グリコーゲンが無い場合)を、エネルギーとして放出します。
毎晩寝ている間に死なずに済むのはこの作用のおかげですし、数時間、数日、数週間、何も食べないで生きられるのはこれが理由です。
体は食物エネルギーを蓄えておけるという能力があり、小型冷蔵庫(グリコーゲン)や大型冷蔵庫(体脂肪)には、燃やせるエネルギーが蓄えられています。
つまり、血糖値を一定に保ち、蓄えておいたエネルギーを体が使えるようにするには、ファスティングが論理的な方法だということです。
ホルモンバランスが乱れると、肌荒れ、不眠、糖尿病など、様々な症状がでますが、それらを整えることができるということです。
ファスティングをすると、体の機能が元に戻るってことですね
ファスティングだけで全て解決はできませんが、それでも効果は絶大です
ファスティングをすると代謝が低くなると思っている人もいるかもしれません。
ですが、ファスティングで大切なのは基礎代謝です。
基礎代謝とは、声明を維持するのに必要な、安静時のエネルギー(カロリー)のことです。
簡単にいうと、座っているだけでも、脳は活動してますし、血液も循環していますが、体の基本的な機能を円滑に行うための必要なエネルギーのことです。
代謝が高いとエネルギーを効率よく燃やせますし、低いと体重を落とすのは困難になります。
基礎代謝量は一定ではなく、食事や運動量、年齢などに応じて、30~40%ほど増減します。食事面でいうと、インスリンが基礎代謝を決定づけます。
体は常に以下の状態にあります。
- インスリン値が高くなる
- 体は食物エネルギーを糖か体脂肪で蓄える
- 代謝が活発に行われる
- 間食を含め、食事の回数が増えると、この状態が続く
- インスリン値が低くなる
- 体に蓄えてある食物エネルギーを燃やそうとする
- この状態が4日間続くと、インスリン拮抗ホルモンが増え、基礎代謝が10%程度上がる。
つまり、カロリーは蓄えることと燃やすことはできますが、それを同時に行うということができません。
低脂質な食事をしていても、カロリー制限をした食事をしても、食事をとる回数が1日7回とか8回とか多くなると減量ができないのはこのためです。
ファスティングすると基礎代謝が上がりますが、これは、生命が生き残るための正常な反応です。
人間の脳も体も、構造的には約1万年前から変わっていません。
石器時代を想像してみると、食べ物が取れない状態で基礎代謝が減ってしまったら、狩りはできず体は弱くなる一方です。
ですが、体はそこまで愚かな構造ではなく、生き残るためにエネルギーの供給元が変わり、体脂肪にして、体が活動を停止しないようにします。
ノルアドレナリン、コルチゾールなどの拮抗ホルモンの分泌量がふえることで、それが可能になります。
別の燃料を使って狩りをするため、その分集中力が増します。このエネルギーが尽きると本格的に体が弱くなることを本能的に知っているから、当然ですよね。
ファスティングもこれと同じことです。
1日の摂取カロリーを制限するよりも、基礎代謝を向上させて燃焼させて減量する方が、はるかに効果的です。
ファスティングで減量するというメカニズムはわかったかな?
上述のとおり、人間の体は、エネルギーを蓄えることと燃やすこと、同時にすることはできません。
なので、1日の摂取カロリーが1500キロカロリーだったとしても、それを何回に分けて摂取していては、効率的にエネルギーを使うことができません。
もう少し突き詰めると「摂取カロリーと消費カロリーが同じであれば太らない」ということは、運動による消費カロリーと、消費するカロリーだけで決めつけるのはナンセンスです。
大切なのは、空腹をコントロールして基礎代謝量を維持することです。
まとめると
①空腹の時間を作る
②満腹ホルモンの分泌量を増やす
③インスリンの分泌量を減らす
④基礎代謝が上がったところで運動を取り入れる
減量する場合は、タイミングが重要ですね
脳とというのは、複雑な構造ですが、とても驚異的な性能をもっています。回復力もあるため、ファスティングをしても悪い影響はありません。
ですが、ファスティングで脳の働きがよくなるという研究結果も正式にはまだないようです。
ただ一言言うと、1日に食事をしなくても、足し算ができなくなったり、暗記できなくなったり、そういったことはないはずです。みなさんも、そのあたりはわかるかと思います。
頭が働かないのは、疲れているからです。肉体も、疲労していれば動かなくなりますが、それと同じだと思います。
ファスティングをすると、集中力が増すと書きましたが、こういった意味では頭がスッキリするような感覚になることもあるでしょう。
たとえば、人間は命の危機に陥るような窮地になると、どうにか生き残ろうと頭がフル回転します。漫画やアニメでも、(たとえば「鬼滅の刃」でも)こういうシーンはよくあります。
逆に、満腹な状態だったり、のんびりした環境でいるなど、集中するような環境でなければ、頭の回転もそれほど速くはなりません。
走馬灯は絶命を回避する手段を必死で探しているということですね
走馬灯は研究結果がないのでなんとも言えませんが、みなさんも感覚的に感じたことはあるかもしれませんね。
メタボリック症候群(シンドロームX)は、次の5つのうち3つの症状がある状態のことです。
- 腹部肥満
- 高血糖(2型糖尿病)
- 高中性脂肪値
- 低HDL(善玉コレステロール)値
- 高血圧
この5つに共通する要因は、インスリンの分泌量が多すぎるということです。
インスリン値が高い状態が続くと、体は必要以上に体脂肪を蓄えようとします。
すると、細胞にグルコース(糖)が過度に詰め込まれた状態になり、分泌されても、細胞はグルコースを取り込まなくなります。
血中のグルコースが細胞に取り込まれなくなると、血糖値があがります。これが、2型糖尿病と言われています。
肝臓がグルコースでいっぱいになると、余った糖は脂肪として蓄えられ、脂肪肝が出来上がります。
こうした余分な脂肪をとりのぞこうとして、肝臓はグルコースを血中に放出します。
すると、血中の中性脂肪値が上がり、HDL値が下がります。
つまり、インスリン値が上がると、負の連鎖が始まり、体への問題が次々に起こります。
メタボリック症候群を改善するには、インスリン値を低くすることが大切です。
具体的には、糖質の制限です。いわゆる、白いご飯、パン、加糖製品といったものは避けましょう。
しかし、どんな食べ物にも、炭水化物、脂質、タンパク質はある程度含まれているので、完全に断つことはできません。
だからこそ、ファスティングによって、インスリン値を下げるということはとても有効な手段なのです。
ファスティング(断食)と聞くと、ダイエットのイメージがありますが決してそんなことはありません。
私も週に2~3回、16時間のファスティングを取り入れていますが、空腹感はありますが、体の調子は良好です。
特に、朝起きた時に疲れが残っていないというのが最大のメリットでしょうか。
また、腸内環境も整えられるので、お通じもよくなります。
ちなみに、私は一般的には普通体型だと思います。(BMIは18後半、ファスティング後は17前半になりました)
ファスティングは妊婦さんや医者から止められているなど、特別な事情がなければ誰でも簡単にできます。
しかもノーコストで出来るので、これで健康的な体になるのでしたら、安いものですよね♪
ファスティングについてのまとめです。
- ファスティングを取り入れると、体に変化がおとずれる
- ファスティングをやる理由はひとそれぞれ
- 食事をした時の体の反応
- インスリンが過剰分泌は、体の問題が出るきっかけ
- ファスティングはダイエットでなく、体の機能をリセット
- ファスティングで基礎代謝が増える
- カロリーだけをみてダイエットをしない
- ファスティングで頭が冴えるような感覚がある
- メタボリック症候群の根本的原因は、インスリンの過剰分泌
ここからは、このシリーズのまとめページに飛びます。
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