この記事はこんな人におすすめ
- 自分に合う枕を探すのが大変で、みつからずに悩んでいる
- いい睡眠をしたいけど、どんな方法がいいかわからず悩んでいる
- 寝起きがいつも悪く、顔つきが悪いといわれて困っている
睡眠で生活の質を上げろ!
睡眠の質を上げる方法は多くありますが、そのうちの1つが有酸素運動です。
ジョギングやウォーキング等を週1~2回行うことで入眠に効果はありますが、夜の睡眠に向ける場合は夕方までに行うようにしましょう。
良い睡眠環境をつくるには寝具も大切ですが、手ごろに変えやすいのが「枕」です。
寝具と生活リズムのメリハリをつけて、入眠環境を整えることが睡眠の質向上につながります。
このブログは、以下の書籍を参考に、自分の考えと経験を加えながら書いています。
良い睡眠と良い覚醒は相互関係です。
体内時計がスムーズに働くメリハリのある生活、朝の起床から夜の眠りまでを規則正しい生活をしていきましょう。
朝はしっかりと光をあび、日中は食事や運動を適切に行えば、夜は自然と眠くなります。
入眠がスムーズになることは「眠りはじめの90分」の恩恵をその分受けられ、脳と体がリフレッシュします。
ですが、この忙しい現代社会ではこのように理想的な生活を続けるのは難しいです。
特に、睡眠の質を大幅に下げる「睡眠時無呼吸症候群」は深刻です。
治療しないと命にかかわるため、睡眠の質を上げる前に、この症状は改善する必要があります。
睡眠外来を受診してくださいね。このブログを読んでも病気を治すことはできません。
睡眠時無呼吸症候群は誰しもり患する可能性がありますが、それでも太っている人は相対的にリスクがあがります。
それぞれ、体からの何らかのサインとして受け取りましょう。
特に影響がでかいのが、いびきをかく人です。
次のような人は、体からの何らかのサインが出ているので要注意です。
〇「若いころと比べて10~20キロ増えた」という人
〇首回りが太くなった人
〇家族やパートナーからいびきを指摘された
家族やパートナーから「すごいいびきをかいてるけど、時々息が止まっている」、こんな風に言われたら危険領域です。
一人暮らしのかたは、自分の眠っている姿を、例えば動画などのスマホの機能を駆使して観察していましょう。
チェックポイントはつぎの3つです。
- いびきをかいているか
- 呼吸が止まっていないか
- 足が急に動くor規則的に動いて、急に起きていないか
1と2はすぐわかるかと思います。
3については、不随運動といって、一定のリズムを持って足が動いたり、足をかいたりしていないか注目します。
睡眠中に異常覚知がおき、足がむずがゆくなる、手でかく、足同士をこすりあわせることです。
むずむず脚症候群と呼ばれるもので、これがあると睡眠障害は強くなり、ぐっすりと眠れません。
- 主に40歳以上の中高年に多い(まれに小児)
- 男性より女性が多い
- 腎透析患者にも多い
- 治療することで睡眠の質もよくなる
睡眠時の不随運動は、子どもの寝ぼけや寝言など、ある程度成長すれば治る、いわゆる良性の疾患が多いです。
むずむず脚症候群以外にも高齢で発症する不随運動はあります。
夢を見ている時、通常であれば体は動きませんが、レム睡眠運動障害という病気では、あたかも夢を実体験しているように体が動きます。
夢見の時、大脳皮質の運動野では、あたかも行動しているように活発な神経活動がみられます。
それで夢を見ている時に急に走り出すのを防ぐため、通常は筋肉の脱力が起こり体が動かないように制御されていますが、その制御ができない時にレム睡眠運動障害が起こります(金縛りと逆の症状)。
こういった睡眠時不随運動の助けになるのが動画です。
「普通の日、疲れた日、お酒を飲んだ日」などの3パターンで撮って、差を見比べてみましょう。
大きないびきをかき、呼吸が止まっている場合は、そのまま睡眠外来へ行ってください。
呼吸は大切ですからね
睡眠の効果を最大限いかすには、まず根本的なところからです
睡眠の質を上げるためには、覚醒している日中に体温を上げることがコツです。
日中に体温を上げておけば、夜に下がりやすくなり、眠りはじめの90分の効果も得やすく、リラックスモードにも入りやすいです。
朝~夕方にやる運動は睡眠の質を上げます、夜寝る前の激しい運動は避けましょう。
運動して上がるのは体温だけでなく、ドーパミンやアドレナリンなども出て、興奮しやすくなります。
さらに、この本の著者の研究によると、「寝る前の激しい運動習慣がある人は、新型コロナ感染リスクが高まる」と判明したそうです。
特にジムでは室内のため、外よりも感染リスクが高く、筋トレなどの激しい運動直後は免疫力を下げることが原因と考えらられています。
夜に体温が上下するほどの激しい運動はお勧めできないです。
軽いストレッチやヨガなど、リラックスできる程度に留めておきましょう。
入眠を考えると夕方に運動するのがいいですね
運動と睡眠の論文は膨大にあるため、睡眠を研究を生業としている著者でさえ、精査ができていません。
ですが、一般的に睡眠の質を上げるとされているのは有酸素運動です。
筋トレよりもジョギングやウォーキング。
特に高齢者は散歩レベルでも十分です。
週1~2回で毎日でも、有酸素運動をすれば同じように睡眠にいい効果があることがわかっています。
具体的な効果は次のとおりです
- 寝付けがよくなる
- 中途覚醒が減る
- 深い睡眠が増え、睡眠時間が長くなる
- 短時間運動でも深く質がいい眠りになる
いいこと尽くしなので、やって損はありません
忙しい現代で、プライベートでも趣味や家事、勉強に時間を割きたくなっています。
ですが、睡眠負債はあらゆるパフォーマンスを下げてしまいます。
睡眠負債を溜めないようにすることは、時間をかけてでも実行したほうが、結果的に他の作業が効率的になります。
仕事がノリノリだからそれどころじゃないんだよね
通勤時に鼻呼吸で早歩きなど、一工夫してみましょう
アンデシュ・ハンセン氏が書かれた「スマホ脳」がベストセラーになり、世界的にスマホの依存症が指摘されています。
スマホによる脳の疲労が、睡眠障害や認知機能を低下させるというお話です。
家中ではスマホは物理的に遠ざけましょう
朝、太陽光を浴びると、入眠を助けるメラトニンの合成分泌が止まり、体内時計は「朝」と認識して調整します。
光とは見るだけでなく感じるものです。
光は網膜を通じて入り、視覚とは別の第3の目(メラノプシン)という受容体に感知されます。
いったん上顎部まで加工して上顎部の神経節を介して松果体に到達します。
松果体は脳の中心の最下部に位置します。
余談ですが、これはヒトに限った話しで、鳥になるとまたかわってきます。
渡り鳥の太陽光のリズムを感知して、「移動しようか」と誘い合わせることなく、同じ季節・方向に飛び立てます。
目覚ましはテレビのタイマーをつけるのも効果的です
こんな見出しにすると、正義の味方のように感じますが、夜に限っては敵になります。
光とは正確には電磁波です。
人の目に見える可視光線と、人の目に見えないものがあります。
種類 | 波長 |
紫外線 | ~400nm |
ブルーライト | 470nm当たり |
可視光線 | 350nm~800nm |
赤外線 | 700nm~ |
ブルーライトは、紫外線ととても近い関係にあります。
紫外線のダメージはご存知のかたも多いですが、老化を始め、疲労、免疫力低下につながります。
ブルーライトもそれに次ぐものですから、影響が高いことは確かです。
ただ、一概に悪いとは言えず、覚醒や気分の高揚作用、季節や時間の始まりを教えてくれる重要な役割もあります。
日中はいいのですが、リラックス夜にこれを浴びると、相性が悪くなります。
ちなみに、ブルー波長はうつ病の改善、自殺予防にも効果があるというプラスとされることもあります。
まだまだ研究中ですが、上手につきあえば、パフォーマンスアップにつながるかもしれません。
個人的には太陽光を浴びながら「嫌な気分」にはなりにくいですね
太陽光は短い波長~長い波長まで全て含まれている、世界最強の光です。
太陽光のほうがブルーライトよりも影響が強いのは確かですが、両方とも覚醒効果があるのは事実です。
スマホもパソコンも、太陽と同じように「日没」という設定をしてみてもいいでしょう。
昼間はいいのですが、夜は悪影響ですが、これはブルーライトに限った話です。
10代~30代はスマホをベッドに置いてるのが7~8割にのぼりますが、その比率を下げるのは困難です。
良い睡眠を迎えたければ、個人での使用時間を最小限にとどめ、刺激になるような使用は控えましょう。
取るに足らないメールやラインで、自分の睡眠を妨害されるのは、なんとも空しいことだと思います。
光は強力な味方にできますが、同時に夜は天敵になるんですね
スマホは「光」を持ち歩いているようなものです
メラトニンは深部体温を下げて入眠しやすると言われていますが、免疫力を高める作用もあります。
眠りに良い食べ物はアミノ酸系になるのですが、特に、大豆、乳、穀類などに含まれる「トリプトファン」が体内でセロトニンに変わり、メラトニンになります。
ですが、食べればメラトニンがどんどん増えるというわけではないです。
本質的なところは、「夜に光を浴びない」という生活習慣のメリハリです。
若い年代であれば、普通はメラトニンは十分に分泌されているので、サプリを摂取する必要はありません。
規則正しい生活をすることで、睡眠を改善することが出来ます。
タンパク質を取ったからと言って、寝なくていいことにはなりません
メラトニンは抗酸化作用があり、アンチエイジングにも役立ちますが、加齢とともに分泌量は減ります。
「それなら、年齢を重ねるごとに大豆製品や乳製品をとればいいのか?」という疑問がわきますが、そうではありません。
メラトニンは食品から摂取しても量は限られており、劇的な変化が望めるほどの効果はありません。
メラトニンをサプリから摂る場合は気を付けるべき点があります。
動物実験の段階ですが「がん細胞の増加を抑制する」「がんになる」という両方の結果が出ています。
通常の食事程度であれば気にする必要はないとのことですが、過剰に摂取する場合は、プラス面とマイナス面の両方があることは理解しておきましょう。
特に、女性や子どもの服用は慎重になり、医師などの専門家に相談しましょう。
眠れないからすぐサプリに頼るのは、考えモノですね
「ハーブは眠りに良い」と昔から言われていますが、全ての人に効果があると立証はされていません。
しかし、ハーブは昔からある有用な香草で、料理、防虫、香料としてもつかわれ、専門の資格があるほどの人気の植物です。
自分の好みに合うものがあれば、それを睡眠と併用するのは大いにありだと思っています。
メラトニンは効果はありますが、やはり基本は生活のメリハリですね
睡眠時の一工夫、二工夫とつける分にはいいですね
「食後すぐや、酔った状態で眠りにつくと翌朝は睡眠不足を感じる」というのは普通です。
それでは、睡眠の質を下げる食事はどんなものでしょうか。
良い眠りの食事としては、空腹は避けることです。
空腹状態は覚醒のスイッチがオンになる神経伝達物質「オレキシン」がでてしまい、眠りにくくなります。
だからといって、食べすぎや飲みすぎも睡眠の質は悪くなります。
特に、胃酸がこみ上げる逆流性食道炎は、かなり睡眠の質を下げることがわかっています。
胃酸過多の原因となる脂っこいもの、塩辛いものは夕食のメニューからは外しましょう。
例えば、お酒を飲んでの締めのこってりラーメンは睡眠の質を下げる鉄板コースです。
食事は入眠の3時間前には済ませておきましょう。
睡眠に限っての話しです。ファスティングとは一旦切り離してください。
塩辛い食べ物を無理して食べると、夜うとうととしても眠れないことがあります。
特に海外を含め地域によって慣習で味付けを極端にしているところもあります。
一過性の胃酸過多で苦しくなるのですが、日本でも増加中の逆流性食道炎の場合はもっとつらくなります。
飲酒、喫煙、生活習慣病や肥満は「最凶のトリオ」の共通項目です。
夕食のコツをまとめると
〇塩分や油を使ったものは控える
〇眠る3時間前には食事を済ませる
〇空腹でなければ無理して食べない
朝食と昼食をみて、夕食は相談しましょう
食べたいものを食べてリラックスするのも大事ですからね
覚醒のスイッチをオフにするために、体温を下げる方法は多くないです。
食事や運動でも体温は上がり、その後下降しますが、消化や疲労を考慮すると入眠のデメリットになりかねません。
入眠のためのお風呂がクローズアップされるのは、効果が実証された数少ない方法だからです。
快適な室温は睡眠時無呼吸症候群にいいことはわかっています。
極寒だったり酷暑だったり、そんな環境下で眠るのは無理があるのは実感のとおりです。
快適な温度は、一般に「冬は19℃、夏は25℃」と言われていますが個人差はあります。
ただ、最近では電気代の値上げ問題もありますし、そもそも1日中電気を点けっぱなしするのに抵抗がある人もいます。
その辺りは、一人一人の判断で、対策していきましょう。
冬のエアコンは乾燥が激しくなるのも注意です
寝具で体温をコントロールするのは難しいですが、入眠時は皮膚から熱が逃げて体温が下がります。
なので、できるだけ通気性のいい、熱のこもらない寝具が適切という事になります。
手軽に効果が期待できるのが枕です。
高さや硬さなどのこのみはありますが、睡眠時無呼吸症候群をさけるため、気道をまげて閉塞させない枕を選びましょう。
高すぎる・・・気道が曲がり閉塞
低すぎる・・・頸部の不自然な伸張で後頭部の痛み、肩甲骨のこりなどがみられる
また、脳の温度は深部体温と連動して変化します。
つまり、就寝時は頭の温度も下げる必要があります。
脳の温度を下げることで入眠しやすく、「眠りはじめの90分」に入りやすくなります。
冷却材を使った枕は温度差が激しすぎるので、通気性の高い枕であれば適度に涼しく熱もこもりません。
通気性の高い枕ということであれば、ブレインスリープピローがおすすめです。
私も実用しているのですが、メンテナンスもしやすいのでおすすめです。
『スタンフォード式 最高の睡眠』から生まれた枕「ブレインスリープ ピロー」
ブレインスリープピロー、温度管理に特化した枕ですかね
使っていると自分の頭の形に馴染んできます
睡眠の手法はたくさんありますが、一番の根本的な解決は生活リズムです。
深夜遅くに食事、ベッドの中でもスマホを見ているなど、生活リズムは簡単に崩れます。
仕事上、規則的な生活は難しい人も多いですが、眠る前にリラックスする環境はつくっておきましょう
睡眠についてのまとめです。
- 睡眠時無呼吸症候群は全ての睡眠の質を下げる凶悪な症状
- 週1~2回の有酸素運動は入眠と相性がいい
- 夜眠る前の激しい運動は厳禁!ヨガやストレッチにとどめる
- スマホやPCを使う作業は日中に集中し、夜は使用量を抑える
- アミノ酸系の食事は睡眠にいいが、劇的な効果はない
- 夜に脂もの、塩辛いものは体に負担をかけるだけ
- ベッド環境の改善は枕から始めると取り組みやすい
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