今は人生100年時代といわれ、100歳以上生きる方がだんだんと増えていきます。
これは今後も増えるでしょうし、もし環境が整理されていけば、さらに寿命は延びる可能性は十分あります。
これほど長く生きる時代なので、人生のステップを踏んで過ごしていくと、人生を設計しやすくなります。
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人生を3つのステップにわけることで、今と将来をバランスよく過ごす
日本での平均寿命は、80歳以上とまで言われています。
毎日のことで手いっぱいだとなかなか先のことまでイメージできませんが、大まかに3つのステップにわけて、ライフステージをつかんでみるといいでしょう。
0歳~20歳 学びの時代
経済的にはまだ誰かの支援が必要な世代となります。
これから働く時代を有意義に過ごすためにも、お金のことや社会のこと、人とのかかわりあいを学んでいく時代です。
この頃の経験は何をするにも非常に大きいので、致命傷を負わない程度にたくさん失敗も経験するといいでしょう
大学生であれば、大学生活の後半は就職活動等で社会へと踏み込んでいくことになります。
21歳~60歳 働く時代
経済的に自立ができる世代になります。
自分で働いて、お金を手に入れることで、お金の管理を自分自身で自由に選択することができます。
投資で増やしたり、手に入れたお金を貯めたり、副業で稼いでみたり、詐欺にあわないように守ったり、価値のあるものに使ったりと、お金に関しては様々なことに触れる時代です。
大人になっても失敗はするかもしれませんが、収入源はあるので、失敗しても取り返す手段は十分にあります。
61歳~ 楽しむ時代
貯金や年金で暮らす世代となります。
経済的に満足に暮らせるかどうかは、働く世代の状況によります。40年間で、自分が本当にやりたいと思う事、熱中できる仕事を見つけられたほうがいいです。そのための準備を働く世代でやります。
また、自分で形成したキャリアで、新しく仕事を始めるのもいいでしょう。しかし、初めてのことを大金はたいて始めるよりも、小さく始めて軌道にのったら大きくしていくようにしましょう。
退職金で資産運用なども、お金の失敗の原因にもなります。この時代で始めるならば、働いているときに少しずつ始めていきましょう。
準備を少しでも早く始めたほうが、目標にもたどり着きやすくなります。
著名人たちの中にも、子どもの頃に「オリンピックで金メダルをとる」「プロスポーツ選手になって活躍する」「医者になって人を救う」というような夢を書いた人たちがたくさんいます。
これがまさに、未来年表(タイムバケット)となります。
将来はなにが起こるかわからないから、イメージすることが大切
思い通り描いた人生を歩くのは、なかなか難しいことだと思います。
でも、目標を設定することは、とても大切です。
「考える」というプロセスこそ、意味があります。
目標がある子とない子では、勉強の仕方や暮らし方にも差が出ます。
憧れや目指すものが違うので、それは自然な事なのでしょうね。
親が自分の子に「未来年表」を書かせてもいいのですが、どうしても、個人的な感情をもちすぎてしまうので、家族以外の誰かに見てもらって書かせるのがいいでしょう。
未来年表が完成したら、毎日それを眺めてみましょう。
毎日眺めることで、意識に刷り込ませたり、友達に話しているうちに、目標が達成できてしまうこともあります。それが、目標達成への近道です。
目標設定は、「自己成就予言」とも言えます。
こうなるのではないかという予言が、人を無意識のうちに予言に適合した行動に向かわせ、結果として、予言された状況を現実にしてしまうのです。
自分の夢を公言するのは勇気がいりますが、是非思い切っていってみましょう。
家族や仲のいい友達に宣言してみましょう。もしどうしても恥ずかしい場合は、普段の何気ない会話から入っていくのもいいでしょう。
弁護士になりたい男の子の話し
参考までに、将来、弁護士を目指したい男の子との話しをします。
「子どものライフプラン」を作成してから、「弁護士になりたい」という夢ができたそうです。
それまでは、漫然と学校に行き、勉強は「僕よりも成績がよくない友達はたくさんいるし・・・・」って感じで、あまり意欲もなく、運動もそんなに頑張るほうではなかったそうです。
ですが「弁護士」という目標ができたら、そこから逆算して何をしたらいいか考えるようになったそうです。
「弁護士になるには司法試験に受からないと。そのためには法律の勉強ができる大学に行って・・・法学部のある大学なら県内ならここ、県外ならあそこ」というように。
そもそもの話しで、何故弁護士を目指すようになったかというと「お金持ちになって、お父さんとお母さんを幸せにしたい」と考えたからだそうです。
その理由を聞いて「お金持ちになることだけが、親が幸せになることなのか?」という質問をされたところ、そこから再び考えを深めて、最終的には「困っている人たちを助けて笑顔になってもらい、そんな仕事をしていることでお父さんとお母さんに喜んでもらい、お金持ちにもなる」というところにたどり着きました。
最初の動機は、なんでもいいので、そこから導いて上げれば、子どもはそこからさらに考えを深めてくれます。
この男の子のすごいところは、行動力と意欲といったところです。
そしてこの男の子の学校の成績は、テストも満点をとるようになり、段々と上がっていったそうです。
夢や目標の力に、改めて、目が覚めるような思いになりますね。
ちなみに、この話に出てきた男の子というのは・・・・私のことではないので誤解を招かないようにお願いします。
おわりに
ここまでで、子どもが将来、お金に困らないようにするためにやったほうがいいことを書いてきました。
もちろん、全てのことを実行しなければ、必ずお金に困ることになるということはないのですが、それでも、やっている子とやっていない子では、差がついてきます。
大事なのは、お金は決して汚いものでもなく、嫌煙するものでもありません。お金は中立です。
親の価値観で、お金に対して勝手に偏見を持たせるのは控えておきましょう。
人生を楽しく過ごすためにも、お金はいつでもどこでも人生と切れない関係になるので、きっちり付き合っていきましょう。
お金の用語集
子どもに説明する前に、説明の仕方がわからない場合や、なんて答えればいいかわからない方に向けて書いています。一部個人的な解釈もつけています。
クレジットカード
現金を持っていなくても、お店で買い物ができるカード。使った分は後で払う。誰でも持てるものでなく、信用力がある人だけ持てるカード。キャッシュレス化の時代には作っておいた方がいいもの。
リボルビング払い
クレジットカードで支払う方法の1つ。買い物代金を1回でなく、毎月一定の金額で支払う方法。手数料がかなりかかるので注意。個人的にはこの方法での買い物はおすすめしない。1回で買えない場合は、素直にあきらめたほうがいいです。
デビットカード
クレジットカードと同様に、お店や飲食店の支払いに使うカード。クレジットカードと違うのは、預金口座からすぐに引き落としされるのが特徴なので、お金の管理がしやすい。お金の管理がきちんとできる人にとっては、特になくてもよい。
プリペイドカード
前払い式のカード。使い切りではなく入金(チャージ)することで残額がゼロになるまで繰り返し使える。クレジットカードとの違いは、あらかじめカードにチャージしているお金しか使えない。キャラクターが書いてあったり、かわいらしいデザインのものがあったり、子どもが初めに使うカードとして持たせておくのはいいかも。
電子マネー
現金を使わずに支払いができるお金。Suica、Eddyなどといったものがある。スピーディーに支払いができるのが特徴で、信用力がなくても利用ができる。
ローン
お金を借りること。いわば借金。住宅や車を購入するときに「ローンを組む」といった表現をする。金利がつくので、余計にお金を支払うことになる。
iDeCo(イデコ)
「個人型確定拠出年金」の愛称。年を取ったときのお金を自分でつくるためのお得な制度。60歳になるまで、毎月決まった金額のお金を出して、投資信託などで運用する。非課税になるので、利益を出しやすくなるのが特徴。原則60歳を過ぎてからでないと受け取れないデメリットもある。
株(株式)
株は会社がお金を集めるときに発行するもの。会社の価値ともいえる。会社の応援をしたい人と、もう応援したくない人が買ったり売ったりするもの。それにより、株の値段が変動する。人気の企業の株の値段は上がり、逆に会社に不祥事や将来性が感じられない場合は、株価が下がる。ハイリスクハイリターンな投資法。株式を発行して活動する会社のことを「株式会社」という。
給料
働いた対価としてもらうお金のこと。社会人みんなが求めているもの。
倒産
会社がお金を使いつくして、会社の経営(運営)ができなくなってしまう事。倒産の原因は、すぐに使える現金が手元になくなってしまうことが多い。キャッスレス化の弊害ともいえる。
破産
財産を全部失う事。法律では借金をした人が返せない場合、貸した人たちがその人の一切の財産から公平な弁済を受けることができるようにする裁判上の手続き。一度破産してしまうと、信用力を失い、クレジットカード等が作れなくなる。人生で経験しなくてもいいこと。
ふるさと納税
税金を支払っている人が自分で選んだ市町村などに寄付すると税金が差し引きされるお得な制度。寄付した自治体によっては、相当な返礼品もあるが、むしろこれが本質。ただし、自分の住んでいる自治体に寄付しても、返礼品はもらえないので注意が必要。高収入な人ほどお得に利用できる範囲が増える、富めるものが更に富を生む制度でもある。
家賃
家や部屋を借りるときにかかるお金。できれば申し込み時に値引き交渉したい。
エンゲル係数
生活するお金の中で占める「食費」の割合。食費 ÷ 消費支出 × 100でで算出する。30%を超えると平均よりも大きくなる。収入が大きくなると、エンゲル係数も小さくなることが多い。
クーリングオフ制度
一度契約してしまったものの、やっぱり止めたいと思ったとき、一定の期間(大体8日間)であれば契約解除できる、消費者救済の制度。この説明をしてこない業者もあるので気を付けましょう。
奨学金
勉強がしたい人のために貸してくれたり、援助してくれるお金のこと。つまり、お金が足りなくても勉強したい人を応援してくれる制度。奨学金(無利子)もありますが、基本的にすごく低いですが金利がかかる。大学進学時にお世話になることが多いが、家庭の事情を考え、借りる際はよく学校の先生に話しを聞いたり、資料を読み込もう。
税理士
税に関するプロ。税務の代理、納税書類の作成、税務相談などの仕事を行う職業の人。しかし、税理士になるにはものすごい時間の勉強が必要であり、必ずしもお金に困らなくなるという職業ではない。
ファイナンシャルプランナー(FP)
人生の夢や目標を叶えるために総合的なお金の計画を立て、経済的な側面から実現に導く方法を「ファイナンシャルプランニング」という。ファイナンシャルプランニングには、家計にかかわる金融、税制、不動産、住宅ローンなど、幅広い知識が必要。FP1級を持っていれば、手に職つけるくらいの知識量にはなるが、日常生活レベルの知識は3級~2級程度あれば十分。肩書に「ファイナンシャルプランナー」としか書いていない人は、FPの何級かわからないので、意外に2級や3級だったりもする。むしろ資格を持っていない人さえいる。
参考文献
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