この記事はこんな人におすすめ
- 体の健康状態を改善したいが、方法がわからずに悩んでいる
- 呼吸法を改善するとどんなメリットがあるか知りたい
- 体力不足を改善したい
呼吸法を見直してみましょう
呼吸による健康状態を改善するエクササイズをまとめました。
普段何気なくしている呼吸ですが、上手く使えば適度に負荷をかけられるトレーニングにもなります。
注意点としては、現在、通院しているなど特殊な事情がある場合は、必ず医師に相談の上、実行をお願いします。
・睡眠の質が向上
・運動時の息切れが減る
・EPOと赤血球が自然に増加
・運動中の筋肉と臓器に酸素が行きわたる
・乳酸の蓄積を抑え、疲労を軽減する
・ランニングエコノミーと最大酸素摂取量が向上する
・無酸素性と有酸素性パフォーマンスが向上する
・血中二酸化炭素濃度の低下
・口呼吸だと、一酸化窒素の利点を生かしきれない
・赤血球が酸素を持ち続け、体の隅々まで酸素が行きわたらない
・血管と気道の平滑筋が収縮する
・血液のpH値が異常になる
・運動中に筋肉や心臓、脳などの臓器に酸素が行きわたらない
・運動パフォーマンスの低下
・全体的な健康状態の悪化
このブログは、以下の書籍を参考に、自分の考えと経験を加えながら書いています。
BOLTスコアとは、「普通に息を吐いた後で息を止めた場合、息をしたいという欲求が現れるまでの時間」です。
健康的な人の理想的な数値は40秒です。
ですが、呼吸過多状態にある人は、10秒未満、20秒未満の人が多いです。
このテストを行う場合は、安静状態の時に行ってください。
- 鼻から小さく静かに息を吸い、小さく静かに息を吐く
- 鼻をつまんで息を止める
- 息を止めたままで、最初のはっきりした息苦しさを感じるまでの秒数を測る
- 最初の息苦しさを感じるときに、呼吸筋の痙攣を感じる場合がある(お腹の筋肉がけいれん、のどが締め付けられる感覚)
- 鼻から指を離し、鼻から息を吸う
- 最初の呼吸は、思いっきり息を吸わない。ゆっくりとコントロールした呼吸で息を吸う
理想の長さは40秒でしたね
無理や意志力で行っては意味がありません
※BOLTスコアが10秒未満、妊娠中の方、高血圧の方、循環器に問題がある方、糖尿病の方、その他深刻な健康問題がある方は、行わないでください
- 鼻で小さく静かに息を吸い、鼻で小さく静かに息を吐く
- 息を止めて鼻をつまむ
- 息をとめたままで、できるだけ長く歩く。強い息苦しさを感じるまで我慢する。ただし、我慢のしすぎは厳禁
- 呼吸を再開するときも、鼻だけで呼吸。すぐに通常の呼吸ペースに戻す
- 呼吸を再開してから最初の呼吸は、通常より大きくなる。2~3回目の呼吸を抑制し、すぐに通常の呼吸ペースに戻るようにする
- 2~3回目の呼吸で、元のペースに戻す。もし戻らなければ、息を止める時間が長すぎる。
- 1分ほどまち、①~⑥を繰り返す
- 合計5~6回繰り返す
鼻詰まりは、鼻を使っていないから起こるんですね
口呼吸からの切り替えは大変ですが、頑張りましょう
この呼吸法を身につけると、普段の生活でも軽い運動時でも息切れがしにくくなります。
軽い呼吸を常中でできることで、結果的に体力の向上につながります。
- 片手を胸に当て、もう片方をおへその上あたりに当てる。手で呼吸を感じ取る
- ゆっくりと息を吸い、お腹がふくらむのを感じる
- ゆっくりと息を吐き、お腹がへこむのを感じる
- 自分の呼吸パターンを観察する。呼吸の大きさと深さを意識する
- 手に力を入れて、静かに胸とお腹を押し、呼吸の動きを抑制する。手の力に反発するイメージで呼吸。
- 呼吸の量を減らしていく
- いつもより小さく息を吸い、小さく息を吐く
- リラックスして息を吐く。ゆっくり、体の力を抜いて吐く
- 呼吸全体をリラックスさせる
- 体に力を入れない。息を止めたり、呼吸にポーズを入れない。スムーズに呼吸を続け、呼吸量を減らす
※注意
このエクササイズの目的は、がまんできる程度の息苦しい状況を作ることです。
この「小さな呼吸」を3~5分続けます。
呼吸のリズムが乱れたり、呼吸筋が収縮するのをかんじたら、息苦しさの程度が強すぎる。
このような状態になったら、エクササイズを中止し、呼吸が正常に戻ったところで再会する。
工程は多いですが、基本動作なので頑張りましょう
呼吸の改善は、道具を使わないでできるので挑戦してみましょう
このエクササイズは、軽い呼吸の基本をマスターした人が行うようにしてください。
腹式呼吸で自然な呼吸法を身につけることが出来ます。
運動時のパフォーマンスを上げたい場合は、安静時での呼吸法を改善できないと難しいでしょう。
レベル1 横隔膜をリラックスさせて活性化させる
- 背筋をまっすぐにして座り、おへそと胸骨の距離を広げるように体を伸ばす
- 上に向かって伸びながら、肋骨の間のスペースが広くなるのをイメージする
- 片手を胸に手を当て、もう片方の手をおへそのすぐ上に当てる
- お腹に当てた手の動きに意識を集中し、背筋を伸ばして座りながらお腹を膨らませ、手のひらでお腹がふくらむのを感じる
- お腹をへこませて手の動きを感じる
- 数分間続け、固くなった横隔膜をほぐすようにする
もし、横隔膜が動かなくなっている場合は、次のエクササイズをしてみましょう
- 鼻でゆっくり息を吸う
- 鼻でゆっくり息を吐く
- 口を閉じ、息を止める
- 息を止めたまま、呼吸と同じ動きをする(お腹が動くのを感じる)
- 中度の息苦しさを感じたら、呼吸を再開する
- 2~3回行い、横隔膜をリラックスさせる
レベル2 呼吸とお腹の動きを一体化させる
- 背筋を伸ばして座る
- 片方の手を胸に当て、もう片方の手をお腹に当てる
- 呼吸をしながら肩の力を抜き、自然な位置に落ち着かせる
- 呼吸をしながら胸の動きをだんだん小さくしていく
- 並行して、お腹の動きを呼吸に合わせる
- 息を吸う時にお腹をふくらませる
- 息を吐くときにお腹をへこませる
- やさしく、静かに、落ち着いて呼吸を繰り返す
- 数分間続け、横隔膜の動きと呼吸になれる
横になって、お腹の上に本を置いて、本が上下するように呼吸をすると、見た目でわかりやすくなります
レベル3 腹式呼吸をしながら呼吸量を減らす
長年、胸式呼吸だった場合、すぐに腹式呼吸に切り替えることは難しいでしょう。
習慣化しているものは変えるのに時間がかかりますので、根気よく続けましょう。
レベル1とレベル2は、腹式呼吸をマスターするためのものです。
腹式呼吸がよくできるほど、このレベル3のエクササイズも簡単に行えます。
- 背筋を伸ばして座る
- 片方の手を胸に当て、もう片方の手をお腹に当てる
- 頭のてっぺんから出た糸で吊り下げられている感覚で、肋骨の間のスペースがゆっくり広がっていくのを感じる
- 息を吸い、胸の動きを最小限にしてお腹をふくらませる
- 息を吐き、胸の動きを最小限にしてお腹をへこませる
- すべての呼吸は鼻呼吸
- 吸う息と吐く息の大きさに神経を集中し、呼吸の量とペースに意識する
- 呼吸をしながら、胸とお腹に当てた手をやさしく押す
- 手の押す力を感じながら、押し返すつもりで呼吸する
- 息を吸う時は、自分が求めるよりも少ない量を吸う
- リラックスして、息を吐き、肺と横隔膜の自然な動きに任せる
- 吸う息が小さくなり、吐く息がリラックスしたら、目に見える呼吸の動きが減る
我慢できる程度の息苦しさをキープするのがコツです。
- 鼻から普通に息を吐く
- 息を止めて鼻をつまみ、そのまま2~5秒息を止める
- 10秒間、鼻で普通に呼吸する
- ①~③を繰り返す
集中力を味方につければ、無限大の可能性がありますね
集中力は大切ですね
それでは、ここからはウォームアップを見ていきましょう
- ラクなペースで歩く
- ウォームアップの間は静かで規則正しい鼻呼吸を心がけ、横隔膜を活用してリラックスした呼吸をする
- 息を吸った時はお腹が膨らむのを、息を吐いた時はお腹がへこむのを感じる
- 全身、特に胸とお腹のあたりをリラックスさせる
- 1分程やや早足で歩いたら、鼻からゆっくりと息を吐き、吐き切ったら指で鼻をつまんで息を止める
- 息をとめたまま、10歩から30歩、または中度の息苦しさを感じるまで歩く
- 息苦しくなったら、呼吸を再開する
ウォームアップ時に息を止めて息苦しい状況をつくるのは、運動前に体内の二酸化炭素を増やしておくためです。
運動強度が上がれば、それにともなって呼吸量も増えます。
このとき、二酸化炭素がたくさんないと、呼吸で吐き出され、二酸化炭素の全体量が減ってしまいます。
血中の二酸化炭素が減ると、筋肉が運搬される酸素の量が減ると同時に、気道と血管も収縮します。
すると、運動開始から10分くらいで、息切れ、呼吸がくるしくなります。
ウォームアップのやり方、そういえば具体的に知らなかったな!
やり方がわからないから、自己流で適当になりがちです
走っている時に、呼吸を完全にコントロールできるかどうかが重要です。
このとき口を閉じたまま走るのは苦しいと感じるなら、それはペースが速すぎということです。
ペースを落とすか、歩いて呼吸を落ち着かせましょう。
運動時に強度が強すぎるかどうかを判断するには、普通に息を吐き、それから5秒息をとめる。
5秒たって呼吸を再開するとき、規則正しい鼻呼吸ができていたら問題ありません。
再会時に呼吸がコントロールできていないのなら、運動強度が高すぎです。
わざわざ心拍計を使う必要もなく、鼻、呼吸のリズム、体の感覚で運動の強度を測れます。
運動中、ずっと口を閉じていられたら、呼吸が通常のペースに戻るのも早くなります。
3分から5分歩き、次の呼吸を行いましょう
1 鼻から普通に息を吸い、息を吐く
2 鼻をつまんで、そのまま2~5秒息を止める
3 自然な鼻呼吸を10秒続ける
4 クールダウン中、1~3を繰り返し、通常の呼吸に戻す
運動後のクールダウンも大切よね
クールダウンをしないと、体に疲れが残りますからね
ここからは各運動ごとの呼吸をみていきます。
- 鼻で呼吸しながら1分ほど歩く
- ゆっくり息を吐き、息を止める。それから最小限の呼吸で15秒歩く。
- 呼吸を再開したら、再びゆっくり息を吐き、息を止め、30秒歩く
- 呼吸を再開したら、②と③を交互に繰り返し、8~10回行う
- 最初は中度の息苦しさ、慣れたら強度の息苦しさを感じたら呼吸を再開するようにする
- 走り始めてから10~15分経過したら、ゆっくり息を吐いて、息を止める
- 強い息苦しさを感じるまで息を止め続ける
- 呼吸を再開したら、呼吸が回復するまで(約1分程)ランニングを続ける
- 走っている間に、息止めを8~10回行う
- 2回くらいの呼吸で通常の呼吸ペースに戻るくらいが、適度な負荷になる
呼吸を再開する時に、いっきに体に負担がかかるのがわかります
- 体が温まったら息を吐いて、息を止める
- 息を止めたまま、5~15回ペダルをこぐ
- 鼻で呼吸を再開し、鼻呼吸をしながら1分ほど自転車をこぐ
- ①~③を8~10回繰り返す
口呼吸が基本となる。
息を止めている間に水をかく回数を、3回、5回、7回と、段階的に増やしていく
水中競技なので、陸上とは毛色が異なります。
このエクササイズは、初心者がいきなりやっていいものではありません。
息止めに慣れていない人が行うと、意識を失う危険性がありますので、特に持病を患っている人は医師に相談しましょう。
- 1分程歩き、息を吐いてから息を止め、40歩ほど歩く
- スッとごく小さい呼吸で緊張をほぐし、すぐにまた息を止め、10秒歩く
- 短く息を吸うか息を吐く。また息を止め10歩ほど歩く
- 短い呼吸を挟みながら、かなり強い息苦しさを感じるまで息を止め続ける
- 息苦しさが強くなり過ぎたら、息を止めている長さを5歩以下短くする
- 血中酸素飽和度の数値が80%以下にならないようにする
- ②~④を1~2分続ける
肥満の人が減量するための呼吸改善です。
もっとも、食生活の改善も同時に行わないと、効果が薄れてしまいます。
- 昼夜問わず鼻呼吸
- 寝るときは口にテープを貼って鼻呼吸を意識する
- 普段の生活でも、静かでリラックスした呼吸を心がける
- 「軽い呼吸で正しい呼吸を身につける」を実行し、10~15分1セットで、計5セット行う。
- ④を歩きながらも行う。
- BOLTスコアが20秒を超えていれば、疑似高地トレーニングを行う。
- 歩いている間はずっと中度の息苦しさを感じるように、8~10回の息止めを行う
- 正しい空腹感を意識する。1日3食を見直し、空腹時のみ食事をする。
肥満の方は、呼吸法とは別に、ファスティングを実行するのも一つの方法です。
ファスティングは体内の消化器官をデトックスする効果もあるので、内側から健康になることができます。
ファスティングは週に何回かを取り入れるだけでも効果はあります。
このエクササイズは、事前に医師に相談の上、実行をお願いします。
- 鼻で小さく静かに息を吸い、鼻で小さく静かに息を吐く
- 息を止め、10歩から15歩あるく
- 立ち止まって、鼻呼吸をで呼吸を回復する
- 30秒から60秒はそのままで待ち、①~③を繰り返す
- 息を止めたまま10歩から15歩あるいて立ち止まり、鼻呼吸で30秒から60秒休む
- 軽い症状であれば、歩数を伸ばす
- 10分間続ける
口呼吸をしていた人が、いきなり鼻呼吸に切り替えるというのも難しいかと思います。
意識している最中ならいいですが、本やゲームをしている時にはついつい口呼吸になってしまう人もいます。
私は子どものころから鼻呼吸を意識していました。
これが功を奏したかわかりませんが、薬や肥満と言ったものとは無縁の生活をしています。
普段から意識しないものに、意識を向けるのもいいかと思います。
呼吸法についてのまとめです。
- 太古の人類はもともと鼻呼吸で生活をしていた
- 鼻呼吸はメリットが多く、口呼吸に比べると病気へのリスクも減る
- 体力向上を目指すなら、間違いなく鼻呼吸が必要
- 習慣化した呼吸を変えるのは、時間がかかる
- 正しい呼吸法で、楽しく運動をする
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随時更新していきます。
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