この記事はこんな人におすすめ
- 環境のせいにするなと言われるけど、どう考えても納得できない
- 普段から集中力が低いのに、どうやれば仕事ができるか知りたい
- スマホからの通知音が気になって仕方がない
結論は、環境で仕事のパフォーマンスは変わる
「環境のせいにするな」と聞くこともありますが、意外にも環境を整えることは重要です。
失敗の原因を環境のせいにして改善しないのはよくありませんが、人は周囲の影響を受けやすいのも事実。
たとえば、騒がしい職場、エアコンもない部屋、外の景色を見られない空間などで働いても、どんなに優秀な人材でも成果はでないでしょう。
集中力や生産性を生み出すには、自分の性格に見合った環境を作ることが第一歩です。
このブログは、以下の書籍を参考に、自分の考えと経験を加えながら書いています。
何より大切なのは、急速とリラックスのためのスペースを見つけること。
実際に時間をとってのんびりすること。
ひとり暮らしなら、自宅全体になるかもしれないし、シェアハウスなら自分の寝室になるかもしれない。
子育てをしている人にとっては、家のどこか決まった場所にないだろうか。
私たちが過ごす環境は、意識の上でも無意識の中でも、私たちのパフォーマンス、ストレス、幸福度に影響を及ぼします。
行動科学では、「環境こそ重要(context matters)」という格言があるそうです。
私たちの行動は、その環境から瞬間瞬間で発せられる合図(キュー)を、無意識のうちに受け取っています。
イタリアンレストランに行ったらパスタを恃む、居酒屋にいったらお酒を頼む、ゲームBGMを聞いたら実際に遊んでみたくなる・・・・
雰囲気や音楽が潜在意識にキューを出し、人を特定の選択方向に軽く押す「ナッジ(nudging)」。
私たちは、このキューには気づいていない。
無意識のうちに、環境に誘導されているんですね
環境を変えるための行動がすばらしいのは、
ひとたび構造を変えれば、その後何年にもわたってベネフィットが続くこと
毎日を意識して環境のどこかを変え続ける必要はありません。
しかし、現代社会に必須のアイテム、「スマホ」からの通知に関しては、早めに対処したほうがいいです。
インターネットのちょっかいとの戦いは大きな試練。
あなたの中では、何かを実行しようとする意識と、実際の行動が離れている「意識と行動の不一致(intent-action gap)」が繰り返し起きています。
スマホは目の前にあるだけでパフォーマンスが下がるらしいですね
スマホがあるとついつい邪魔な思考をしてしまいます
すぐに気が散る性質の人は、スマホの通知音一つなるたびに心が乱されるでしょう。
スマホの1日の利用時間は、「メディア利用の生活時間調査(2021年)」によると、1時間18分とのこと。
触っている回数やスクリーン画面を見た時間も含めると、もっと増えることでしょう。
こういったオンラインは便利な反面、最も大切な時間というリソースを簡単に奪っていく究極のタイムシンカー。
電話、メール、LINE、Twitter、TikTok・・・・
私たちは、様々なツールを通じて連絡をもらうことも多いです。
他人の気分次第で自分の時間管理を放棄しているとも言い換えられる。
あまりに多くの妨害者がはびこる環境のなかを、無意識にさまよい歩いている
依存してしまうと、目も当てられないですね
フロー状態に入ると、集中して作業ができるようになります。
ほかのことを考えられなくなるため、結果的に最高の成果を出せ、生産性も上がります。
フロー状態に入る時のコツは、オフライン状態で作業をするのがポイント。
スキル習得や問題を解決しているときであれ、邪魔が入らない時間というのは不可欠です。
フロー状態が切れてしまうとミスにつながり、元の状態に戻るのにも多くの時間と労力が必要とします。
ここまでして、スマホの通知をオンにしておく必要性はないので、作業の邪魔をされたくなければオフにしておきましょう。
ネガティブな事への対策はコストをかけてでも取り組むべきですね
スマホなどのオンラインと距離が近い人ほど、オフラインや使用ルールを設けることで効果が大きくなります。
あくまでも一例ですが、ご紹介します。
- 仕事の生産性が上がり始める
- 幸福度が増し、ストレスが軽減
- メール返信する時間を決める(1日1回)
- アプリはひとつのデバイスからに制限(PCのみから等)
一般的な人であれば、つねに連絡可能な体制をとっていることが、時間の使い方として一番正しいとは言えません。
インターネットをシャットダウンしてみることで新しい発見もあります。
大切なのは「キャリアの遠回しをしない」ためにつかえる優先時間を確保すること。
インターネットが主要ビジネスならいいのですけどね
娯楽や時間浪費だけに使っている場合は振り返ってみましょう
行動科学は、あなたの活動をよりよくするための仕事環境の考え方を提供してくれます。
大抵の場合、行動科学の研究は、特定の集団における平均的な効果を示しています。
そのため、あなた自身には当てはまらない可能性もありますが、環境の整え方で行動も気分も集中力は変わります。
理想的な職場は、空気の循環が良いと言われています。
空気の循環がよければ、パフォーマンスが確実に上がる一方で、悪ければ欠勤にもつながりかねます。
1日に数回でも良いので、換気するか、換気の良い作業スペースで仕事をしましょう。
屋外に出るというのもあります。
1日中、換気もされず、光も届かない室内でいたのなら、気分が滅入ってしまうのは当然です。
寒い冬でも窓は開けよう
どうしても仕事中に屋外に出られない場合、植物を室内に持ちこむという方法があります。
注意力や生産性を高める効果につながります。
ストレスや疲労も軽減してくれる、リラックス効果も期待されます。
緑色には、リラックス効果や疲労回復が期待できます
空気の循環が良い場所は、自然の光も付加されます。
自然光の下の作業では、認知パフォーマンスが上がると恩恵が受けられると言われています。
疲労感を感じなくなったり、集中力や気分が向上します。
太陽光でビタミンDも摂取
自然光の恩恵を享受できず、電気の光のみで仕事をする場面も多いです。
その場合は、人口光の強みを活かしてみましょう。
問題や課題解決に集中したいときは光を「明るめ」に。
創造性を発揮したい場合は「暗め」に調整してみます。
文明の力を使いこなしてみよう
グループミーティングは、互いに協力し、限界を押し上げ、新しい思考法を見つけられます。
精神的に安定したメンバーであれば、なおのこと良い成果が期待されます。
注意点は、部屋の室温には配慮すること。
暑くてイライラしてしまっては、協調性や生産性が欠けてしまう。
フロー状態に入りやすい温度は、室温の摂氏16~24度の間と言われています。
温度管理で生産性が変わる
カフェや公共空間で仕事をしていれば、予測不能な騒音に邪魔されるリスクがあります。
静かな環境にいるほうがモチベーションや生産性が上がると言われています。
騒がしい環境で仕事をしなければならない場合は、ノイズキャンセリング機能搭載のヘッドホンが役立つ。
生産性を上げるために投資をすれば見返りは得られます。
元が取れればコストをかける価値はあります
職場でもプライベートでも、自分専用のデスクが決まっている人は多いです。
中には、勉強用、作業をするためなど用途は様々に使い分けていたりも。
特定の場所で、特定の行動を行うことで、脳のシステム1(速い思考=習慣)がその場所と作業を自動的に結びつけます。
結果的に、モードが切り替わりフロー状態へ早くに入れる。
仕事とプライベートを切り分ける必要があるのはこのためです
すっきりしたスペースは、すっきりした思考を意味します。
作業スペースは片付いていた方が、集中力も生産性も上がります。
不要なもの、散乱した状態は今すぐにやめるべき。
ちなみに、片付けが苦手は人は「授かり効果(endowment effect)」のワナにハマっている可能性があります。
自分の持ち物に愛着がわき、適正な価値以上の評価をしてしまうこと。
人生に幸福度をもたらすものならまだしも、使っていないものはとっとと捨てましょう。
ものは大事に扱っても、不要なものは捨てましょう
特定の色が普遍的な力を持っているわけではなく、個人の好みや達成したいことによって、作業スペースの色も変わります。
一般的に言われているのが。
青・・・認知能力、創造性、体系的思考力を高める
赤・・・細かい作業に有効で、読経、積極性、競争心を湧き立てる
ボクシング等、チャンピオンの勝率が高いのは「赤コーナー」を背負っているから勝率が高いのかもしれません。
色はささやかですが効果はあります
環境を整えることは、生産性と集中力に直結します。
今のあなたの環境、何ができていて何が不足しているのか・・・
少し立ち止まって、見まわしてみると改善できる点はみつかります。
もちろん、完璧な環境と言うのはそう簡単には見つかりませんが、自分から構築していくことはできます。
自分の目的を達成するためには、必要なことですね
環境が悪ければ、優秀な人材も活かせません
今の社会では、デジタル環境からは完全に抜け出すことはほぼできないでしょう。
デジタルには留意しつつも、作業の生産性を高めるためにリアルな仕事環境を変える必要はあります。
生産性を高めるために、フロー状況に入るのが一番なのですが、フロー状態に入りやすくするために必要なのが環境づくり。
行動科学を学ぶことで、仕事環境を微調整すれば、目標に到達できる可能性は高まります。
あなたがもし、目標を達成したいのであれば、インターネットからのささやきを抑え込むための戦術を試してみましょう。
いきなり全てをやる必要はなく、ちょっとずつで構いません。
経過を注視して、変化がどんなメリットをもたらしたのかを記録してみる。
1週間続けてもメリットを感じられなければ、戦術を見直して他の方法をトライする。
トライ・アンド・エラー方式を続けていれば、必ずリアルやインターネットの邪魔を排除できます。
自分の性格・性質とぴったり合う環境を見つけよう!!
微調整を継続することが大切ですね
数回で見つけられれば御の字です
他人との付き合い方も
なりたい自分になるショートカット思考のまとめです。
- 平等性があるグループと関われば成長や新しい発見につながる
- 自尊心をくすぐることで協力者を集める
- 「ノー」と断られてからが本番であり、本気である証拠
- 他人のための行動は結局は自分に恩恵が帰ってくる
- 多くのバイアスは自分が原因であるために、立ち止まって考えることも重要
他にも知りたいかたはこちら、
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本シリーズのタグ
思考
【確証バイアス】
以前から持っていた考えを裏付ける情報を好んで選択しようとする
【フューチャーセルフ】
視覚化された未来の自分。
人はよく未来の自分に感情移入し、長期的に恩恵が得られるような投資を行う。
【システム1(速い思考)・システム2(遅い思考)】
素早く直感的に、無意識に行うのがシステム1
慎重に決断したり、熟慮するのがシステム2
【ベン・フランクリン効果】
他人に恩恵を施した人は、次回も同じ相手に恩恵を施す可能性が高い。
他人から恩恵を施されるよりも、その効果がでかい。
【フレーミング効果】
ある情報や選択肢を、プラス面とマイナス面の両方に焦点を合わせて伝えるかによって、伝わるイメージの違いが生じる
【即時コストと即時恩恵の配分調整】
日々活動するためにかける時間はいま発生するコストだが、恩恵は遠い将来にしか得られない。
活動をやり通すためにアメとムチを用意して、長期コスト・ベネフィットも今感じられるように調整。
【自身を育む】
自信をつけることは簡単だと認識。
いざ困難な作業に取り組むときは、自分の能力に対する不安は一時的な感情なため、キャリア形成の過程で消える
【時間の見積もりは1.5倍以上】
スケジュール表での作業は、考えている1.5倍に修正。
【キャリア形成ゴールに立ち返る】
定期的に時間をとり、振り返りを行う。
プロセスの大切さを自覚すれば、活動を続けようとする意識も高まる。
【意義はモチベーション】
理想的な自分がしている仕事を明確にして、折に触れて思い返せばモチベーションを維持できる
【成果を測定】
活動内容を定期的に事後評価して、活動を妨げる障壁を突き止める。
【運と努力の分類】
作業の進捗や結果は、自分がコントロールできるところかできないところを検証。
自分の決断が成果につながった局面や、自分のコントロールが及ばない要因が結果を出したのか明確に。
【感情でなく合理的に】
キャリア形成に重大な影響を及ぼす判断は必ず冷静な時に。
【オール・オア・ナッシングでない】
作業量はToDoでなく、大量・普通量・少量に分類し、その日のエネルギー量に見合ったレベルで妥協してこなす。
【毎週の計画に罰を組み込む】
小さなアメとムチで原動力にならなければ、出来なかった場合のコストを今負担する。
コミットメントデバイスで、お金や同等の価値を持つものを失う危険性を認識。
【人脈とインフルエンサーの選定に潜むバイアスの罠】
自分の人脈を広げるためには、自分の性質と異なるメンバーを集める意識が必要
【キャリアのゴールは本当に正しいか】
自分でやって楽しいと思える活動を、そのまま最終ゴールにしてもいいのか
【損失回避】
失敗は恐れすぎず、成功の可能性はあると言い聞かせる
【自分の価値を知る】
業界の水準を知り、自分が生み出している付加価値に見合う報酬をもらう
【必要なことはもっともとめる】
仕事の成果は自分で報告する。他人はそこまで自分にかまっている時間はない
【フィードバックを受ける】
批判的な内容にも耳を傾け、検証すること
【見栄を張りすぎない】
失敗する姿を他人に見られていても、他人はそれほど覚えていないので行動する
【新しいチャンスを受け入れる】
チャンスに対して行動したときよりも、行動しない後悔のほうが大きい
【説明責任を負って成長】
失敗したときは他人のせいにはしないが、成果が出なかった原因は正しく振り返る。
【息抜きは忘れない】
キャリア形成はマラソンのようなので、休憩しながら活動を続ける
【アンコンシャス・バイアス、代表性ヒューリスティック、統計的差別】
この3つを止めると、あなた自身が特定の役割が適任だとわかってもらう特徴を出せる。
【他人のアドバイスは全てが平等ではない】
自分へのフィードバックが間違っていると感じたら、複数人からも聞いてみる
【不正確なレッテルを回避】
コミュニケーションスキルで、利害関係者とは意思疎通を絶やさない
【情報カスケード】
別の案を発する時は、共有情報へ敬意を示すことで、相手に話しを聞いてもらえる。
考え方の裏付けるデータは特に強調。
【プレゼンは自信があれば最初、特徴的でなければ最後に】
ピーク・エンドの法則で、プレゼンは一番最後に、ストーリーを仕立てて伝える。
【内集団のメンバー】
他者との関係性を築くのは大切で、学びや暖かな支援作りで相互関係の恩恵を受ける
【小さな「イエス」の積み重ね】
相手にも心からの賛辞を送り自尊心を訴える。
日常的に自分の考えを発することで、賛同者は増えていく。
【ノー!と言われても諦めない】
改めて頼み込むか、フィードバックでアイデアを改善して変更する。
それでもダメなら他の人にあたる
【他人のための行動】
同僚(友人)が公平な機会を得られるようにも意識。
多くの人が少しずつ同じ行動を取ることでティッピング・ポイント(転換点)はやってくる。
【自分のバイアスが大半】
他人からの影響は少なく、自分自身が原因なのが大半であるため、リラックスしよう。
【インターネットのささやき】
ネットを使うデバイスは1つに制限し、フロー状態に入りたければデバイスも遠ざける。
[空気】一日を通して空気が循環しているスペースを確保(パフォーマンスUP)
【グリーン(植物)】
作業スペースに植物を置く(注意力と生産性UP)
【自然光】
外に出て自然光のある場所で過ごすことを意識(認知力UP)
【人口光】
集中したい時は明るめ、創造性を発揮したい時は暗め
【温度】
室温を摂氏16~24度に設定
【騒音】
集中を要する作業は静かな環境を追求(生産性とモチベーションUP)
【自分専用スペース】
「作業をする場所」と脳に刷り込んでシステム1(速い思考)に入る(集中力と生産性UP)
【整理整頓(授かり効果)】
無関係なものは捨て必要なものを残す(集中力UP)
【色】
集中したい時、創造性を出したい時、競争心を出したい時、リラックスしたい時など、目的に応じて色を使う
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