この記事はこんな人におすすめ
- ファスティングを始めたいけど、不安に感じて悩んでいる
- 減量(ダイエット)をしたいけど、どうすれば効率的にできるか知りたい
- 肥満の人がファスティングをすることで得られるメリットを知りたい
ファスティングは誰でもできる体の健康管理の手法です。
ファスティングをしているのを想像すると「空腹状態が続いてツラいのでは?」と思う方もいるかと思います。実際やってみるとそういう感じはなく、むしろ空腹感が消えていくことがわかります。
空腹という状態は、体のホルモンが影響しますが、このホルモンと上手に付き合うことで、ファスティングに対する考え方が大きく変わります。今まで炭水化物ばかり摂っていた人も、タンパク質と脂質の重要性に気が付くことになります。
このブログは、以下の書籍を参考に、自分の考えと経験を加えながら書いています。
ファスティングをしていると、「空腹」という状態が必ず来ます。
空腹というのは日常で生活するうえでも、コントロールするのがかなり難しいです。
というのも、お腹が空いて、目の前にスナック菓子やすぐ食べられるものがあれば、ついつい手が出てしまいます。
しかも、別に食べたくなくても、なんとなく食べてしまうということもあります。
特に甘い食べ物というのは、一口食べるともうひと口食べたくなる中毒性もあるので、一部の医者からは「マイルドドラッグ」とも呼ばれています。
それでも食べる量や運動する生活習慣があれば、太りにくいですが、食べてばかりで運動せずの生活習慣だと、確実に「太る」道を進んでいます。
空腹は誰でも感じますし、たっぷりと食事を摂ったとしても、空腹はいずれやってきます。
空腹が数日続いたからといって、飢え死にするわけでもないし、ましてや脂肪が多い人は、脂肪がエネルギーとなるので何も恐れることはありません。
ただ、ファスティングを初めてやる人は、いきなり3日とか、1週間とかの長期間やるのはやめておきましょう。
おすすめなのが、16~18時間のファスティングです。
例えば、朝食と昼食は普通にとりますが、昼食を13時までに済ませたとすると、翌朝7時に朝食を摂るようにするとちょうどよい時間になります。
- 食べる回数を減らして、空腹を習慣にする
- 何を食べるかよく考えて食べれば、空腹を感じることが少なくなる
- 空腹は余分な脂肪が燃焼している時間だと想像する
- 空腹になったからといって、絶対に何か食べる必要はない
- 空腹はライフスタイルの中では、大きな問題ではない
空腹状態を受け入れるところから始めるんですね
ファスティングをしていても、水分は適度に補給しましょう。特に、夏場は脱水症状員なりかねません。
何故食べ物をたべるのか?と聞かれたら、それはお腹が空いているからです。
それでは、空腹でない状態になるにはどんなときでしょう。
それは、ホルモンの働きによって、満腹だと感じた時です。いわゆる、満腹ホルモンです。
そして、胃には「伸展受容器(しんてんじゅようき)」というものがあります。
容量を超えて胃が伸びると、満腹だという信号が脳に送られて、人間は食べるのをやめます。
満腹ホルモンが分泌されると、それ以上食べるのは難しくなります。
例え、とんかつ定食を食べた後に、「とんかつ1kg、追加無料サービスです」と店主からプレゼントをされても、食べることはできません。
よく「これを食べきったら無料!!」という店があるのは、店側も食べられる人がほとんどいないとわかっているのでやっているわけです。(少しでも食べきれなかったら料金を支払うことになります)
- 満腹時:タンパク質に反応するペプチドYY、食事中にふくまれる脂質に反応するコレシストキニンなど
- 空腹時:食欲増進ホルモンと呼ばれるグレリン
お腹が空いている状態なのは、減量するには「摂取カロリーを消費カロリーよりも少なくする」と、信じているのは誤りです。
高炭水化物の食事をしていると、逆に空腹を招きます。
朝食で、ジャムをぬったパンを2切れ食べると言った、低カロリーでも炭水化物中心にしたとします。
この食事では、どれくらい満腹になるでしょうか。
この食事では、タンパク質がほぼ含まれていませんし、資質もありません。胃の伸展受容器を活性化させるほどの量もありません
一方で、でんぷんには、インスリンの分泌を促す働きがあります。
空腹を感じるのは、空腹ではないという信号が送られないからです。
そうすると、10時のおやつを食べたり、お昼前に間食をとって、昼食にはまた炭水化物をお腹いっぱい食べる。すると、15時に小腹が空くのでまた間食する。
こういった循環となり、1日に6回、7回と食事を摂るペースになります。
ですが、朝食にお肉と卵など、タンパク質と脂質を含んだ食事にすれば、10時に間食をしたいとは思わないでしょう。
加工や精製された炭水化物は、急激に血糖値が上がる「血糖スパイク」が発生して、インスリンが大量に分泌されます。
これらの炭水化物は、食物繊維のほぼ全てが取り除かれています。
つまり、お腹が膨れず、胃の伸展受容器も活性化されません。
インスリンは、食物エネルギーを糖(肝臓内のグリコーゲン)か体脂肪のかたちで蓄えさせるホルモンです。
インスリンが多量に分泌されると、体内に入ってきた食物エネルギー(カロリー)のほとんどはすぐに体脂肪へと変えられます。
すると、代謝に回る食物エネルギーは少なくなります。
筋肉、肝臓、脳は、エネルギーとして使うグルコースを欲するので、さっき食事をしたのにまた食べたくなります。
これが、空腹が解消されないメカニズムです。
お昼ご飯に炭水化物をがっつりとる人もいますが、少し考えモノですね
食後は食べたら眠くなると言いますが、食べるモノを変えれば、影響は少なくなります。
ファスティング中は、空腹な状態になりますが、実は意外にも「空腹感」は減ります。
ファスティングをしている間は、体は燃料の供給元が、糖から脂肪に変わります。
このように変わるのは体がケトーシスの状態に入るからです。
この状態になると、体は体脂肪として蓄えられている大量のカロリーを使えるようになります。体脂肪を使っているので、空腹になる必要がないからですね。
食欲増進ホルモンのグレリンは、長期的に減量したい場合は、この分泌量を抑えなければいけません。
ファスティングの研究では33時間のファスティングをした被験者のグレリンが、20分毎に測定されました。
その結果、グレリン値が最も低くなったんは、朝の9時ごろで、これは体の概日リズムに関する研究で、最も空腹を感じないとされた時間と同じです。
一般的にこの時間は、1日のなかで最も長い間、何も食べないでいた時間が終わる時刻でもあります。
この結果は「空腹は、たんにしばらく何も食べないでいたから感じるわけではない」という事実を裏付けるものです。
朝の9時までの14時間、何も食べなかったのにこの時間が一番空腹感がなくなっていたというのです。
朝起きるときの目覚めのホルモンが、グレリンとは逆の働きをするので、食欲が抑えられるということです。
つまり、空腹は胃がからっぽになったから感じるわけでないし、食べれば必ず空腹を抑えられるということでもありません。
ピークを迎える時間は3回あります。
いつも昼食を食べる時間、夕食を食べる時間、翌日の朝食を食べる時間です。
つまり、習慣によって獲得された反応だとわかります。
今、1日3食を食べると言う習慣が根付いている人が殆どですが、これは「お腹が空いたから食べる」のではなく、「時間が来たから食べる」ので、お腹が空き始めます。
ですが、定期的な時間に食事をしなければ、グレリンが何度も増えることはありません。
何も食べないでいても、2時間後には空腹感は自然と減りますし、減らずとも無視すれば消えていきます。
ファスティングをして、「胃が縮んだみたい」「たくさん食べられなくなった」ということを感じられれば、それはファスティング大成功の証です。
空腹と戦いながらでなく、体と協力しながらファスティングをしていけてるとういことですね。
空腹をファスティングでコントロールできるようになれば、たくさん食べる必要も、定刻に食事をする必要もなくなります。
仕事に集中して食事を忘れると「もう食べなくていいか」という経験がありますね
それこそが、グレリンが少なくなった反応ですね。
昼食を食べた後のデザートを食べたことがあるかと思います。
ですが、誰がいったか「デザートは別腹」のとおり、デザートだけはすいすいと食べることができます。ですが、それでもまだお腹が空いている、という経験はあるでしょうか。
満腹のはずなのに、まだ何か食べたい。お腹が満たされない。
こういった経験から、胃を小さくする減量手術をやってみようと思う人もいるかもしれません。
ですが、こうした手術は失敗に終わることが多いです。
最初のうちはいいのですが、数カ月もたつと次第に体重は元に戻っていきます。
これこそが、空腹の認識を誤って理解しているということです。
胃が大きいからお腹が空くわけではないからですし、自制心がないからという理由でもありません。
先に述べた通り、空腹はホルモンが関係しています。
物理的に意を小さくしても、空腹はコントロールできません。
根本的な解決をするには、ホルモンについて考える必要がありますね
逆に言うと、そんな大事をしなくても、空腹感はコントロールできるということですね。
1日3食の習慣をしている場合、そこに間食が加わると、1日の食事回数は5回、6回と増えていきます。
職場でも、お昼を食べた後に、貪るようにお菓子を食べている人がいるかと思います。
ですが、お昼を食べたのに、必要以上にお菓子を食べる必要があるでしょうか。
また、ショッピングセンターを歩いていると、お腹が空いていなくても美味しそうな、たい焼き、アイス、スイーツが目に止まると食べたくなってしまいます。
半ば条件反射的に空腹を感じたり、食事をしています。
この反応をどうやって抑制するかと言うと、それがファスティングとなります。
つまり、今までとは反対に、「食べない時間」を増やすという習慣をつけるようにしましょう。
ファスティングをすると、「食べる」ということに対してもっと考えるようになります。
1日に食べる回数を制限するので、「何を食べるのが重要か」ということに意識が向くようになります。
そして、1回の食事をとても大切に、丁寧に食べるようになります。
いわゆる、「ながら食べ」や「早食い」といったことから縁がなくなります。
日常的に食べない時間を増やすことで、食べることに対して意識が変わると言うメリットがあります。
それは、食生活の改善に大きく役にたつでしょう。
- 食卓でしか食べないようにする。
- 定刻に間食を食べる習慣がついているなら、1杯の水やコーヒーに変える
- 電車や車での移動中には、スナック菓子を食べないようにする
食べないことで、食事に対する考え方が変わるんですね
実際やると、食べ物の「本当の美味しさ」というのがよくわかります。
ファスティングをすると、お腹が空いてどうしようもないかと言われると、そうでもありません。
実際にやってみると、「お腹がグーってなってないから、食べなくてもいいかな」という考えになるので、そこまで必要以上に食べることをしなくなります。
1日に食べる食事を考えるので、インスタントラーメンやポテチなどのジャンキーなフードを食べることにも懸念が出てきて、本当に体にいいものを摂るように変化します。(これは私だけかもしれませんが)
ファスティングについてのまとめです。
- 空腹を乗り切るには、ファスティングが最も効果的である
- 空腹を感じるのは、ホルモンが関係している
- ファスティングをすることで「空腹感」が減っていく
- 胃を切除するような減量手術は効果がない
- 空腹になるのは習慣。習慣を変化させるにはファスティングが効率的
ここからは、このシリーズのまとめページに飛びます。
随時更新していきます。
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