この記事はこんな人におすすめ
- ファスティング中は、何を食べたほうがいいのか知りたい
- ファスティングで、何を食べないでいたほうがいいのか悩んでいる
- GI値とGL値の違いがよく分からない
ファスティングは誰でもノーコストでできる体の健康管理の手法です。
ファスティングは実践するだけでも効果が出ますが、より効果的にするには「何を食するか」と計画性を持って取り組むことが大切です。血糖値を気にする方は、GI値よりもGL値を気にした方が現実的な食生活を計画しやすくなります。
また、良い脂質は体にとって健康と相性がいいです。ナッツ類やオリーブ油などのいい脂質をとり、バランスのいい食事を摂ることで、ファスティングを最大限効果を発揮させることが出来ます。
このブログは、以下の書籍を参考に、自分の考えと経験を加えながら書いています。
ファスティングを成功させるには、何を食べるか、はっきりと決めておくことが肝心です。
「何を食べないか」とと同じくらい「何を食べるか」が重要となります。
しかし、万人に当てはまるだけでなく、研究結果では、ファスティングをしさえすれば、血糖値も体重も下げられる人もいるようです。
ドーナツ、ケーキ、スイートポテト、ステーキ、フライドチキンなど、一見すると体に悪い食べ物ですが、これを食べたからと言って、ファスティングが成功しないとは言い切れないという事です。
ただ、無計画に食べていたわけではなく、「食事の回数は1日に2回まで」「午後8時以降は絶対食べない」というような計画性を持っていたということです。
ファスティングをすれば、ある程度の効果は誰でもありますが、より効果を発揮させるには、食生活とファスティングを組み合わせることで効果は大きくなります。
低炭水化物のもの、健康にいい脂質を食べていれば、体重が減るのはわかるかと思います。
もちろん、食事回数を減らし、食べ物を変えればお腹が空くことはありますが、これはすばらしい前進をしているということです。
ファスティングを実践することで、自分がどんな食べ物を食べたいか、今日は何を食べたいかということを、改めて思い直すことになるでしょう。
自分なりのファスティングを見つけましょう。
食事回数に計画性が出ると、何を食べるかを自然に考えるんですね
ステーキ、天ぷら、お寿司、野菜、今日はこれというものを選択しましょう
さて、ここで改めて、炭水化物とは、ということを復習してみましょう。
糖質、でんぷん質、食物繊維からなる化合物のこと。
米、パン、じゃがいも、炭酸飲料まで、あらゆる食べ物に含まれており、人間の体にとってのエネルギー源となる。
しかし、必ず食べなければいけないものではない。
炭水化物がなくても、タンパク質からグルコース(糖)に変化させることができるから。
そしてさらに、炭水化物には、ふたつの種類があります。
- 精製されたもの・・・ふたつの糖分子でできている。ブラン、食物繊維、栄養分は取り除かれている。パスタや白米、純度の高い白砂糖等が該当。血糖値が急上昇する。
- 精製されていないもの・・・糖が長くつながっている。全粒粉穀物、豆類、イモ類などが該当。血糖値の上昇はゆるやか
炭水化物をたくさんとると、体内のグルコースの量が常に多くなるため、2型糖尿病気、心臓病、脳卒中などの疾患リスクがあがります。
また、炭水化物は体内でグルコースに変換されてすぐに燃焼するため、体脂肪を燃やす機会がなくなります。
血糖値急上昇→急下降→お腹が空く→食べる→血糖値上昇・・・と、悪循環に陥る場合があります。
炭水化物は麻薬のような中毒性がありますね
精製されたものは、エンプティ―カロリーと呼ばれているから、摂取量は気を付けましょう。
ではここで、低炭水化物の食事についてですが、そもそも「低」ってどういうことでしょうか。
決められた定義があるわけではなさそうですが、一般的には、1日50gから100gくらいを摂るようです。
しかし、これはダイエット法によってことなるようで、ケトジェニック・ダイエットの場合では、20g以下にするようです。
ちなみに、日本人の一般的な炭水化物摂取量は、1日約250gのようです。昔はもっと摂取していたと言われていますが、それでも多いかと思います。(詳しくは、国立健康・栄養研究所が発表しています)
それでは、どんな炭水化物を摂るといいのか、避けたほうがいいのかを見ていきましょう。
なお、あくまでも「低炭水化物」という視点で見た場合です。
- 魚介類
- 鶏肉
- 赤肉
- 野菜(根菜以外)
- ナッツ類
- 乳製品
- 精製された砂糖(白い砂糖)全般。ケーキ、クッキー、炭酸飲料等(50~70g)
- 白いパン(46g)
- ゆでたパスタ(29g)
- 炊いたお米(玄米含む)(28g)
- じゃがいも(15g)
- 豆類※1
- 果物※2
※1 豆類はアズキ、ダイズ、ソラマメ等のこと。ナッツ類は、アーモンド、クルミ、ピスタチオ等のこと。
※2 ブルーベリー等のベリー系は、1日1個程度なら可。
こうしてみると、炭水化物を摂取する機会ってめちゃくちゃ多いですね
避けようとすると、意識しないと避けられないですね
炭水化物が血糖値に与える影響をよく理解するためには、「グリセミック指数(GI)」と「グリセミック負荷(GL)」の理解が必要です。
グリセミック指数(GI)とは、炭水化物を含む食品50gを食べた時の、消化スピードの速さと血糖値の上昇度を示す数値です。
GI値は、1から100までの数値で示され、数字が小さいほど急激に血糖値が上昇することはなく、数字が大きいほど急上昇することを示しています。
当然、炭水化物が多く含まれている食品は、GI値が高い傾向にあります。
食品ラベルには、GI値のことは書かれていません。
参考までに、ネットでも一覧表を検索できます(公的機関が一覧表を作成していないようです・・・)
参考:大塚製薬株式会社より
ですが、血糖値を上げないためには、食べる量も勘案しなければいけません。
一度に50g食べない食品もありますし、50g以上食べる食品もあるからです。
GI値と通常比べる量の両方を勘案したものが「グリセミック負荷(GL)で、これをみれば、標準摂取量のある食品を食べた場合に、インスリン値がどの程度上がり、それがどれくらい続くのかがわかります。
GI値は、50g食べた時の、消化速度と血糖値上昇度を示す。
GL値は、「標準摂取量」のある食べ物を食べた時の、インスリンの上昇値と継続値
GL値=(GI値×標準摂取量に含まれる炭水化物の量(g)÷100
たとえば、りんごのGI値が38で、標準摂取量のりんごに含まれる炭水化物量は13gです。
この時、りんごのGL値は(38×13)÷100=5 となります。
スニッカーズ(お菓子の)の場合は、GI値が55で、標準摂取量が64gです。
スニッカーズのGL値は(55×64)÷100=35 となります。
低グリセミック負荷の食事にすれば、減量以外にも効果があります。
GL値が20未満のオートミールや大麦などの炭水化物は、糖尿病、心臓病、がんなどのリスクを減らす効果もあるそうです。
- にんじん
- ナッツ類
- 肉類
- 魚介類
- ベリー類
- プレーンヨーグルト
- チーズ
GI値だけみてたら、意外に摂取量が多かったということもあるんですね
大切なのは、GL値の方を参考にしましょうということです
一昔前は、「脂質を摂ると体が太るのでやめたほうがいい」という考え方が一般的でした。
バター、チーズ、卵、赤肉等々、これらにはタンパク質以外にも、脂質も多く含まれています。
脂質が悪者にされた背景には、心臓や血管に悪いとされていた時代がありましたが、これは誤りです。
脂質には、2種類あります。
飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸です。
- 室温では固体
- 酸化しにくい
- 肉、チーズ、バター等に含まれている
- 室温では液体
- 酸化しやすい
- アボカド、菜種油、オリーブ油などに含まれている
昔は、飽和脂肪酸を摂るとLDLコレステロール値が上がり、動脈血栓が起きて心臓病につながると考えられていました。
しかし、2005寝に発表された、心臓病を発症したことのある235人の女性を3年にわたって追跡調査した研究によると、脂質の摂取量と動脈の閉塞は関係ないことがわかりました。
実際、飽和脂肪酸を最も多く摂っていた女性たちは、それよりも少ない量を摂っていた女性よりも血栓が少なかったそうです。
日本でも、5万8543人を対象に、14.1年にわたって行われた研究でも、飽和脂肪酸をたくさん食べると心臓発作と脳卒中の予防になることがわかったそうです。
ここで、脂質を効率よく摂取するときに注目したい食品を見てみましょう
※あくまでも、脂質の立場だけで見ています。
〇肉
牛、豚、ラム、ジビエ(天然の野生鳥獣)や鶏肉、鶏肉の皮
〇魚介類
サーモン(天然)、サバ、イワシ、ニシンは「オメガ3脂肪酸」が含まれているので特にいい
〇卵
どんなものでも
〇調理用油
ココナッツオイル(コールドプレス)、オリーブ油(エクストラバージン)、バター、ギー(東南アジア、中東やインド料理に使われるバターの一種)、アボガドオイル、牛脂
〇乳製品
全脂肪乳製品、ヨーグルト、ナチュラルチーズ(プロセスチーズじゃない)
〇ナッツ類
マカデミアナッツ、松の実、アーモンド。※ピーナッツとカシューナッツは避けたほうがよい
〇果物
オリーブ、アボカド。ベリー類は1日1回まで
脂質は比較的摂りやすい食べ物ですね
「良い脂質」になると、厳選する必要があります
ケトーシスとは、体がグルコースを燃やすのをやめ、脂肪を燃やし始める状態のことです。
ファスティングを初めてからおおよそ24時間たつと怒る、いたって普通の代謝過程です。
脂肪を分解してつくられるケトン体は脳関門を突破して、脳が機能するために必要なエネルギーを多量に供給します。
ケトン体は、体内のほかの器官や筋肉で使われることはありません。
けれども、ファスティングをしているあいだ、脳にとって欠かせないものです。
ケトーシスとファットアダプションはよく混合されるので気を付けましょう。
ケトーシスの状態が少なくとも4週間以上続いた後におこるプロセスのことです。
低炭水化物の食事に体が適応できるようになったことを示します。
ファットアダプション状態になると、体は脂質だけを燃やすようになります。
炭水化物を摂らなくともよくなり、早く満腹を感じるようになり、その状態が長く続きます。
炭水化物を摂っても、血糖値が急激に上がることはなくなり、すぐに元の状態に戻ります。
気づかないうちに、ファットアダプション状態になっていることもある。
ファスティング中の食事は、バランスのいい食事をすることが最も大切になります。
脂質が体にいいといっても、脂質の摂りすぎはやはりNGです。
必要以上に、オリーブ油やバターを付け加えなくても十分です。
野菜を摂ることも大切です。
ブロッコリー、カリフラワー、キャベツ、ケール、カラードグリーン、ほうれん草、アスパラガス、玉ねぎ、レタス等は、体に必要なビタミンやミネラルを豊富に含んでいます。
それに、炭水化物量は極めて少ないです。
果物を食べる場合は、ベリー類は1日1回までにしておきましょう。
精製された砂糖や加工食品を摂るのは控えましょう。
おそらく、何度言っても、控えることはできないと思いますので、何度でもいいます(美味しいものを控えるのはかなり無理があると知っているので)
喉が渇いた時は、水をたくさん飲みましょう。清涼飲料水ではだめです。
ファスティングをするには、「今日は何を食べる」かを考えるのが楽しくなります。
食事回数を縛っているので、自然と同じものを食べないように、体にいいものを摂ろうとします。
そのための手助けになればと思い、このブログを書いていますので、みなさんのファスティングが楽しくできれば思っています。
ファスティングについてのまとめです。
- ファスティング中は、計画性を持って食べるモノを決める
- 炭水化物はあらゆる食べ物に入っているが、精製されたものは控える
- 魚介類、ナッツ類などの低炭水化物を摂ろう
- GI値よりも、GL値に注目して食事を摂る
- 脂質は味方にすれば体にとって強力なお友達
- ケトーシスとファットアダプションの違い
- 結局のところ、バランスのいい食事が本質
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