景気をみる指標の1つに経済成長率というものがあります。GDPという言葉をよくニュースで聞きますね。
2010年には、日本は中国にGDPを越されて話題にもなりました。
GNPというものがありますが、こちらは国民総生産と呼ばれます。ですが、GNPは今はほとんど使われていません。
今は、日本の企業は海外に進出したり、逆に海外の企業が日本にきたりしています。
日本でどれほどの生産性をみるには、国内に限ったものをみなければいけないので、現在ではGDPが使われています。
ちなみに、GDP自体は中国のほうが大きいですが、中国の人口は日本の10倍以上です。
1人あたりのGDPをみてみれば、国民の豊かさで言えば、まだ日本のほうが豊かと言えます。
経済が成長=景気もよくなる?経済成長率をみてみる
経済成長率は、前年い比べて今年のGDPがどれくらい増えたのかを見るものです。これは急激に経済が成長する発展途上国と、日本のようにある程度成熟した国では、ずいぶんちがいます。
GDPはある程度成長しては、経済成長率は徐々に落ちていきます。
GDPが10兆円だった場合と、100兆円だった場合、1兆円伸びた場合の経済成長率は、それぞれ10%と1%です。
右肩上がりの数値でも、成長率で言えば上りは幅が小さくなっていきます。
景気が悪い国といっても、その国のレベルによってずいぶん状況が変わります。
不景気だからといって、経済成長率が悪いともいえません。
不可価値の合計がGDPとして計算される
例えば自動車を生産するとすると、製鉄所から鉄をつくる材料を50万円で買います。
それを自動車用の鉄に加工して、メーカーに100万円売ります。
製鉄所は50万円のあたらしい価値を付けたことになります。これが付加価値となります。
そしてメーカーはこの100万円の原材料を組み立てて150万円の自動車にして
ディーラーに売ります。これで50万円の付加価値が付きました。
今度はディーラーがお客様に対して300万円で売ると、150万円の付加価値が付きました。
こうして付加された価格の合計が、GDPとなっていきます。
物を直接買うのではなく、携帯電話の利用料、ヘアーカットの代金、マッサージ代金、電車などの交通手段等々、
サービスを受けた金額の合計も、GDPとなります。
GDPが高いといって、幸福度が高い国とは限らない
GDPはあくまでも指標の1つです。これだけで全てを判断できるわけではありません。
確かに経済がある程度発展していることはわかりますが、その国に住んでいる人が幸せかどうかはまた別問題です。
将来、海外に旅行したいとか、住みたいとか、そういうこともあるかと思いますが、GDPだけで判断するのはやめましょう(そんな人いるかどうかは別として)。
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