この記事はこんな人におすすめ
- 今見ている情報が正しいのか正しくないのか、判断ができずになやんでいる
- アウトプットをしたいけど、集めた情報をうまく使えずに悩んでいる
- インプットした情報の確認をしたいけど、なにを確認すればいいかわからない
インプットは大切ですが、情報の精度も意識しましょう
世の中には、加工されていない生の声である一次情報と、加工された二次情報があります。
一次情報は信頼性が高いですが、そのままの情報では使いにくく、二次情報は見えやすいですが、加工者の主観が入りやすい情報でもあります。
質の高いアウトプットをするには、質の高いインプットが大切ですが、インプット方法を誤ると情報そのものが使えなくなってしまいますので、インプットする時のコツをお伝えします。
このブログは、以下の書籍を参考に、自分の考えと経験を加えながら書いています。
気をつけたいのが、「リサーチ」と検索することは同じではありません。
リサーチを行う事のひとつに検索がありますが、検索してリサーチが終わりではありません。
検索することは大事な作業ですが、検索だけに意識を向けすぎないようにしましょう。
リサーチ:調査や研究をすること。
検索:調べて探し出すこと。
検索は表面上だけわかればいいのですが、リサーチはさらに掘り下げるところまで見ていきます。
その他、リサーチの基本的なことを紹介していきます。
リサーチする際に、情報の種類について気を付けることが大切です。
情報の違いを理解しておかないと、難しいやり方でリサーチを行わないといけないからです。
情報の種類は、「一次情報・二次情報」と分けておくと便利です。
一次情報=直接観察した結果や生の声、下降されてない情報です。
端的にいうと、「リアルな声」ということです。
生の情報は鮮度が高く、調べものでは一次情報を取得することが大切ですが、一次情報を持っている人が少ないことが難点です。
見つかったとしても、情報が素直に手に入らないケースもあります。
一次情報は人による加工がされてないので、第三者によるバイアスがありません。
その反面、活用する際は自分で加工する必要があります。
一次情報のつもりでも、深堀りした結果、実はまた聞きで二次情報であった、ということもよくあります。
ニュースで「現場からの報道」は視聴者に一次情報を見せたいからですかね
全体の一部分だけを切り取って、物事の全部を把握した感じになるのも危険です
二次情報=第三者によって加工された情報です。
典型的な例を挙げると、新聞やネットなどの記事です。
一次情報をそのまま届けようとすると情報が膨大になるので、無駄な情報は削除したりして、加工します。
二次情報のメリットは、情報の入手のしやすさや、見えやすさです。
多くの情報はマスコミなどで公開された二次情報でるため、調べやすいです。
また、一次情報を加工してある状態なので、原因に対しての結果もすぐにわかります。
反面、加工者の意図や見解が反映されていることもあり、いわゆるバイアスのかかったものであることが多いです。
客観的な数値をもとにしていても、加工の仕方に何らかの意思が反映されると、加工者の思い込みや主観が含まれます。
一次情報と二次情報では、おのずと情報収集の仕方が違ってきます。
まず、一次情報は、生の情報は原則として収集しやすくはありませんから、自らその情報源にアクセスする必要があります。
顧客のニーズに関しての一次情報を入手したいなら、直接顧客の声を聞く必要があります。
文字通り、足を運んで情報を収集する必要もあります。
一次情報は、いかに適切な対象から適切な情報を入手できるかを考慮しながら、収集の仕方から設計する必要があります。
二次情報は誰かがすでにまとめたものを探すという感覚になります。
つまり、検索する作業が重要になります。
同時に、検索した情報の適切さや重要さを見分ける目(感覚)も必要になります。
「検索したものは何でも同じ」と考えていると、信頼性の欠ける情報や杜撰(ずさん)な情報に振り回されることもあります。
一次情報と二次情報の違いをつかんでおかないと、チグハグな情報収集をしかねません。
情報収集は、長年やっていても、「一次情報のつもりが二次情報だった」、ということはよくありますので、自分の情報収集の目的と収集する情報については気を付けていきましょう。
情報収集を誤ると、根底が覆る可能性がありますね
二次情報のほうが圧倒的に多いですが、偏見を持たないようにしましょう
二次情報の集め方は、検索をして入手した情報を取捨選択していきます。
つぎの3つの考え方を抑えたうえで、行っていきましょう。
検索に関しては、インターネットで探すことが殆どでしょう。
例えば、グーグルで検索する時に、キーワードで検索することが多いですが、検索ワードで検索するには範囲が広すぎると狭すぎるかを自覚する必要はあります。
検索ワードが広すぎると、目的の情報は出ていてもどこに表示されているかわかりません。
逆に狭すぎると、関連情報だけで目的の情報が出てきていない可能性があります。
現実的には、検索する方法1つにしても、検索なれして精度を高める必要がります。
よく、パソコンに詳しい人はいますが、その人は調べものが得意なだけであって、パソコン自体には詳しくないことも多いです。
つまり、あなたの代わりに調べてあげているだけなのかもしれません。
検索する時に悩むのが、専門的な内容で何をせつめいしているこか分からない、ということです。
この場合、入門的な情報のありかを押さえる必要があります。
例えば、初めて耳にするような製品の情報を知りたい場合、企業の採用サイトを見てみるというやり方です。
採用サイトは学生向けに作られているので、社会人であれば理解できる内容になっています。
重要なのは、どこに行けばどんな情報が手に入るかという引き出しを持っていることです。
調べものをするときの方法は沢山ありますので、「ここに行けば大体わかる」程度の指針を持っておきましょう。
「情報をしるための情報」の引き出しを増やすためには、入手できる情報源の性格の違いを理解する必要があります。
情報術やリサーチ関連の書籍だと、様々な形で情報源の整理がされています。
ただ、そこに載っているのは今一つキレイに切り分けができていないため、その内容が著者の得意分野に偏る傾向があります。
情報の調べ方も今はたくさんありますからね
二次情報はどうしてもそこが課題になりますね
それでは、二次情報の情報の種別をみていきましょう。
主に3つの種類に分けることができます。
ニュースなどの形で報道されたものです。
テレビのニュースや新聞記事がその代表例です。
また、企業などが出すプレスリリースもこの中にはいります。
この種の情報は、情報としての鮮度と正確さが重要になります。
正しい情報を素早く提供するところが本質です。
著者が自分の考えや見てきたことをまとめなおしたものです。
書籍や雑誌の記事がその代表例です。
このようなブログやSNSでの情報もこの中に入ります。
新聞やニュースでも、速報性のない情報もこの種別に入ります。
この種の情報は、執筆者がいかにアイデアや情報を整理して、わかりやすく発信するか、という執筆者の視点やウデマエが重要になります(自分で書いててドキッとしますね・・)
私たちが一次情報として入手しようとしているような情報を指し、公的機関・民間機関が扱っているものです。
総務省がとっている各種統計や民間の調査機関が扱っている調査などが該当します。
世の中のニーズが高そうな内容が中心になります。
そのため、自分が知りたい情報とぴったり合致するなら、労力をかけずに一次情報に近い情報を入手できます。
この種の情報は、調査の手法(対象者や質問方法)に信頼がおけるものかが重要です。
二次情報は情報の信頼性がカギですね
国の調査結果はそういった意味では信頼できますね(どう捉えるかは別として)
こうした情報源の違いを理解しておけば、どの情報にあたればよいかが比較的想定しやすくなります。
あまり詳しくない分野の情報を調べる場合、いきなり専門的な内容の情報に当たるのでなく、入門的な情報から調べることが大切です。
たとえば、専門家が書いた専門書ではなく、入門書を探せばよいという事になります。
二次情報を活用する場合には、使われている情報がどの程度信頼のおけるものかにも気を付ける必要があります。
グラフや図形で説明されていたとしても、その情報が信頼できるかどうかは別問題です。
ですが、自分が詳しくない分野を調べる時、その情報が信頼できるかどうかの判断は難しいです。
ちなみに、Wikipedia(ウィキペディア)の情報も、全ての情報が正しいわけでなく、質の悪い情報も含まれているので気を付けましょう。
情報の信頼性は、疑い始めるときりがないので、ある程度の信頼性を確認するには、次のような考え方があります。
①普段その情報を使っている人や出所の信頼度から判断する。例えば、食べログの評価が該当します。
②情報の数の多さ。同じような情報を何度も目にすると、信頼したくなりますが、反面バイアスがかかっている可能性もあります。
例えば、「お金は汚いもの」「お金もちは悪い人が多い」など、風評的なものです。
データの根拠がないとあまり信用できませんね
情報一つで人生が変わることもあるので、気を付けましょう
一次情報は、まだ世にでていないもので、言い換えれば、情報を自分で生み出すのが、一次情報の収集になります。
そこで重要になるのが、実際に情報を集める前に、どのように集めるかを設計することです。
アンケートやヒアリングをする場合、その項目をあらかじめ考えておくということです。
では、効果的に一次情報を入手するための設計方法として気を付けておきたいことを見ていきます。
①「何が知りたいか」を明確にする。
自分で知りたい情報を聞くために、雑談が必要な時がありますが、肝心なのは何が知りたいかがポイントです。
②想定外も考慮しておく。
思ったような情報を入手できないという想定外が起こるため、その時の備えも考えておきましょう。
首尾よく情報が集まった場合も注意が必要です。
特にインタビューでは、語り手によって情報の質を判断してしまいがちです。
活舌よく解凍する人の内容は信頼性が高く、時折詰まりながら断片的にコメントする人は信頼性が低く感じます。
結果的に、偏った声しか集まらなかった、ということも起こります。
情報を作り出すのは、入手しようとする側と回答者側との相互作用であることに意識しましょう。
あの、その、えーーっと。
何も答えてくれない人は、判断のしようがないですね
一次情報の入手には、二次情報の入手と比べると時間も手間もかかります。
設計の精度が同じと想定すれば、費用や期間と入手できる情報の質はトレードオフの関係にありますので、見極めはしっかりやる必要があります。
大掛かりな調査をしようとして、設計倒れになるなんてことにならないようにしましょう。
そのためには、調査パターンをいくつか考えておくことも大切です。
情報の材料を集め、取捨選択をしたらその内容を理解するフェーズに入ります。
情報は入手するだけでなく、内容を理解してこそ情報収集をした意味があります。
同じデータでも、人によってその理解の仕方が変わることはよくあるので、内容を理解することにフォーカスする必要があります。
例えば同じことでも、報道機関によって全く異なる内容の報道となるように、「絶対的な真実」と呼べるような理解の仕方はできません。
できることは、内容を自分がどのような仕方で理解しているのかをとらえることです。
まり、理解の仕方に影響を与える要因をつかむことです。
①置かれた立場
誰の立場(目線)で見るかによって、理解度は変わります。
例えば、年利3%の株式投資と聞くと、リスクの高い投資を好む人にすれば「たった3%か」となりますし、リスクの低い投資を好む人にとっては「3%は大きいな」と感じます。
②自分の理解したいように理解する
自分が理解したいように情報を解釈しています。
例えば、メールを丁寧に書いて送っても、相手は違う読み取り方をすることが多いです。
これは当然のできごとなので、その誤解が生じることを意識することが大切です。
③非言語コミュニケ―ションによるバイアス
対話していると、口調や仕草からも理解の材料として使っています。
同じ内容を説明する時、笑顔で話せばポジティブなイメージにつながりますし、低い声で話せばネガティブなイメージになります。
自分の理解の仕方にはバイアスがかかっていることを受け入れましょう。
これは誰しもあるもので、バイアスを無理になくそうとしても、全てを取り除くことはできません。
バイアスのかからないように理解しようとすると、インプットした情報を活用することができなくなります。
他の人の理解の仕方との違いに敏感になることも大切です。
相手と自分の理解の違いを考えると、自分にはどのようなバイアスがかかっているかを客観的にみることができます。
立場が違うから理解度も違うんですね
理解が得られなかったからといって、人間性を否定してはいけませんよ
インプットした情報を理解することと疑うことは相反することですが、情報を疑うことは大切なことです。
インプットした情報の何を疑うのか見ていきましょう
インプットした情報そのものを一度疑ってみましょう。
- どのように集め、まとめられたデータなのかといった、データの成り立ちを疑う
- そのデータは出所はどこなのかを疑う。公的な資料なのか、それともネット情報なのか。
- データの加工の仕方に恣意的なものはないか。グラフや図表は加工者の意志を反映しやすい
データそのものを疑うだけでなく、そこから引き出されている内容にも疑いの目を向けましょう。
情報源の人にも何らかのバイアスがかかっています。
それぞれの立場が違いますので、バイアスがかかっている前提で疑いの目を持つことは重要です。
すべての情報を疑いをかけていては、インプット意味した意味がなくなってしまいます。
そこで、「健全な疑い」をするように意識しましょう。
健全な疑いとは、疑った結果をもとに、情報やアウトプットの質を高めることができるものです。
しかし、何をどれくらい疑うかは、時と場合によって変わってきますので、具体的な基準はありません。
逆に、インプットした情報を否定したり、避難するような疑いや、粗探しのようなことはやめておきましょう。
つまり、使えない情報として証明するための疑いをするという作業です。
これでは、データ集めをした人を全否定するようなものです。
大切なのは、質の高いアウトプットを作り出すための疑いなのです。
情報を正しくアウトプットするには、情報収集をする必要があります。
勉強も一種の情報収集になりますが、一次情報と二次情報の違いを理解する必要があります。
収集した情報は、疑ってみると案外ボロがでるので、そこを解決できるようにするといいアウトプットにつながります
思考についてのまとめです。
- 情報は検索して終わりでなく、リサーチしてこそ価値がでる
- 加工されていない一次情報と、加工された二次情報がある
- 二次情報を調べるときは、情報の調べ方を学んでおく
- 二次情報は、報道、執筆、調査された情報がある
- 一次情報はリアルな声だが、入手するのに時間と費用がかかる
- 一次情報を入手する時、何を知りたいかを明確にする
- 情報の理解の仕方(受け取り方)は人それぞれ違うことを知っておく
- インプットした情報は、健全に疑うことで精度を上げる
- 粗探しや使えない情報として証明するための疑うことをしない
関係ページのタグです。
気になる方はどうぞ!!
本シリーズのタグ
思考
こちらにも参加しています↓